アレルギーとは、花粉、食物、ダニなどが原因でアレルギー症状が起きることをいいます。
また、アレルギーには喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などさまざまあります。
では、具体的にアレルギーの原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
本記事では、アレルギーの原因について以下の点を中心にご紹介します。
- アレルギーの主な原因には
- アレルギーを検査する方法
- アレルギーを予防する方法
アレルギーの原因について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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アレルギーとは
アレルギーの原因には、食べ物、ダニ、ハウスダスト、花粉などがあり、これらが原因でアレルギー症状が起きます。
私たちの体は、細菌やウイルスなどの異物などから身を守るために免疫という仕組みが備わっています。
免疫の働きは、環境の変化や生活サイクルの変化により異常を起こし、くしゃみや発疹などの症状があらわれます。
アレルギーの原因が体内に入り症状が起きることをアレルギーといいます。
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アレルギーの主な原因
アレルギーの主な原因には
- 特定原材料の7品目
- 特定原材料に準ずる21品目
- ダニ・ハウスダスト
- 花粉
などがあります。
それぞれ具体的にご紹介します。
特定原材料の7品目
特定原材料の7品目とは、重い症状を起こしやすいまたは症例数が多い品目を定めた物をいいます。
容器包装された加工食品には食品表示法のルールに基づき、原材料の表示が義務づけられています。
アレルギーの原因となる特定原材料の7品目には、
- 卵
- 小麦
- えび
- かに
- 落花生
- そば
があります。
そのほか、キウイフルーツ、バナナなどの果物、いくらやたらこなどの魚卵、大豆などがあります。
アレルギーの原因となる食べ物は年齢により割合が異なります。
特定原材料に準ずる21品目
特定原材料に準ずる21品目について以下の表にあらわしています。
アーモンド | あわび | いか | いくら | オレンジ | カシューナッツ | キウイフルーツ |
牛肉 | くるみ | ごま | さけ | さば | 大豆 | 鶏肉 |
バナナ | 豚肉 | まつたけ | もも | やまいも | りんご | ゼラチン |
特定原材料に準じるものとして、21品目にも表示の推奨がされています。
しかし、あくまで推奨のため、表示されていないこともあります。
ダニ・ハウスダスト
ダニ・ハウスダストは、家庭内で発生するアレルギーの原因です。
ほかにもカビ、細菌、ほこりなどがアレルゲンとなり、就寝時などにアレルギー症状が生じることがあります。
中でもダニが多く住んでいる布団やカーペットには、ダニの死骸が多く存在しています。
就寝時に布団に横になると鼻との距離が近くなるため、アレルゲンを吸い込みやすくなります。
花粉
スギやヒノキなどの花粉が原因でアレルギー反応が生じます。
花粉が原因の場合は、主にくしゃみ鼻づまり鼻水目のかゆみなどのアレルギー症状が起こります。
また、花粉症の約70%はスギ花粉症とされています。
日本において森林の18%、国土の12%をスギが占めているため、関東や東海地方ではスギが中心となっています。
関西でもスギと並んでヒノキも面積が広いため、ヒノキにも注意が必要です。
北海道は、スギやヒノキが少ないですが、シラカバが多いという特徴があります。
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食品アレルギーの各種割合
食品アレルギーの原因は、鶏卵が最も多く33.4%を占めています。
次に牛乳が18.6%、木の実類が13.5%となっています。
年齢別では、0歳では鶏卵、牛乳、小麦で96.2%を占めています。
1歳から17歳までは、鶏卵、牛乳、木の実が上位3品目を占めています。
鶏卵、牛乳の原因となるアレルギーは、加齢に伴い低くなる傾向にあります。
0歳では85.3%と高い水準を占めていますが、7歳から17歳では31.3%となっています。
アレルゲンの侵入経路
アレルゲンの侵入経路は、基本的には皮膚や粘膜から吸収され発症します。
私たちの皮膚や粘膜には、外部から異物が体内に入らないようにするバリア機能が備わっています。
しかし、バリア機能が何らかの原因で破綻すると、皮膚や粘膜から体内にアレルギーの原因となるダニ、食物、ホコリなどが侵入します。
アレルギーを検査するには
アレルギーを検査するには
- 血液検査
- パッチテスト
などがあります。
それぞれみていきましょう。
血液検査
血液検査では、IgE抗体の量を調べてアレルギーの有無や程度を調べます。
IgE抗体とは、さまざまなアレルゲンに対して無数に存在しています。
たとえば、ダニに対するIgE抗体やスギに対するIgE抗体を調べます。
IgE抗体が高ければ、ダニやスギに対してアレルギーがあると判断します。
パッチテスト
パッチテストは、アレルギーの原因となるアレルゲンを健康な皮膚に48時間貼付して、一定の基準の反応をみて判定します。
パッチテストは、小児から高齢の方まで検査できます。
皮膚に接触する製品や成分、金属、外用薬、化粧品などさまざまな種類の物質を検査できます。
アレルギーを予防するためには
アレルギーを予防するためには
- アレルゲンを摂取しない
- 生活習慣を改善する
- 食生活を改善する
- 経口免疫療法
などがあります。
それぞれ具体的にご紹介します。
アレルゲンを摂取しない
アレルギーを予防するには、アレルゲンに触れたり、体内に侵入したりしないようにすることが重要です。
すでに、アレルギーの原因がわかっている場合は、アレルゲンを回避して除去する生活を心がけましょう。
ダニは生きているダニもアレルギーの原因になります。
しかし、生きているダニだけでなく、ダニのフンやダニの死骸もアレルギーの原因になります。
そのため、ダニや花粉が原因の場合は、こまめな掃除などがアレルギー予防につながります。
ダニのエサとなる人間のフケなどを取り除くために寝具やクッション、カーペットに掃除機をかけましょう。
また、掃除機をかけるときは、なるべくゆっくりと動かして吸引することがコツです。
生活習慣を改善する
生活習慣を改善することで、アレルギーを予防する効果が期待できます。
暴飲暴食やストレスが強い状態など生活習慣が乱れていると、免疫力が下がった状態となりアレルギー症状の悪化となります。
生活習慣を改善すると安定した免疫状態を保てるため、アレルギーの症状を抑えられます。
日本人は慢性的に睡眠不足の傾向にあるといわれています。
睡眠不足は体力を奪うだけでなく、免疫力も低下してしまいます。
そのため、日中に眠気に襲われたり、朝スッキリと起きられなかったりする場合は睡眠を見直すとよいでしょう。
食生活を改善する
アレルギーを予防するためには食生活を改善することが大切です。
食生活は偏りのないバランスのとれた食事が基本となります。
毎食の食事は、主食、副菜、汁物などを食べると、さまざまな食材から栄養が摂れます。
ファストフードや丼物などは栄養バランスが悪いため、控えるのがおすすめです。
経口免疫療法
経口免疫療法とは、専門の医師の管理のもとアレルギーの原因食物を少しずつ摂り慣らしていく治療法です。
最初はごく少量から摂り始め、毎日少しずつ増量していきます。
そして、アレルギーの原因となる食物の摂取を約2週間中断して、再び摂取した際にアレルギー症状が出るか確認します。
最終的には、アレルギー症状のない耐性ができる状態を目指します。
経口免疫療法は、医師が経口免疫療法の治療に適応があると判断した患者を対象に実施します。
アレルギーによる症状
アレルギーによる症状にはどのようなものがあるのでしょうか。
以下でみていきましょう。
主な症状
アレルギーによる主な症状には、以下のようなことがあります。
- 皮膚症状では、かゆみ、じんましん、むくみ、発赤、湿疹など
- 呼吸器症状では、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、咳、息苦しさ、ゼーゼー・ヒューヒューなど
- 粘膜症状では、目の充血や腫れ、涙、かゆみなど、口の中や唇、舌の違和感、腫れなど
- 消化器症状では、下痢、吐き気・嘔吐、血便など
- 神経症状では、頭痛、元気がなくなる、意識もうろうになるなど
アレルギー症状は、皮膚、呼吸器、消化器など体のさまざまな器官にあらわれます。
症状は、1つだけがあらわれるときもあれば、急に複数の臓器に症状がでることもあります。
主な病名
アレルギーの主な病名には
- アトピー性皮膚炎
- 気管支ぜん息
- アレルギー性鼻炎
- 食物、薬物、金属アレルギー
などがあります。
アトピー性皮膚炎とは、乳幼児・子どもに多い病気です。
大人になってからアトピー性皮膚炎を発症して、悪化することもあります。
気管支ぜん息は、アトピー性皮膚炎と同じく低年齢層だけでなく大人の患者も増えています。
アレルギーの原因となる物質を吸い込んだり、ストレスなどによりぜん息の発作を引き起こします。
アレルギー性鼻炎は、花粉、ハウスダスト、カビなどが主な原因となり発症します。
治療には、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬などを使用します。
食物、薬物、金属アレルギーは、たとえば薬物アレルギーの場合、薬の使用を中止することで症状が軽くなります。
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アナフィラキシーショックについて
アナフィラキシーショックは、ペニシリンなどの薬物などのアレルゲンが原因で発症します。
全身にアレルギー反応が過剰に起こり、重症に陥ります。
じんましんがあらわれ、血圧低下により脈拍が弱まります。
呼吸困難、意識障害が起こり命の危険になることもあります。
事態は急を要するため、至急、救急車を呼びましょう。
アナフラキシーショックの特徴は、短時間で症状があらわれることです。
症状が出るまでの時間は、アレルゲンや患者により個人差があります。
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食品アレルギーは加熱すれば大丈夫?
食品アレルギーに関して、加熱すればアレルギー症状が出ないと誤解している方が多くいるのではないでしょうか。
食物の成分は、吸収し器官の小腸へたどり着くまでに、唾液、胃液、懲役などに分解されます。
アレルギー原因であるタンパク質は、消化酵素に強くとても壊れにくい構造をしています。
そのため、加熱しただけでは構造は簡単には壊れないことがわかっています。
卵アレルギーに関しては生や半熟卵は食べられなくても、加熱した卵は食べられる症例があります。
加熱した卵でアレルギー反応が起きないのは、卵のタンパク質が加熱にもろいためです。
しかし、卵などの一部の食品にのみある特徴のため、多くの食物は加熱ではアレルギー症状を抑えられません。
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アレルギーマーチとは
アレルギーマーチとは、年齢とともにいろいろなアレルギー症状が発生する状態をいいます。
赤ちゃんのときに皮膚の乾燥や湿疹があると、幼児期にアトピー性皮膚炎や食物アレルギーになる子どもが多い傾向にあります。
また、小学校入学前くらいから気管支ぜん息が出始め、中学生になる頃にはアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎が増えていきます。
年齢とともにアレルギーやぜん息などは減ることが多いです。
しかし、大人になっても症状が続く方もいます。
アレルギーの体質改善まとめ
ここまで、アレルギーの原因や検査方法、予防方法の情報を中心にお伝えしました。
要点を以下にまとめます。
- アレルギーの主な原因には、卵、牛乳、小麦、ダニ、ハウスダストなど
- アレルギーを検査する方法は、血液検査、パッチテスト
- アレルギーを予防する方法は、アレルゲンを摂取しない、生活習慣、食生活を改善など
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。