関節痛は激しいスポーツや交通事故、感染症、加齢などで身近に起こります。
特にひじの痛みは、重いものを持ち上げたり、ペットボトルの蓋を開ける際などに起こります。
そもそもなぜ、ひじ関節へ痛みが起こるのでしょうか?
関節痛は何科を受診すれば良いのでしょうか?
本記事では、関節痛とひじ関節が痛くなる原因と特徴について以下の点を中心にご紹介します。
- 関節痛になる原因と特徴とは
- ひじ関節痛になったら疑うべきこととは
- ひじ関節痛になったときの対処方法について
ひじ関節痛の原因・特徴について理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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関節痛とは
そもそも関節痛とは、どういった症状なのでしょうか。
関節痛とは、なんらかの原因で関節周囲に起こる痛みです。
原因として、スポーツや交通事故による外傷、ウイルスや細菌による感染症、正常な構造を自己で攻撃してしまう自己免疫異常、加齢による関節内の変形などがあります。
特に膝や手首、ひじなどにかけて腫れや痛み、朝のこわばりなどの症状があります。
症状が強くなると安静にしている時や寝ている際に痛みがみられることがあります。
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関節痛でひじが痛くなる主な原因
日常生活でよく使われる「ひじ」ですが、手首や膝に続いて関節痛がよく見られる部位になります。
その理由を以下で紹介していきます。
関節リウマチ
関節リウマチとは、関節内に炎症が起こり、痛みや腫れが生じる病気です。
原因不明の自己免疫疾患で、40〜60歳での発症が多く報告されています。
進行すると、関節内の軟骨の破壊や変形が見られます。
関節症状以外に、貧血や微熱、全身の倦怠感が見られることがあります。
変形性肘関節症
変形性肘関節症とは、なんらかの影響でひじの関節軟骨が摩耗して、曲げ伸ばしがしづらくなる病気です。
原因としては、重労働やスポーツの酷使、関節内の骨折などが挙げられます。
症状が強くなると、曲げ伸ばしの際に痛みやしびれ、口へものが運べない、手に力が入らないなどの症状が見られます。
上腕骨外側上顆炎
上腕骨外側上顆炎とは、ひじの腱が痛むことで起こる病気です。
原因は不明ですが、中高年以降でテニスやゴルフをされている方に多く見られます。
肘の外側には、手首を伸ばす「長橈骨手根伸筋」「短橈骨手根伸筋」と、指を伸ばす「総指伸筋」があります。
3つの筋肉はスポーツで酷使されるため、腱が痛むと言われています。
ひじの関節痛になりやすい人の特徴
次にひじの関節痛になりやすい特徴について紹介していきます。
特徴を知ることで生活習慣を見直すことができます。
ぜひ参考にしてください。
関節リウマチ
関節リウマチの特徴としては、中高年40〜60歳代の女性でよく見られます。
最初は、指や手首に関節痛が見られることが多いです。
症状が強くなるにつれて、肩、ひじの順番に関節痛が出現すると言われています。
ひじの関節痛は、特に腫れが分かりにくく、痛みのみが見られることが多くあります。
関節内の破壊が、2年以内に出現すると言われています。
変形性肘関節症
変形性肘関節症の特徴は、動かすと痛みが見られます。
作業や運動でひじを使うと、痛みが起こることが特徴です。
関節痛を放置して酷使すると関節の変形が進み、ひじの関節可動域が制限されます。
ひじの角度が少なることで、ぞうきん絞りや服の着替えが行いづらくなります。
ひじの内側には、指や手首の筋を支配する尺骨神経が通っています。
変形が進むと場合によって、神経を圧迫し、親指と人差し指で紙を挟むなどの力が入りづらくなります。
上腕骨外側上顆炎
上腕骨外側上顆炎の特徴は、中高年以降のスポーツ(テニスやゴルフなど)を行っている方に多く見られます。
年齢とともにひじの腱(けん)が傷み、動かした際に痛みが見られます。
肘周囲の筋力が低下することで、起こりやすいとも言われています。
肘関節が痛い時は整形外科で受診
ひじの関節痛は、少しの痛みであれば放置されることが多いと思います。
しかし、痛みを我慢して動かしていると、日常生活への支障だけでなく、生命の危機を招くことがあります。
関節リウマチは、関節破壊が進むと関節の曲げ伸ばしができなくなり、日常生活が不自由になり、場合によっては人工関節へ置換する手術が必要になります。
また、頸部へ関節変形が進むと、頚椎の骨が脊髄を圧迫して呼吸障害や四肢麻痺を起こすこともあります。
治療法は薬が中心となるため、早めの受診が必要です。
変形性肘関節症は関節変形が進むと、関節リウマチと同様に人工関節を置換することが必要となります。
変形が進むと神経を圧迫して、手先に運動麻痺や感覚障害が残ることがあります。
上腕骨外側上顆炎は、スポーツのやり過ぎで起こることがあります。
少しでも違和感を感じれば、すぐに病院で検査を受けることをおすすめします。
ひじの関節痛が何らかの症状を併発し、恐ろしい病気が隠れていることもあります。
症状が改善しない場合には、かかりつけ医や整形外科クリニックへ受診をおすすめします。
関節痛にサプリメントは有効?
テレビのCMや新聞の見出しに「関節痛が楽になる」などを見かけることが多くあります。
本当に関節痛にサプリメントは有効なのでしょうか?
グルコサミンまたはコンドロイチンのサプリメントを服用し、関節痛がどうなったかという調査結果があります。
調査結果から、変形性膝関節症へコンドロイチンのサプリメントを使用した群の有効性が得られなかったという結果になっています。
また、変形した膝へグルコサミンのサプリメントを使用した群についても、痛みの軽減が図れたかは不明との結果です。
以下の調査結果から、関節痛へサプリメントを使用することに対しての有効性は低いことがわかります。
一度、かかりつけ医や整形外科クリニックへ受診を行い、主治医と相談してからサプリメントの服用について検討することをおすすめします。
出典:厚生労働省「厚生労働省eJIM | グルコサミンとコンドロイチン | サプリメント・ビタミン・ミネラル | 医療関係者の方へ」
関節痛とひじのまとめ
ここまで関節痛でひじが痛くなる原因と特徴、受診する科についてお伝えしてきました。
ひじで生じる関節痛について要点を以下にまとめます。
- 関節痛の原因として、交通事故やスポーツなどの外傷、感染症や加齢がある
- ひじの痛みは、関節リウマチ、変形性肘関節症、上腕骨外側上顆炎を疑う
- ひじの痛みが出たら、かかりつけ医や整形外科へ受診することをおすすめする
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。