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健達ねっと>健康お役立ち記事>パーキンソン病>筋ジストロフィー 、als、パーキンソン病の違いを解説します!

筋ジストロフィー 、als、パーキンソン病の違いを解説します!

筋ジストロフィー、als、パーキンソン病には似ている症状が多くあります。
それぞれの違いまで知っている方は少ないのではないでしょうか。

今回は、筋ジストロフィー、als、パーキンソン病の違いについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 筋ジストロフィーとは
  • alsとは
  • パーキンソン病とは

筋ジストロフィー、als、パーキンソン病の違いの知識を付けて、各病気の対策をするためにもご参考いただけますと幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

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筋ジストロフィー、als、パーキンソン病の症状

パーキンソン

ここでは、筋ジストロフィー、als、パーキンソン病のそれぞれの症状について解説します。

筋ジストロフィーとは

筋ジストロフィーもパーキンソン病と同様に、運動がしづらくなる症状です。
しかし、パーキンソン病とは違い、筋ジストロフィーは手足に限らず、喉や舌、目などの動きにも影響が及びます。
原因は、筋肉の主成分であるタンパク質が正常に作られなくなり、その部位の筋肉が徐々に弱っていくことです。

筋ジストロフィーは遺伝子に変異があることで起こり、難病にも指定されています。
筋肉が弱っていくということは、手足や喉、舌だけでなく、心臓などの内臓も正常な働きができなくなってしまうということです。

症状が出始める年齢や、症状の出やすい箇所は、人によって違います。
病気のタイプによっては、内臓や筋肉だけではなく、目や耳、脳などの機能障害にも繋がることもあります。

遺伝によって小児から患う場合もある一方で、後天的で突発性の筋ジストロフィーという大人になってから発症する場合もあります。

alsとは

alsは筋萎縮性側索硬化症のことです。
その文字通り、各部位の筋肉が痩せて硬くなり、動かしにくくなります。

タイプは大きく分けて、手足が動きにくくなり歩行、掴み、立ち上がりという行動に影響する「四肢型」と、舌や口が動きにくくなり呂律や飲み込みに影響する「球麻痺型」という2パターンがあります。

これらは運動神経がダメージを受けることによる影響なので、パーキンソン病とは違い、知能などをつかさどる記憶能力などには影響しないという点も、alsの特徴です。

筋肉そのものに障害が出るのではなく、脳内にある「筋肉を動かせ」と命令する神経(運動ニューロン)が機能しないことが原因です。
パーキンソン病と同様に、脳内に異常にタンパク質が溜まることで、神経が死んでしまうと考えられています。

ンパク質の生成には神経の老化が関係しているという一説がありますが、明確な結論は出ていません。
女性よりも男性の患者の方が多く、60~70歳が最もかかりやすいと言われています。

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パーキンソン病とは

パーキンソン病とは、主に手足の動きに障害が見られ、震えや動作遅延、筋固縮などの症状が現れます。
多くは高齢になるにつれて現れますが、若年性のものもあります。

その原因は脳内にあり、大きく分けると以下の2つが挙げられます。

一つ目は「ドパミン」の減少です。
正常であれば、脳の奥から神経伝達物質であるドパミンが作られ、ドパミンが身体への運動指令を出す「大脳皮質」へ伝えられることで、身体を動かすことができます。

ところが、パーキンソン病になるとドパミンの分泌が減り、脳から身体への運動命令が伝達されにくくなり、上記のような症状に繋がります。

二つ目は「レビー小体」の蓄積です。
レビー小体とは、神経細胞の中に沈着してできたタンパク質の異常物です。
このレビー小体が、神経細胞を作る脳の奥で生成されると、神経細胞が死んでしまいます。
そのために、脳から身体への伝達物質が機能しなくなることで、運動障害に繋がってしまいます。

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筋ジストロフィー、als、パーキンソン病の違いとは

疑問

上記で筋ジストロフィー、als、パーキンソン病について説明しました。
それぞれの症状や原因について、どのような違いがあるのでしょうか?

以下で簡単に説明していきます。

まず、それぞれの症状の違いについて記載します。

  • 筋ジストロフィー⇒筋肉が壊れやすく再生されにくくなり、運動機能や身体の内部の機能も弱ってしまう症状
  • als⇒筋肉が痩せることによって歩きにくいなどの運動機能のみ障害があらわれる
  • パーキンソン病⇒歩行困難や震えなどの身体的な症状と精神症状も出あらわれる
           ⇒鬱や幻覚などが見られることもあり、重度になると認知症を合併する場合もある

次に、それぞれの原因の違いについては以下の通りです。

  • 筋ジストロフィー⇒筋肉を作るためのタンパク質を生成する遺伝子に異常が発生し、タンパク質が作られなくなること
  • als⇒運動ニューロンという筋肉への運動命令を出す神経が正常に機能しなくなること
  • パーキンソン病⇒脳内の筋肉への運動を命じるドパミンという物質が減少すること
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それぞれの初期症状と診断方法について

パーキンソン病・筋ジストロフィー・ALSの初期症状をご紹介します。
あわせて、主な診断方法もご紹介します。

パーキンソン病

パーキンソン病の初期症状および診断方法は以下の通りです。

【初期症状】

  • 安静時に手足が細かく震える
  • 細かい動作が難しくなる
  • 動きが遅くなる
  • 嗅覚の異常
  • 便秘
  • 不安・気分の落ち込み

【診断方法】

  • MIBG検査
  • ドパミントランスイメージング検査

あるいは、CT検査・尿検査・薬剤反応検査などを行い、他の疾患が見つからない場合に、パーキンソン病と診断されることもあります。

筋ジストロフィー

筋ジストロフィーの初期症状および診断方法は以下の通りです。

【初期症状】

  • 運動機能の発達が遅い
  • 転びやすい
  • 歩き方に異常がある
  • ふくらはぎが太くなる

【診断方法】

  • 遺伝子検査
  • 筋生検
  • 血液検査

ALS

alsの初期症状および診断方法は以下の通りです。

【初期症状】

  • 重い物が持てない・手足が動かしづらい
  • 疲れやすい
  • ものを飲み込みにくい
  • 息切れしやすい

【診断方法】

  • 目・手足の動きの検査
  • 腱反射
  • 筋電図検査
  • MRI検査

それぞれの治療法とは

ここまでパーキンソン病、筋ジストロフィー、alsの症状や原因の違いについて解説してきました。
パーキンソン病、筋ジストロフィー、alsにはそれぞれどのような治療法があるのでしょうか?

筋ジストロフィー

筋ジストロフィーの治療は、壊れた遺伝子に対して行われます。
大きく分けて以下の5パターンがあります。

一つ目は、エクソンスキッピングです。
遺伝子が複製される際に、変異した遺伝子だけ作らないように、正常な遺伝子のみを合成します。
完璧な遺伝子とは違い、70点くらいの出来の遺伝子となります。

2つ目は、筋細胞の壊死を抑制する治療です。
筋ジストロフィーの原因となる壊死した筋細胞を抑制することで、症状を緩和させます。

3つ目は、ミオスタチンの抑制です。
ミオスタチンとは、筋肉量を正常にキープするためのタンパク質です。
正常な状態では、筋肉が付きすぎることを防ぐためにミオスタチンが必要となります。
しかし、筋ジストロフィーは、筋肉が弱っているため、ミオスタチンを抑制することで、筋肉の発達を促すことができます。

4つ目は、新たな細胞の導入です。
iPS細胞など、外部で新しく正常な細胞を作り出したものを、体内に取り入れる治療です。
それにより、筋細胞の再生が期待されます。

5つ目は、生体内ゲノム編集治療です。
遺伝子そのものを治療する方法です。
壊れている遺伝子を置き換えたり削除したりして、遺伝子全体を正常なものにします。

als

alsは、現段階では根本的に治す方法がありません。
よって、薬物療法と対処療法が用いて、症状の進行抑制、軽減を目的とした治療が行われています。

alsの投薬治療は、代表的なもので「リルゾール」が使用されています。
リルゾールは、alsの進行を遅らせる薬として日本で唯一認可されています。
なお、alsの症状を緩和させる薬は、現在開発中です。

対処療法とは、リハビリによって身体の痛みや筋力低下を防ぐことです。
その他の対応としては、マッサージや非ステロイド系抗消炎剤などの利用、咀嚼しやすい食べ物への置き換えなどが挙げられます。

また、alsは喉や口の筋力が衰えることによる栄養摂取の問題もあります。
口から食べ物を摂取できる場合は、何を食べるかは医師と相談していきましょう。
口からの食事が難しい場合は、鼻や胃からチューブを通して栄養を摂るという方法もあります。

呼吸に関しても、自力での呼吸が困難な場合は呼吸補助具や人工呼吸器、気管切開という手段で対応することが可能です。

パーキンソン病

パーキンソン病の治療には、大きく分けて薬と手術によるものがあります。

薬による治療は、減少したドパミンを補うことが目的です。
先述したように、ドパミンは脳の奥から神経伝達物質であり、ドパミンが身体への運動指令を出す「大脳皮質」へ伝えられることで、身体を動かすことができます。

ドパミンの原料となる「レボドパ」や、ドパミンの代わりとなる「ドパミンアゴニスト」というドパミン補充薬と言われる薬を使用します。
薬が効いているうちは運動機能を改善できますが、一方で吐き気や低血圧などの副作用もあります。

さらに、薬が効いた状態(オン)と切れた状態(オフ)の差による問題もあります。
薬を使用してから時間が経過するごとに、オフ時の倦怠感や運動障害が大きくなり、出先で薬が切れてしまうと歩けない、立ち上がれないという状態となり、帰宅できないというような支障をきたすケースも考えられます。

一方手術による治療は、DBSという脳深部刺激療法が主に普及しています。
DBSで脳を電気刺激し、パーキンソン病の症状を抑えます。

また、手術は投薬と併用されることがあります。
薬が切れたオフ状態の身体障害の症状を改善するために手術を受けるという方の役に立ちます。
そのため、DBSは薬のオンとオフの差が激しく、症状や日常生活で困っている方向けとも言うことができます。

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筋ジストロフィー、als、パーキンソン病の違いのまとめ

まとめ

ここまで筋ジストロフィー、als、パーキンソン病の違いについてお伝えしました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 筋ジストロフィーとは、手足に限らず、喉や舌、目などの動きにも影響する運動障害
  • alsとは筋萎縮性側索硬化症のことで、各部位の筋肉が痩せて硬くなり、動かしにくくなる障害
  • パーキンソン病とは、主に手足を中心とした震えや動作遅延、筋固縮などの症状

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

薬の使い方

監修者 メディカル・ケア・サービス

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  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
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