「高齢出産って何歳から?」
「高齢出産による子どもの体への影響が心配」
30代で子どもを産もうと考えている、あるいは出産を控えている30代〜40代の方の中には、
このような不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
国内の高齢出産は、数十年前と比較するとやや増加傾向にあるといわれており、
ネットなどでも高齢出産のリスクや子どもへの影響がしばしば話題に挙がります。
本記事では、高齢出産について以下の点を中心に詳しく解説します。
- 高齢出産の定義
- 高齢出産のリスク
- 高齢出産に伴うリスクを抑えるための対策
高齢出産をひかえている方、あるいは高齢出産について理解を深めたいという方はご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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高齢出産とは?
まずはじめに、高齢出産について簡潔にご紹介します。
高齢出産とは、主に35歳以上の年齢で出産することを指す場合が多く、一般的な出産年0位よりも高齢で出産することを意味します。
高齢出産という言葉は、既に世の中に広く浸透しているものの、正確な医学用語ではなく、
状況によっては40歳以上での出産を指す場合もあります。
そんな高齢出産は、親としての経済的/精神的な安定、そして豊富な人生経験の元で子育てができるという点では利点といえますが、母親や子どもへの健康リスクを不安視する声も多いのが現状です。
高齢出産を考えている方は、出産に伴うリスクや体への影響などを正しく理解した上で、
時間をかけて判断することをおすすめします。
以下の記事では、妊娠前や妊娠初期に摂取すべきサプリについて解説しています。
合わせてご覧ください。
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高齢出産は増えている?その傾向は
次に、高齢出産する人の割合と傾向についてご紹介します。
結論から述べると、高齢出産する人の割合は増加している傾向にあり、1985年頃の3〜5%に対して、
2020年時点では25%程度となっています。(参照:厚生労働省)
高齢出産が増加傾向にある原因としてはいくつかの理由が絡み合っており、代表的な例としては以下のような理由が挙げられます。
- 女性の社会進出と高学歴化
- 男女の晩婚化
- 医療技術の進歩
- 長寿化や健康意識の高まり
このような背景には、世の中全体で男女の平等意識が広まっていることや、多くの女性が社会的に自立すべきであるという意識などがあり、子育てを行う前に経済的な安定や貯蓄を求める傾向が大きく影響しています。
また、医療技術の発展により30代や40代でも心身ともに若々しく子育てに十分な体力があると感じる人が増えていることも大きく影響しています。
そんな高齢出産は、今や少子高齢化と合わせて社会問題にもなりつつあり、今後もより一層重視される問題であるといえます。
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高齢出産によるリスクについて
ここでは、高齢出産によるリスクについて、以下の7つをご紹介します。
- 子どもが病気を抱える可能性が高まる
- 難産となる可能性が高まる
- 流産となる可能性が高まる
- 母親が合併症に感染する可能性が高まる
- 子どもの発育に影響が出る
- 子宮復古不全の可能性が高まる
- 妊娠する確率が低くなる
子どもが病気を抱える可能性が高まる
高齢出産によるリスクの1つ目は「子どもが病気を抱える可能性が高まること」です。
ダウン症候群をはじめとする染色体異常の発生率は、母親の年齢とともに上昇し、
母体の加齢に伴い、卵子の染色体異常が増加することが原因です。
また、卵子の染色体異常の増加は、先天性心疾患や神経管閉鎖障害などにも影響します。
とはいえ、現代では遺伝子検査技術の進歩により、産まれてくる子どもが抱える病気について、
ある程度は事前に分かるため、子どもが病気を抱えるリスクを最小限に抑えるためには、
医療専門家に相談することをおすすめします。
難産となる可能性が高まる
2つ目は「難産となる可能性が高まること」です。
難産とは、本来予定されていた出産日を過ぎてもなかなか子どもが産まれない状態を指します。
これは、主に母体の身体的変化と妊娠に関連する合併症のリスクが増加することが原因であり、
子宮や骨盤の筋肉の弾力性が低下し、分娩時の収縮力が弱くなることも影響しています。
母体の身体的な変化による難産のリスクは、医療技術の発展によってある程度減少してはいるものの、
状況によっては帝王切開なども必要となる可能性もあるため、その点はあらかじめ理解しておくことが重要です。
流産となる可能性が高まる
3つ目は「流産となる可能性が高まること」です。
母体が高齢化すると、卵子の質が低下すると同時に子宮環境が変化するため、
卵子の染色体異常のリスクが増加し、結果として流産のリスクが高まってしまいます。
流産の確率は年齢によって異なり、20代後半の女性の流産率が約10%であるのに対し、
40歳以上では30-50%にも昇るとされています。
また、母親が長期に渡って抱えている慢性疾患や自己免疫疾患なども、流産のリスクを増加させる可能性があります。
母親が合併症に感染する可能性が高まる
4つ目は「母親が合併症に感染する可能性が高まること」です。
高齢出産では、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)や前置胎盤、胎盤早期剥離(はくり)などの合併症を引き起こす可能性が高くなります。
これらの合併症は、妊娠中に発症することもあり、場合によっては産まれてくる子どもに影響することもあるため、早期発見や早い段階での対処が必要となります。
子どもの発育に影響が出る
5つ目は「子どもの発育に影響が出ること」です。
母体の加齢は、胎児の成長に必要な栄養素の供給量の低下に影響し、
結果として子どもの発育や身体/脳の発達にも影響します。
加えて、高齢出産は難産とは逆に早産につながる可能性もあり、子どもの発育や身体/脳の発達どころか、
赤ちゃんの生存率に関わる問題となるリスクもあります。
また、高齢での出産は、母親の年齢が比較的高いことを意味するため、
幼少期の活動的な子どもと十分に遊んだり勉強などのサポートにエネルギーを割いたりしにくくなります。
こうした背景が間接的に子どもの成長に影響を与える可能性もゼロではありません。
子宮復古不全の可能性が高まる
6つ目は「子宮復古不全の可能性が高まること」です。
子宮復古不全とは、出産後、母親の子宮が妊娠前の大きさに戻らなくなるような状態を指します。
これは、年齢とともに子宮の筋肉の弾力性が低下し、収縮力が弱くなることが影響しています。
また子宮復古不全は、産後の出血が続いたり、子宮内に残った組織が感染源となったりするリスクをもたらします。
高齢出産による子宮復古不全を防ぐためには、日常的な適度な運動や骨盤底筋体操、授乳を通じた子宮収縮の
促進などを行っておくことが重要です。
妊娠する確率が低くなる
7つ目は「妊娠する確率が低くなること」です。
高齢となると、妊娠によるリスク以前に、妊娠する確率自体が低くなる傾向にあります。
これは、主に卵子の質と量の減少、そして生殖機能全体の変化によるものです。
女性は生まれた時点で卵子の数が決まっており、年齢とともにその数は減少していきます。
30代後半から40代にかけて、卵子の減少ペースは加速し、残された卵子の質も低下します。
これにより、受精や着床の成功率が低下し、自然妊娠の確率が減少してしまうのです。
出産に適切な年齢
では、出産に適切な年齢は、何歳から何歳頃までなのでしょうか。
女性の身体的な影響だけに焦点を当てて考えると、妊娠や出産に適切な年齢は20代であり、
一般的には早ければ早いほど良いとされています。
理由は、女性の身体的な機能や卵子の質などが最も健康な状態が20代であるからです。
とはいえ、現代では女性自身の経済的な自立も重視されている傾向があり、家庭の安定などを考慮して考えると、20代前半で子どもを産むことは子育てにおけるリスクを増加させることにも繋がりかねません。
また、心身ともに健康である20代は、自身の経験やキャリアに活かしたいと考える方も多いでしょう。
そのような背景を総合的に考えると、妊娠や出産における適切な年齢は、20代後半から30代前半頃であるといえるでしょう。
ただし、妊娠や出産における適切な年齢はあくまで個人によって異なるため、
子育てや自身の人生における様々な影響などを踏まえた上で考えていかなくてはいけません。
高齢出産を考えている方が確認すべきこと
次に、高齢出産を考えている方が確認すべきことについて、以下の3つをご紹介します。
- 基礎体温
- ブライダルチェック
- 不妊症検査
基礎体温
高齢出産を考えている方が確認すべきことの1つ目は「基礎体温」です。
基礎体温とは、毎朝の起床時、体を動かす前に測定する体温のことを指します。
基礎体温は、身体へのストレスや体調不良、生活リズムの乱れなどを数値として反映しているため、
妊娠や出産に必要な健康状態が保たれているのかどうかを調べることができます。
高齢出産を考えている方は、少なくとも3〜6ヶ月程度の基礎体温の記録を取ることをお勧めします。
ブライダルチェック
2つ目は「ブライダルチェック」です。
ブライダルチェックとは、結婚前や妊娠を考え始めた時点で行う総合的な健康診断のことを指します。
一般的に健康診断の項目に加え、血液検査や尿検査、子宮がん検診、乳がん検診、性感染症検査など、
妊娠や出産に関連する様々な検査が行われます。
また、風疹やB型肝炎などの抗体検査も行われ、必要に応じてワクチン接種が推奨されるため、
高齢出産に伴うリスクを抑えることにも繋がります。
不妊症検査
3つ目は「不妊症検査」です。
不妊症検査とは、妊娠を試みても成功しない場合に、妊娠を妨げる可能性のある要因を総合的に調べるための
検査を指します。
女性の場合は、卵巣機能検査や子宮卵管造影検査、ホルモン検査などが行われます。
不妊症検査によって妊娠の妨げとなっている原因が分かれば、
具体的な不妊治療や適切な対処を取れるようになります。
高齢出産に伴うリスクを抑えるための対策
最後に、高齢出産に伴うリスクを抑えるための対策について、以下の5つをご紹介します。
- 健康な食事を摂ること
- 適切な生活習慣を意識すること
- ストレス管理を行うこと
健康な食事を摂ること
高齢出産に伴うリスクを抑えるための対策の1つ目は「健康な食事を摂ること」です。
前述したように、高齢出産に伴うリスクは、母体の健康状態や体の状況によって大きく変化します。
特に、妊娠中は胎児に栄養を供給することも考える必要があるため、健康な食事と適切な栄養管理が
重要となります。
また、健康な食事を心がけることは、病気や感染症などのリスクを低下させることにも繋がるため、
出産や妊娠に関わらず意識しておくと良いでしょう。
適切な生活習慣を意識すること
2つ目は「適切な生活習慣を意識すること」です。
母体を健康な状態で保つためには、適切な生活習慣を意識することも重要です。
適切な生活習慣には、食生活や睡眠、日常的な運動などが挙げられ、これらはストレス軽減や免疫力の強化にも繋がります。
循環器系の健康維持や妊娜糖尿病のリスクの低減、出産時の体力を確保することなど、生活習慣によって
もたらされる恩恵は大きいといえるでしょう。
ストレス管理を行うこと
3つ目は「ストレス管理を行うこと」です。
ストレスは、一見体調などと直接的な関係が無いように思えますが、実は間接的に様々な部分に影響しています。
特に慢性的なストレスは、高血圧や妊娜糖尿病のリスクを高め、場合によっては早産や低出生体重児の原因となる可能性があります。
また、ストレスによって体内の栄養状態が悪化し、胎児の発育に間接的に影響する可能性もゼロではありません。
健康的な食事や生活習慣同様に、日々のストレス管理も怠らないことが重要です。
次の記事では、ストレス解消に役立つおすすめのグッズを紹介しています。
ストレスで困ったら、こちらの記事をご覧ください。
また、以下の記事では栄養バランスの良い食事について解説しています。
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高齢出産についてのまとめ
ここまで高齢出産についてご紹介してきました。
要点を以下にまとめます。
- 高齢出産とは、一般的に35歳以上で出産することを指す
- 高齢出産のリスクは多岐に渡り、母体や子どもへの健康的なリスクや病気の発症リスクなどを伴う
- 高齢出産に伴うリスクを抑えるための対策には、健康的な食事や生活習慣、ストレス管理などが挙げられる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。