ホーム

認知症を学ぶ

down compression

介護を学ぶ

down compression

専門家から学ぶ

down compression

書籍から学ぶ

down compression

健康を学ぶ

down compression
健達ねっと>専門家から学ぶ>達人インタビュー>精神科医・保坂隆が人生の転機を迎える世代に贈るシリーズ   ー第②弾 ステップアップのために!定年後を想定したリスキリング戦略ー

精神科医・保坂隆が人生の転機を迎える世代に贈るシリーズ   ー第②弾 ステップアップのために!定年後を想定したリスキリング戦略ー

2024年6月『「幕間」の心理学―人生の転機の乗り切り方―』を上梓した精神科医・保坂隆先生は、長らくがん患者のメンタルケアの第一人者として、多くの人生に寄り添ってきた。
保坂先生は、人生100年時代を迎え、50代以降も続いていく現代人の第二の人生には「幕間(まくあい)」の期間があるという。
がんの治療期間だけでなく、定年前の数年間、子どもが巣立った後、親の介護の期間などがこの「幕間」にあたる。

この記事では「幕間」の時間に第2幕を考えるのに役立つ実際的な面について解説していく。
自分自身でできること、自分を磨くこと、自己研鑽について紹介する。

スポンサーリンク

同窓会に出てみる

保坂先生は50代には特別な意味があると考えている。
それは50歳を過ぎた頃から急に「同窓会」の通知が届くようになるからだそうだ。

同窓会では小中高大と学生時代の自分自身が話題に上がるだろう。
過去の記憶を思い出すなかで、人は自分自身のことを実際の姿よりも「少しずつ美化して」思い出にしているようだと保坂先生は言う。

同窓会は少しずつ美化した自分自身を同級生の記憶と照らし合わせて実際の姿に修正していく役割をもち、また60歳以降の人生を考えるいい機会になると保坂先生は言う。
他の人からの言葉で、昔自分が好きだったことややりたかったことを思い出したりすることもある。

それが学び直し昔の夢の再チャレンジにつながるきっかけになるかもしれない。
定年後の人生に欠かせない人的ネットワークを築いたり、やりたいことを見つけたりするのに、同窓会を有効に活用してみることを勧めている。

スポンサーリンク

資格をとる

保坂先生は「幕間」の時間には第2幕の人生で活用できるような資格をとることも勧めている。

資格は取得したらそれで安心といったものではなく、実際に使い「現場力」とでも言うべきものを身につけていかないといざという時に役に立たない。
また、どの業界でも法律が変わるなどして仕事環境はどんどん変化するため、取得したまま使わないでいるといざ資格を生かして仕事をしようとした時に役に立たなくなっているということも多いそうだ。

取得のために講義を受講するにしても、通信制や夜間セミナーなども多く、私的な資格から国家資格まである。
現在老後のために取りたい資格として注目されている資格として保坂先生は下記を挙げている。

  • 英語検定
  • パソコン関連の資格
  • 福祉関連の資格
  • ファイナンシャルプランナー
  • 医療に関する資格

大学院で学ぶー脳の活性化ー

保坂先生自身の「幕間」はどうだったのだろうか?

保坂先生は、精神科で臨床や研究をしていたが、57歳で一念発起し、大学教授を早期退職して、聖路加国際病院で「精神腫瘍科医」として精神腫瘍学を完遂させることにした。
というのも、留学した際に学んだ精神腫瘍学を断念したので、人生最後の仕事としてそれまでの専門研究を生かした仕事をしようと考えたのだ。

当初はそれまで学んだ精神医学をがん患者に応用すれば簡単くらいに考えていたが、大誤算だったと保坂先生は思い出す。
精神腫瘍科が扱う方はすべてがん患者で、「」が究極のテーマで悩んでいたからだ。
精神科では「死」と関連していることと言えば自殺未遂や自殺企図であることが多く、亡くなっていく人を看取る経験は非常に少なかったからだと保坂先生は分析している。

その時、「死」に関する経験不足から「死生観」がしっかりしていないことがわかり、宗教系の大学院「高野山大学大学院通信教育課程」を見つけ、入学を許可された。
仕事をしながら大学院生として「猛勉強」をする日々だった。
興味はどんどんと広がり、新しいことが理解できては、次のテーマに広がっていく、これを「脳の活性化というのだと当時の保坂先生は感じたそうだ。

脳科学の研究によれば、脳は使えば使うほど、どこまでも記憶機能や学習機能が向上していくことがわかっている。
100歳まで脳は活性化する可能性がある」とまで言われている。

興味関心を持つことや感動することで、「脳が喜び」、脳自体が成長したり発展していったりする気持ちになるようだ。
保坂先生は、「脳は自分自身ではなく、自分の1つの臓器に過ぎない」ため、心の奥底にある「自分自身」が脳をやる気にさせることが大切だと言っている。

小さい頃からの夢を思い出す

『「幕間」の心理学―人生の転機の乗り切り方』でも紹介しているように、人生を第1幕・第2幕と分けてそのどちらにも一生懸命取り組み、目的を果たすことは並大抵の努力ではないし、その背景には強い動機がなければ達成できないだろうと思うと保坂先生は言っている。
それが実は「」とか「価値観」とか「人生の方向性」というものなのだろうとも言っている。

江戸時代から飛躍的に寿命が伸びた現代では、定年退職してからも10数年の人生が残されている。
このような長い時間を考えると定年退職後も少年・少女からの「夢の達成」には十分な時間が残されていると思うべきだと保坂先生は言っている。

書籍『「幕間」の心理学 人生の転機の乗り切り方』について詳しく知りたい方はこちらも合わせてご覧ください。

関連記事

2024年6月『「幕間」の心理学―人生の転機の乗り切り方―』を上梓した精神科医・保坂隆先生は、長らくがん患者のメンタルケアの第一人者として、多くの人生に寄り添ってきた。保坂先生は、人生100年時代を迎え、50代以降も続いていく現代人の第[…]

精神科医・保坂隆が人生の転機を迎える世代に贈るシリーズ

「イラスト/玉田紀子」

※この記事はアフィリエイト広告を含んでおります

健達ねっとECサイト
薬の使い方

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

スポンサーリンク