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介護福祉士の合格率と合格ライン、合格するための方法について

介護施設などで働いていくうちに、介護福祉士を目指してみたいと思い始めた方もいらっしゃるでしょう。
介護福祉士は国家試験です。
介護福祉士の受験資格や合格率について詳しく知りたいと思っている方も多いでしょう。

「国家試験に合格するためのポイントを知りたい」とも思いますよね。
本記事では、介護福祉士の合格率などについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 介護福祉士の合格率
  • 介護福祉士の合格ライン
  • 介護福祉士に合格するためのポイント

介護福祉士を取得するために行う必要がある「手続き」についても触れていますので、ご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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介護福祉士資格の概要

介護福祉士とは、介護に関する専門的な知識・技術を元に、身体や精神に障害がある方の日常生活をサポートする仕事です。被介護者の置かれている状況に合わせて適切なケアを行ったり、日常的に介護を行う家族などに対して介護に関する指導を行ったりしています。

介護福祉士の資格は、国家資格に合格、もしくは介護福祉士養成施設(養成施設を令和8年度末までに卒業する方)を修了した後に、登録手続きを行うことで取得可能です。

例年の日程

介護福祉士国家試験では「筆記試験」と「実技試験」に合格する必要があります。

実技試験に関しては、受験者の条件によって免除される場合もあります。(介護職員基礎研修や喀痰吸引等研修、実務者研修を修了している等)

あくまでも例年の日程となりますが、筆記試験は「1月の下旬」頃に、そして実技試験は「3月の上旬」頃に実施されます。

国家試験を受けるには「受験の手引」を取り寄せて、受験申込みを行う必要があります。
受験申し込み手続きの案内は、例年「6月の下旬」頃から始まりますので、早めに取り寄せることをおすすめします。

また、受験申し込み期間は、例年「8月の上旬から9月上旬」までとなっております。
申し込み期間を過ぎてしまうと今年度は受験できなくなりますので、余裕をもって手続きを行うようにしましょう。

試験内容

次は、国家試験の内容について解説します。

まず、筆記試験は、五肢択一のマークシート形式で行われます。
以下の13科目から合計125問が出題され、全て正解すると125点の試験となっています。

  • 人間の尊厳と自立(2問)
  • 人間関係とコミュニケーション(2問)
  • 医療的ケア(5問)
  • 発達と老化の理解(8問)
  • コミュニケーション技術(8問)
  • 介護過程(8問)
  • 介護の基本(10問)
  • 認知症の理解(10問)
  • 障害の理解(10問)
  • 社会の理解(12問)
  • こころとからだのしくみ(12問)
  • 生活支援技術(26問)
  • 総合問題(12問)

※科目ごとの出題問題数は、令和3年1月に実施された第33回の試験問題を参考にしています。

※試験科目は13科目ですが、「人間の尊厳と自立」と「介護の基本」、「人間関係とコミュニケーション」と「コミュニケーション技術」は1つの科目群として扱うため、科目群としては11科目群になります。

筆記試験は35都道府県で開催されます。

一方、実技試験では、介護等に関する専門的技能を図るための問題が出されます。
実技試験の会場は、大阪府と東京都の2か所のみとなっています。

令和5年度(第35回)介護福祉士国家試験日程

令和5年度の介護福祉士国家試験の日程は、以下の通りです。

  • 筆記試験:令和5年1月29日(日)
  • 実技試験:令和5年3月5日(日)

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介護福祉士の合格率は?

いよいよ本題の「介護福祉士国家試験の合格率」についてご紹介します。

合格率は受験する年によって変動がありますので、過去5年間の受験者数と合格率、そして合格者数を分かりやすく表にまとめました。

受験回受験者数(人)合格者数(人)合格率(%)
第34回8万30826万9972.3
第33回8万44835万997571.0
第32回8万40325万874569.9
第31回9万46106万973673.7
第30回9万26546万557470.8

上記の表から、介護福祉士試験の過去5年間の合格率は、69.9%から72.3%の間で推移していることが分かります。
ちなみに、過去5年間のデータ元に合格率を平均してみたところ、71.5%という結果となりました。

介護福祉士の合格ラインは?

合格率だけでなく合格ラインも気になるという方も多いと思いますので、次は介護福祉士国家試験の「合格ライン」についてです。

筆記試験と実技試験の両方にいえますが、介護福祉士試験の合格ラインは「60%前後」となっています。

しかし、筆記試験の場合、60点以上の点数をおさめていても「不合格」となる場合があります。
具体的に言うと「試験内容」の見出しで紹介した11科目のうち、得点できていない科目が1科目以上ある場合、不合格となるため注意してください。

試験に合格するには11科目以上で得点しなければなりませんので、幅広い科目をバランス良く勉強しましょう。

介護福祉士に合格率を上げるためのポイント

介護福祉士の試験に合格するには、一体どのように勉強したら良いのでしょうか。

具体的に、3つのポイントをピックアップしてみたので、まずは以下をご覧ください。

  • 自分に合っている方法で勉強する
  • 解説が充実した問題集を使う
  • 継続して勉強するための工夫を行う

これだけでは分かりにくいため、上から順に詳しく紹介していきます。

自分に合った方法で勉強する

一つ目のポイントは「自分に合った方法で勉強する」です。

介護福祉士試験の勉強方法には、大きく分けて2種類があります。

  • 独学や通信講座で学ぶ方法
  • 介護系のスクールに通って学ぶ方法

自分のペースでコツコツ頑張りたい方や、隙間時間を活用して勉強したい方には「独学や通信講座で学ぶ方法」がおすすめです。

一方「介護系のスクールに通って学ぶ方法」は、誰かに教えて欲しい人や、同じ目標に向かって誰かと頑張りたい方におすすめな方法です。

ちなみに、介護系のスクールは、平日だけのコースや土日だけのコースなど、様々なコースがあります。
自分の生活スタイルに合わせて、お選びいただけますので、気になる方はぜひ介護系のスクールに相談されることをおすすめします。

また、勉強方法を決める際には、自分の性格なども考慮する必要があります。
短期集中型で勉強したい方や、長期的にコツコツ勉強したい方など、一人一人違っていると思いますので、自分に合っているスタイルで取り組みましょう。

解説が充実した問題集を使う

「独学」で勉強する場合には、問題集などを自分で選ぶ必要があります。
どれを購入したら良いか悩む際は、ぜひその問題集の「解説が充実しているか」という点をチェックしてみてください。
解説がたくさん書いてあるかだけでなく、分かりやすいかという点も重要であるため、書店などで中身を確認してから購入すると良いでしょう。

インターネットやSNSなどで、実際に利用してみてよかった問題集などが紹介されていることもありますので、併せてチェックされることをおすすめします。

ちなみに、問題を解いた後に解説をチェックすることで理解することができますので、まずは間違えた問題の解説を確認しましょう。
正解した問題の解説も併せてチェックしておくと、より深く理解することができるのでおすすめです。

また、間違えやすい苦手分野がある方は、その問題を繰り返し復習したり、ノートにまとめて確認したりすると良いでしょう。

諦めず徹底的に取り組むことが、苦手分野の克服へと繋がっていきます。
試験でバランス良く得点できるように、得意分野も苦手分野も万遍なく勉強しましょう。

継続して勉強するための工夫を行う

試験に合格するための勉強は、毎日コツコツ積み上げていくことが大切であるといえます。

しかし、継続して勉強していくためにも「息抜き」などを取り入れる必要があります。
例えば、仕事や勉強の疲れなどが原因で集中しにくいと感じる場合にはリラックスしたり、気分転換を行ったりしましょう。

  • 音楽を聴く
  • テレビや映画を観る
  • 散歩をする
  • 買い物で出かける

リラックスや気分転換を行っても、なかなか勉強に向かう気分になれないときには、思い切って勉強をお休みするのも良いです。

また、モチベーションを上げるために、勉強を頑張った後の「ご褒美」を決めるのもおすすめです。
無理に頑張り続けるのではなく、息抜きなどを取り入れながら試験に向けてコツコツ勉強していきましょう。

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介護福祉士資格取得前後の手続き

介護福祉士資格を取得するには「手続き」が必要です。
手続きは、国家試験を受験する前後で必要となりますので、忘れずに行いましょう。

試験申し込みの手続き

試験を申し込みたい方は、以下の流れで手続きを行う必要があります。

  1. 「受験の手引」を取り寄せる
  2. 必要書類を準備する
  3. 試験の申し込みを行う
  4. 受験票が郵送で届くのを待つ

上から順に解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

①「受験の手引」を取り寄せる

試験を申し込みたい方は、まず「受験の手引」を取り寄せましょう。
ちなみに、受験申し込み手続きの案内は「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」の公式サイトにて、6月の下旬頃から始まります。

申し込みの期限は、9月上旬までとなっておりますので、インターネットもしくは郵便はがきにて、お早めに取り寄せることをおすすめします。

「受験の手引」は郵便で届きます。
手続きに必要は書類の書式などが多く同封されていますので、お手元に届いたら確認してみてください。

②必要書類を準備する

試験の申し込み手続きを行うには、以下の書類が必要となります。

  • 受験申込書
  • 受験手数料振替払込受付証明書貼付用紙(第34回の受験手数料は1万8380円)
  • 受験用写真等確認票

また、3年以上介護施設などで実務経験を積んだ方は、実務経験(見込)証明書に加えて、以下の中からどれか一つが必要となります。

  • 実務者研修修了(見込)証明書
  • 介護職員基礎研修修了証明書と喀痰吸引等研修修了(見込)証明書
  • 介護職員基礎研修修了証明書と認定特定行為業務従事者認定証

ちなみに、複数の事業所で介護に従事し、働いていた期間を合わせることで3年以上を証明できるという方は、以下の書類が必要となります。

  • 従事日数内訳(見込)証明書

過去の試験ですでに受験票を受け取っている場合には「証明書提出済申出書」を提出します。

また、結婚などによって受験申込書など氏名が異なる場合には「戸籍抄本」もしくは「戸籍の個人事項証明書」が必要です。外国籍の方は、住民票を準備しましょう。

なお、上記の書類を「見込」で提出する場合には、見込みでなくなり次第、再度証明書を提出する必要があります。

提出期限は毎年定められますが、例年でいうと4月上旬までとなっておりますので、忘れずに提出しましょう。

③試験を受験するための申し込みを行う

書類を準備することができたら、手引と一緒に送られてきた専用の封筒に入れます。
受付期限を確認の上、簡易書留で送りましょう。

④受験票が郵送で届くのを待つ

提出した書類が受理されたら「受験票」が送られてきます。
ちなみに、受験票には試験を受ける日時や会場、注意事項などが記載されています。
届いたら必ず確認するようにしてください。

また、受験票は試験当日や合格発表時に必要となるため、大事に保管しておきましょう。

資格取得後の手続き

合格発表で自分が合格していることが分かったら、資格を取得するための手続きを行いましょう。

具体的にいうと、手続きは以下の流れで行います。

  1. 必要書類を準備する
  2. 登録手続きを行う
  3. 登録証が郵送で交付されるのを待つ

これだけでは分かりにくいですので、こちらも上から順に詳しく解説していきます。

①必要書類を準備する

介護福祉士の試験に合格したら、厚生労働大臣が指定している登録機関である「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」に登録手続きを行います。
試験に合格すると、合格証書と共に「登録の手引」が送られてきます。

必要となる書類は以下の通りですので、参考にしながら準備を行いましょう。

  • 登録申請書
  • 登録免許税「収入印紙」の原本(登録免許税9000円)
  • 貼付用紙
  • 簡易書留にて郵送するための費用
  • 登録手数料(登録手数料3320円)の原本
  • ☆戸籍の個人事項証明書の原本
  • ☆戸籍抄本の原本
  • ☆本籍地を記載した住民票の原本

(☆の印がついている書類はどれか一つでOKです)
介護福祉士養成施設を卒業した方の中で、対象となる方は「卒業証明書の原本」も準備しましょう。

②登録するための手続きを行う

必要となる書類がすべて準備できたら、簡易書留で送りましょう。
書類が受理されると「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」に登録されます。

③登録証が郵送で交付されるのを待つ

提出書類に不備がなければ、そのまま受理・登録となります。

受理されてから登録証が交付されます。
期間の目安は約一ヶ月となっています。

繰り返しとなりますが「見込」で提出した書類がある場合には、再度証明書を提出する必要がありますので、忘れないように注意しましょう。

介護福祉士の登録証について知りたい方は以下の記事もお読みください。

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ケアマネージャー試験の合格率

介護福祉士の上位資格にケアマネジャーがあります。
介護福祉士の多くがケアマネージャー試験に挑戦しています。
ケアマネージャーについて以下の2つをご紹介します。

  • ケアマネジャーとは
  • ケアマネジャー試験の合格率について

ケアマネージャーとは?

ケアマネジャー(介護支援専門員)は介護保険に関するスペシャリストです。
介護を必要とする方に以下のことを行い介護保険サービスを受けられるようにします。

  • ケアプラン(サービス計画書)の作成
  • サービス事業者との調整

介護福祉士とは以下のような違いがあります。

【資格の違い】

  • 介護福祉士   :国家資格
  • ケアマネジャー :都道府県が認定する資格

【資格試験の受験条件】

  • 介護福祉士 :実務経験3年以上
  • ケアマネジャー の受験条件は以下の表のとおりです。
資格に必要な項目条件
介護支援員実務研修受講試験合格
介護支援専門員実務研修修了
必要な国家資格医師、看護師、介護福祉士など
実務経験介護や相談援助を5年以上

【業務内容の違い】

  • 介護福祉士 :介護現場で要介護者のサポートを直接行う
  • ケアマネジャー :介護保険の利用者にケアプランを作成することが主な業務

【給与の違い】

  • ケアマネジャーの方が介護福祉士より約4万円高い
  • ケアマネジャーの方が勤務場所、経験年数、兼務などの勤務状態で高くなる傾向

介護福祉士の合格率まとめ

ここまで、介護福祉士の合格率や合格ラインなどの情報を中心にお伝えしました。
要点を以下にまとめます。

  • 介護福祉士の合格率は、70%前後
  • 介護福祉士の合格ラインは、筆記試験実技試験共に60%前後
  • 介護福祉士に合格するには、自分に合った勉強法で勉強することが大切

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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