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トップページ>介護お役立ち記事>介護資格>介護予防運動指導員とは?仕事内容や資格取得方法を解説!

介護予防運動指導員とは?仕事内容や資格取得方法を解説!

介護予防運動指導員という仕事について聞いたことがありますか?
介護にかかわる仕事かなというぐらいのイメージだけで、具体的にはわからない人が多いのではないでしょうか?

介護予防運動指導員とはどんなことをするの?資格はいるの?給与や将来性は?などいろいろ疑問に思うことがあると思います。

本記事では介護予防運動指導員について以下の点を中心にご紹介します。

  • 介護予防運動指導員とは
  • 資格取得に必要なことやメリットについて
  • 介護予防運動指導員の仕事の将来性

介護予防運動指導員について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

介護現場で活躍する資格についてまとめているので、興味のある方はこちらの記事もあわせてご参考ください。

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介護予防運動指導員とは


以下では、介護予防運動指導員の仕事内容について紹介していきます。

介護予防運動指導員の概要

日本における高齢化の実態は、令和2年の厚労省のデータによれば健康寿命の数値は、男性で72歳、女性で75歳となっています。

病院や介護に頼らずに自立した生活が出来る期間を延ばそうと、健康寿命に注目をする高齢者も増えています。
身体的不自由が起こった場合に回復する方法、もしくはそれ以上の悪化を防ぐために何をすればよいのかと考える人は多いのではないでしょうか?

介護予防運動指導員は、介護予防の観点から専門的知識を備え、筋力向上トレーニング等の介護予防プログラムを作成し、運動指導を行うことによって高齢者の健康寿命を延ばすサポートを行う人です。

地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターが認定を行う民間資格になります。

介護予防運動指導員は高齢者が出来る限り自立した生活が可能になるように、または要介護状態になることを防ぐために運動指導を行ったり、介護予防教室等での講師を勤めることもあります。

活躍の場は広く、介護予防運動指導員は介護予防にまつわるいろいろな施設などで指導する介護のスペシャリストと言えます。

介護予防運動指導員の仕事内容

介護予防運動指導員の仕事内容は、主に以下のようになります。

  • 介護予防プログラムの立案
  • 介護予防運動の指導
  • 事前評価・事後評価
  • 他の専門職との連携

対象の高齢者一人ひとりに対し、介護予防運動指導員は相手の意向も確認しながら、歩行が不自由な方には、筋力を向上するトレーニングや歩行訓練を、食生活に改善が必要な場合は栄養指導など一人ひとりに合わせた介護予防プログラムを立案していきます。

担当のケアマネジャーがいる場合は、ケアプランも確認し立案に反映します。
プログラムが完成したらそれに沿って運動訓練を実施していきます。

筋力向上トレーニングは最も時間をかけて行うトレーニングになりますが、本格的な筋力トレーニングとは異なり将来的にリスクの高い部位から順に簡単な運動や体操、散歩などを取り入れて行います。

その他には、転倒予防体操や尿失禁予防体操、咀嚼(そしゃく)能力が落ちないように行う口腔機能向上訓練、食事の偏りによって骨に影響が出ないような栄養指導もします。

また、介護予防プログラムを作成するための事前評価(アセスメント)や実際に実施したプログラムの効果が出ているかの事後評価を行います。
事後評価から、修正点があれば立案した介護予防プログラムを修正して次の実施サイクルに活かしていきます。

またプログラムを実践し現れた効果などの評価は、必要に応じ他の医療や保健、福祉専門職と情報共有し連携を図ることも重要です。

介護予防運動指導員の活躍の場は、介護予防教室の講師や、中高年が利用するフィットネスクラブでの介護予防プログラムのインストラクター、デイサービスや特別養護老人ホームなどの介護施設で機能訓練指導員(介護保険制度に基づく)の補助としての役割も担います。

介護予防について詳しく解説していますので、興味のある方はこちらの記事もあわせてご参考ください。

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介護予防運動指導員の資格取得方法


ここからは、介護予防運動指導員の資格取得方法について解説していきます。

受験資格

介護予防運動指導員の資格取得の概要は以下のようになります。
詳細は東京都健康長寿医療センターHP
も参照ください。

主催
・東京都健康長寿医療センター(地方独立行政法人)

資格取得の要件
・東京都健康長寿医療センターが主催する講習会に参加し修了試験に合格(講習は全国各地で指定の事業者が実施。指定事業者一覧はセンターのHP参照)

講習会の受講要件
・医療、介護、福祉系の国家資格保有者(国家資格の養成校等の卒業見込みかつ資格取得見込みの者を含む)
・医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、歯科衛生士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士
・介護支援専門員、健康運動指導士、介護職員基礎研修課程修了者
・訪問介護員2級以上で実務経験2年以上の方
・実務者研修修了者
・初任者研修修了者で実務経験2年以上の方
・資格は3年ごとに更新手続きが必要
・申し込み方法・受講料は直接講習会開催の指定事業者に確認

カリキュラム

介護予防運動指導員の資格取得の講習内容は、以下のカリキュラムに沿って全23講座・31.5時間の講習を受講後、修了試験が行われます。講習は全課程3日間程度で終了です。

章番号科目(講座)名形式eランニング時間
1老年学講義0.75
2介護予防概論講義0.75
3地域づくりによる介護予防概論講義0.75
4高齢者の社会参加と介護予防講義0.75
5介護予防・日常生活支援総合事業と介護予防コーディネーション講義0.75
6行動科学持論講義0.75
7介護予防評価学持論講義1.5
介護予防評価学実習実習1.5
8介護予防統計学講義1.5
9リスクマネジメント講義1.5
10高齢者筋力向上トレーニング持論講義1.5
高齢者筋力向上トレーニング実習実習4.5
11転倒予防持論講義1.5
転倒予防実習実習1.5
12尿失禁予防持論講義1.5
尿失禁予防実習実習1.5
13高齢者栄養改善活動持論講義1.5
14口腔機能向上持論 講義1.5
口腔機能向上実習実習1.5
15フレイル・サルコペニア予防持論
講義0.75
16認知症予防持論 講義1.5
認知症予防実習実習1.5
17うつ・孤立・閉じこもり予防持論
講義0.75

参照元:東京都健康長寿医療センター

修了試験

介護予防運動指導員の資格取得講習の修了試験の問題は、講習内容からの出題となります。
講習をしっかり受けることが大事です。

試験の方式は、マークシート方式で45問、1時間となります。
合格率は公表されていませんが、かなり高いものと思われます。

介護予防運動指導員の資格取得のメリット


ここからは、介護予防運動指導員の資格取得のメリットについて説明していきます。

活躍の幅が広がる

介護予防運動指導員は、デイサービスや有料老人ホーム、地域包括支援センターなどの高齢者介護施設で働きます。
介護予防の知識を活かしたストレッチや運動などをプログラムに組み込みながら、高齢者に適した体の動かし方を指導していきます。

また、近年のシニアの健康寿命への関心の高まりもあって、スポーツクラブやフィットネスクラブでも、シニア向けの介護予防のプログラムの提供や指導を行うなど介護予防運動指導員の活躍の場は広がっています。

就職でのアピールになる

就職・転職において、介護予防運動指導員の資格の大きなメリットは、介護予防の知識を有しているということです。
介護スタッフとして業務に従事している方たちが、さらに介護予防プログラムの立案、作成にも関わることができることでよりスキルアップした人材として、介護現場での介護予防運動指導員の活躍が期待されるからです。

給与手当

介護予防運動指導員の給与は、介護施設やデイサービス、フィットネスクラブ、病院施設など働く場所によっての違いや、正社員、アルバイト、パートといった勤務体系による違いはあります。

相場は正社員で15万円~30万円アルバイトやパートでは時給1,000~1,500円となっています。

今後は、保育士などとともに高齢者を支える介護士の賃上げも具体的に検討され始めましたので介護予防運動指導員の給与アップの流れは出てくると考えられます。

介護士の給料についても解説していますので、興味のある方はこちらもあわせてご参考ください。

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介護予防運動指導員の将来性は?


総務省統計局のデータによると、日本における65歳以上の高齢者の全人口の割合は、2021年29.8%、2040年35.3%、2060年には38.4%と増え続けると予想されています。

一方高齢者を支える世代の人口は減少し、介護の分野でも介護職員の不足は加速するものと予測されます。
従って、介護予防の必要性はますます高まるとともに、高齢者の自立支援につながる介護予防運動を支える介護予防運動指導員の存在感は増します。

介護予防運動指導員の将来性は年々高くなるといえるでしょう。

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介護予防運動指導員まとめ


今回は介護予防運動指導員についてご紹介しました。
介護予防運動指導員についての要点を以下にまとめます。

  • 介護予防運動指導員は、介護予防の観点から専門的知識を備え、介護予防プログラムを作成し、運動指導を行うことによって高齢者の健康寿命を延ばすサポートを行う人
  • 介護予防運動指導員の資格には、介護予防の知識を有しているという大きなメリットとなり、スキルアップした人材として就職・転職に有利になる
  • 高齢化社会が進むなか、高齢者の自立支援につながる介護予防運動指導員の将来性は高い

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

薬の使い方

監修者 メディカル・ケア・サービス

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