デイサービスを利用する場合、受け入れを拒否されることがあるのか気になるのではないでしょうか。
もし、何かしらの理由で拒否された場合は正当な理由になるのか知りたいですよね。
今回は、デイサービスの受け入れ拒否で正当な理由になる場合を中心として解説していきます。
- 受け入れ拒否が正当な理由となる場合
- 実際の現場での受け入れに関しての実情
- 新型コロナウイルスによる受け入れ拒否に関して
受け入れ拒否をされた場合に正当な理由であったかどうか判断するためにも、ぜひ最後まで読んで頂き参考にしてください。
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デイサービスとは?
デイサービスとは、介護保険サービスの1つであり「通所介護」と言います。
ここでは、そもそもデイサービスとは何かということを解説します。
デイサービスの目的は?
1番の目的としては、自宅で自立した生活を送ることができるように支援することです。
また、独居の方や夫婦2人暮らしの方などに対し社会的孤立感から解消することが目的の場合もあります。
その他にも、介護認定を受けた方の家族の身体的かつ精神的な負担を軽減する目的で利用される場合もあります。
デイサービスの内容は?
デイサービスの提供内容は、主に食事や入浴などの日常生活の支援です。
特化型デイサービスとして健康状態の確認を行いながら、身体機能の回復に力を入れて機能訓練を充実させているデイサービスもあります。
デイサービスの対象者は?
デイサービスの対象者の方は下記の通りです。
- 65歳以上で要支援1~2、要介護1~5の介護認定を受けている方
- 40歳以上~64歳以下の方で特定疾病を患っている方
上記に該当する方は、デイサービスを利用することが可能です。
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デイサービス受け入れ拒否には正当な理由が必要
デイサービスの受け入れ申請をした時に、拒否されることはあります。
しかし、受け入れ拒否する場合には定められた「正当な理由」が必要となっています。
正当な理由に関して解説していきます。
正当な理由とは?
受け入れ拒否ができる場合の正当な理由とは下記の通りです。
- 当該事業所の現員からは利用申込に応じられない場合
- 利用申込者の居住地が当該事業所の通常の事業の実施地域外である場合
- その他利用申込者に対し自ら適切な介護サービスを提供することが困難な場合
上記のように定められています。
基本的にデイサービス事業所は、利用が難しいと感じても対応策を検討するなどの努力をしなければなりません。
そこで、上記に示した文章ではイメージしにくい部分もあると思いますので具体的な例を交えつつ解説していきます。
具体的な例は?
具体的な例として主に下記の5つのような事例があります。
利用者が定員数に達している場合
これは、上記に示した「当該事業所の現員からは利用申込に応じられない場合」に該当します。
デイサービスには小規模デイサービスや大規模デイサービスなどがあり、同じデイサービスでも大きく違います。
各デイサービスでは、上限利用者数などを定めている所がほとんどです。
申し込みの依頼をした時に、たまたま上限利用者数に達していた場合は受け入れ拒否されます。
送迎の範囲外の場合
送迎の範囲外という理由は「利用申込者の居住地が当該事業所の通常の事業の実施地域外である場合」に該当します。
この理由で受け入れ拒否されることは多々あります。
デイサービスでは、当事業所から半径5km以内など送迎範囲を定めています。
デイサービス事業所がまだ開設されたばかりで、利用者数が少ない時は少々遠くても送迎に来てくれることはあります。
しかし、基本的には利用したいデイサービスからご自宅が遠い場合は受け入れ拒否されることがあります。
ご家族が送迎を行う場合は利用が可能となりますが、ご家族の負担が増えるのであまりおすすめはできません。
ご自宅の近くのデイサービスを検討しましょう。
地域密着型デイサービスの場合
地域密着型デイサービスとは、認知症高齢者や介助量が大きい方が住み慣れた場所で今後も生活を送ることができるように支援するデイサービスのことを言います。
利用できる対象者は、指定を受けた市町村に住んでいる要介護認定を受けている方に限られています。
もし、利用を検討している方は上記に該当しない場合は受け入れ拒否されます。
地域密着型ではないデイサービスを探す必要があります。
医療ケアが必要になる場合
利用者の方の心身状態に対して、医療ケアが必要と判断された場合も受け入れを拒否されることがあります。
例えば、転倒して骨折しているのにも関わらず入院の拒否をされている場合などです。
デイサービスでは、骨折などに対して医療ケアを行うことができません。
このような場合は、骨折などの怪我の治療が優先されるべきなので受け入れを拒否されることがあります。
認知症対応型デイサービスの場合
認知症対応型デイサービスとは、認知症を患っている方に対して日常生活の世話や生活機能の訓練を提供するサービスのことを言います。
対象者は、認知症と診断されており要介護1以上に認定されている方に限られています。
対象者の条件に該当しない場合は、認知症対応型デイサービスを利用することはできません。
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受け入れ拒否の実情とは
デイサービスの受け入れ拒否に対しては、正当な理由があれば可能であると解説してきました。
しかし、実際の現場では利用基準に反した運営を行っている施設も残念ながら存在しています。
「正当な理由」から逸脱した理由で受け入れを断っている事例もあります。
例えば、下記のような事例です。
- 暴力行為などのトラブルで他の事業所を辞めてきている場合
- 利用者ではなく家族に問題があると判断されている場合
- 介助量が大きくスタッフの手が取られると判断された場合
- デイサービスを運営している病院からの利用者が優先となっている場合
などです。
上記に記載した理由以外にもあると思います。
利用の希望を申請する場合、基本的には担当のケアマネジャーからデイサービスの方に連絡があります。
デイサービスの担当者は、ケアマネジャーから利用者の方の情報を事前に確認しています。
利用希望のある方の性格や既往歴、家族構成など様々な情報を聞き取りしています。
ここで何かしら問題があると感じられた時に、いかにも正当な理由を説明して受け入れの拒否をされていることがあります。
良い施設を選ぶには
デイサービスといっても、たくさんあり様々な特徴があります。
デイサービス選びに失敗しないように気を付けましょう。
ここでは、良いデイサービスを選ぶ時のポイントを解説します。
- スタッフが利用者に対してどのように接しているか
- 食事は弁当なのか作られているのか
- 入浴の状況(1人1人なのか、数人でまとめて入るのかなど)
- レクリエーションがあるかどうか
- 行事などの催し物があるのか
- 運動器具やマッサージ器具があるか
上記のポイントを参考にデイサービスを見学してみてください。
また、短時間のデイサービスなのか1日型のデイサービスなのかでも提供されるサービスの内容は違います。
デイサービスを利用するに当たって何をしたいのか目的を持っておくことも重要です。
しっかりと担当のケアマネジャーさんにお伝えして良いデイサービスを利用するようにしましょう。
新型コロナは「正当な理由」に当たる?
新型コロナウイルスに関連した理由は「正当な理由」に当てはまるのかについて解説します。
結論としては、新型コロナウイルスを原因として受け入れを拒否することは「正当な理由」にはなりません。
実際にデイサービスなどの事業所が、新型コロナウイルス感染の懸念を理由にサービスの利用を控えさせるような事案がありました。
このような事案が問題となり、厚生労働省からデイサービスなどの各事業所には通達文書が送られています。
つまり、新型コロナウィルスを理由にデイサービスの受け入れを拒否することはできなくなっています。
デイサービス受け入れ拒否の正当な理由のまとめ
ここまで、デイサービスの受け入れ拒否の正当な理由を中心にお伝えしてきました。
- 受け入れ拒否の正当な理由は3つある
- 実際の現場では、利用基準に反した運営をしているデイサービスもあり受け入れを拒否されることもある
- 新型コロナウイルスを原因として、受け入れ拒否をすることは正当な理由には当てはまらない
こららの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。