高血圧とは血圧の高い状態が継続している状態を指します。
また、高血圧状態が長引いてしまうと様々な病気になる可能性が高くなります。
高血圧とはどのような病気なのでしょうか。
また、高血圧によって将来、どんなリスクがあるのでしょうか。
本記事では高血圧について以下の点を中心にご紹介します。
- 高血圧について
- 高血圧になりやすい人の特徴
- 血圧を下げるには
高血圧について理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。
ぜひ、最後までお読みください。
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高血圧とは
高血圧とは安静にしている状態でも血圧が高い状態を指します。
血圧には、心臓が収縮したときに生じる「収縮期血圧」と心臓が拡張したときに生じる「拡張期血圧」があります。
高血圧は、収縮期血圧または拡張期血圧のいずれかが基準値を超えた場合に診断されます。
高血圧の基準
高血圧の診断基準は以下のようになっています。
分類 | 診察室血圧 | 家庭血圧 | ||
収縮期血圧 | 拡張期血圧 | 収縮期血圧 | 拡張期血圧 | |
正常血圧 | <120 かつ <80 | <115 かつ <75 | ||
正常高値血圧 | 120-129 かつ <80 | 115-124 かつ <75 | ||
高値血圧 | 130-139 かつ/または 80-89 | 125-134 かつ/または 75-84 | ||
Ⅰ度高血圧 | 140-159 かつ/または 90-99 | 135-144 かつ/または 85-89 | ||
Ⅱ度高血圧 | 160-179 かつ/または 100-109 | 145-159 かつ/または 90-99 | ||
Ⅲ度高血圧 | ≧180 かつ/または ≧110 | ≧160 かつ/または ≧100 |
出典:厚生労働省【e-ヘルスネット】
診察室血圧と家庭高血圧で基準が異なるのは、診察室では緊張して血圧が上がりやすく、家庭ではリラックスして血圧が測れるからです。
高血圧には2種類ある
高血圧には本能性高血圧と二次性高血圧の2種類があります。
本能性高血圧は、高血圧となる原因が分からないものを指します。
そして、高血圧者の90%が本能性高血圧に該当します。
本能性高血圧は、遺伝や生活習慣が影響していると考えられています。
もう一つは二次性高血圧であり、高血圧となる原因がはっきりとしているものを指します。
二次性高血圧は、ホルモン異常や腎臓の病気、薬の副作用によって引き起こされることがあります。
高血圧はなぜ危険?
高血圧の状態を長期間放置していると身体に危険が及びます。
代表的なものが動脈硬化です。
高血圧の状態が長期間続くと血管にストレスが掛かり、少しずつ血管が硬くなっていきます。
硬くなった血管は柔軟性が乏しく、出血のリスクが高くなってしまいます。
硬い血管が破裂して脳で出血すれば脳卒中、心臓で出血すれば心筋梗塞など重大な病気にかかる可能性があります。
そのため、高血圧は放置せず適切な対処をすることが、健康を維持するために必要です。
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血圧が高い人の特徴
血圧が高い人には乱れた生活習慣や体型、持病などの特徴があります。
現在、高血圧ではない人も以下の特徴がたくさん当てはまる場合は、将来高血圧になる危険性があります。
食生活に問題がある | 肥満体型 |
運動不足 | 自律神経の乱れ |
喫煙 | 遺伝・体質・加齢 |
高血圧につながる病気 |
今のうちから健康的な生活習慣に整えておきましょう。
食生活に問題がある
私たち日本人が高血圧になる原因は食生活が大きく影響しています。
毎日、食べる食事に気を配ることで高血圧以外の病気も予防できます。
具体的な食生活改善ポイントは以下のようになります。
- 塩分のとりすぎ
- 野菜不足
- 大量に飲酒をする
それぞれ解説していきます。
塩分のとりすぎ
塩分を摂りすぎてしまうと、血液中に含まれる塩分量も増加していきます。
私たちの身体は、増加した塩分を薄めるために血液中の水分を増やしていきます。
水分が増えた結果、血液量が増えてしまい高血圧になってしまいます。
日本食では醤油や味噌など塩分を摂取する機会が多く、血圧が高くなりやすい食生活が身近にあります。
出汁や香辛料などを加えて風味を付けることで、塩分が少なくても満足感の高い食事にできます。
野菜不足
野菜には塩分の主成分であるナトリウムを排出しやすくする働きのあるカリウムが豊富に含まれています。
しかし、ファストフードやコンビニ食では野菜摂取量が少なくなり、カリウム不足になっています。
すると、塩分の主成分であるナトリウムが血液中に増えてしまい血圧が上昇してしまいます。
大量に飲酒する
厚生労働省によると飲酒量が増えると血圧が上がることが報告されています。
さらに、お酒を飲むときに食べる塩辛いおつまみも血圧を上昇させる要因になっています。
飲酒はほどほどに押さえておき、休肝日を設けることが長く健康にお酒を楽しむコツになります。
肥満体型
肥満体型では内臓に脂肪がたくさん付着した状態となっています。
内臓脂肪が増えると、脂肪によって血管が圧迫されることで血圧が高くなります。
また、脂肪から放出されるホルモンには血管を収縮させる働きがあるので血圧が上がってしまいます。
ポッコリしたお腹の方は内臓脂肪が多くなっているので減量した方が高血圧対策に効果的です。
運動不足
運動不足では血圧が上がりやすくなります。
運動不足では血管や心臓に適切な負荷が掛からないので徐々に衰えてしまいます。
反対に、運動を継続的に行うことで血圧を下げる効果が期待できます。
厚生労働省でも高血圧発症や予防に運動が効果的と記されています。
自律神経が乱れている
自律神経とは身体の機能をコントロールする神経になります。
自律神経には身体を興奮させる交感神経と身体をリラックスさせる副交感神経の2種類があります。
自律神経が乱れると交感神経が優位になり血圧が上昇して、高血圧状態が続いてしまいます。
自律神経が乱れる原因として、
- 睡眠不足
- ストレス・疲労
があります。
それぞれ説明します。
睡眠不足
睡眠不足は自律神経を乱す大きな原因です。
深い眠りでは副交感神経が優位になりますが、睡眠不足だと交感神経が優位になってしまいます。
その結果、血圧が高い状態が長引いてしまい高血圧となります。
ストレス・疲労が溜まっている
ストレスや疲労も交感神経を優位にして、リラックスを妨げる要因です。
仕事や対人関係でストレスを貯め続けていると高血圧のリスクが上がってしまいます。
タバコを吸う
タバコも高血圧を引き起こす要因のひとつです。
タバコに含まれるニコチンによって血管が収縮することによって血圧上昇が引き起こされます。
遺伝・体質・加齢
高血圧には遺伝・体質・加齢が影響します。
両親や祖父母が高血圧では、遺伝子や食生活が似ているので高血圧になる可能性が高くなります。
また、年齢を重ねることで血管が硬くなり高血圧になっていきます。
高血圧につながる病気を持っている
二次性高血圧になってしまう病気は以下のようなものがあります。
- 原発性アルドステロン症
- クッシング症
- 甲状腺機能亢進症
- 腎血管性高血圧
他にもいくつか高血圧に繋がる病気があります。
もし気になるようでしたら医療機関の受診が必要です。
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今すぐできる!血圧を下げるための生活習慣
血圧を下げるために効果的な生活習慣は、血圧を上げやすい生活の反対です。
食事に気を配り、運動と睡眠が大切になります。
良い生活習慣になるための具体的なやり方は以下のようになります。
食生活を見直す
高血圧患者においては1日の食塩摂取量は6g未満が推奨されています。
日本には塩分の高い調味料が多いので、かけすぎには気を付けましょう。
他にも、節酒や野菜の摂取量を増やす、太るほど食べ過ぎないなど健康的な食生活に変えていく必要があります。
有酸素運動を1日30分以上する
高血圧の治療には定期的な運動が効果的です。
ウォーキングやプール運動、サイクリングなど30分程度続けられる運動がオススメです。
毎日30分以上の運動が望ましいですが、体力が続かない場合は短い時間からでも運動しましょう。
運動は高血圧に効果的ですが、心疾患や他の病気を持っている方は主治医に相談してから始めてください。
ストレスをためない生活をする
毎日の生活で多くのストレスを抱えてしまう場合は、ストレスへの対処が必要です。
ストレス軽減には読書や散歩、好きな音楽を聞いたり、ゲームを楽しんだりすることが効果的です。
睡眠時間を確保する
十分な睡眠時間を確保することは高血圧以外にも健康にとって重要です。
睡眠不足が続くと食欲増大による肥満や高血圧、糖尿病などのリスクが高まります。
睡眠に関する問題は、きちんと睡眠専門医などに相談しましょう。
禁煙する
喫煙は高血圧以外にがんや心疾患、脳卒中などのリスクを上昇させます。
ひとりで禁煙するのがむずかしいなら、禁煙外来などを頼るのも効果的です。
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日本は13人に1人が高血圧で治療を受ける
厚生労働省によると平成29年時点での高血圧患者数は993万人と推定されています。
また総務省によると平成29年における日本の人口は1億2670万人となっています。
高血圧人口÷総人口×100で計算すると約8%の方が高血圧患者にあたります。
つまり、日本人の約13人に1人が高血圧となっていることがわかります。
高血圧予防には、適切な食事、運動、睡眠に加えて節酒、禁煙なども必要になってきます。
すべてを同時に改善することはむずかしいので、ひとつずつ見直していきましょう。
血圧が高い人の特徴まとめ
ここまで高血圧についてお伝えしてきました。
高血圧の要点をまとめると以下の通りです。
- 高血圧とは収縮期血圧または拡張期血圧が高い状態
- 高血圧になりやすい人の特徴は乱れた食生活と塩分の過剰摂取、運動不足、睡眠不足、喫煙
- 血圧を下げるにはバランスの良い食事と減塩、定期的な運動、十分な睡眠、禁煙
これらの健康情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。