年を重ねると、動くこと、考えることがしばしば億劫になるものです。
ですが、体力が落ちたり、動くことがままならなくなっても、精神的にもケアして欲しいと思うのは人間として当たり前のことでしょう。
また、例えば元気なうちから認知症予防に取り組めたらどんなに素晴らしいことでしょう。
今回は、高齢者のケアに取り組む団体や協会をご紹介します。
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京都地域包括ケア推進機構
どんな組織なの?? |オール京都体制で地域包括ケアの実現!
「京都地域包括ケア推進機構」は、高齢者の方が介護や療養が必要になっても、住み慣れた地域で、365日安心して暮らせる「京都式地域包括ケアシステム」を実現するため、医療・介護・福祉・大学等の関係機関を結集して「オール京都体制」で構成される組織です。
京都地域包括ケア推進機構では、医療・介護・福祉・行政等が連携して「京都地域包括ケアシステム」の実現のため「認知症総合対策推進プロジェクト」「地域におけるリハビリ支援プロジェクト」「看取り対策プロジェクト」の3大プロジェクト等を推進しています。
新・京都式オレンジプランについて
3大プロジェクトの一つの認知症総合対策推進プロジェクトでは、医療・介護・福祉・行政などの関係機関が主体となって、新・京都式オレンジプラン(第2次京都認知症総合対策推進計画)を策定しています。
このプランでは、「認知症になっても本人の意思が尊重され、住み慣れた地域で暮らし続けられる社会」を目指すべき姿として位置づけ、認知症の人とその家族の思いを「10のアイメッセージ」として掲げ、その実現に向けて、医療・介護・福祉等関係機関が一丸となって取組を進めています。
具体的には下記の「6つの個別方策」に基づいて、認知症の早期発見・早期対応、認知症ケアの充実や家族への支援などの取組を推進しています。
【6つの個別方策】
・すべての人が認知症を正しく理解し適切に対応できる環境づくり
・<早期発見・早期鑑別診断・早期対応>ができる体制づくり
・とぎれない医療・介護サービスが受けられる仕組みづくり
・地域での日常生活や就労、社会参加等の支援の強化
・家族・介護者等への支援の強化
・若年性認知症施策の強化
新・京都式オレンジプランの詳細は「きょうと認知症あんしんナビ」をご覧ください。
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NPO認知症予防サポートセンター
団体概要
NPO認知症予防サポートセンターは「認知症の予防のために、高齢者の主体的な活動の継続や習慣化を促すための事業をサポート」することを目的に設立されました。
主に自治体等に対して、
人材養成の研修等はオンラインでも実施しているのでコロナ禍でも安心して受講できますね。
「認知症予防プログラム」や「認知症予防ファシリテーターⓇ資格」認定試験、また後述する高齢者対象の集団用認知機能検査「ファイブ・コグ」を実施しています。
認知症を予防する活動
認知症予防サポートセンターは、「認知症の予防には元気なうちから予防に効果的な生活習慣を身に付けて、長く続けていくことが大切」とし、地域等の仲間と一緒に続けていけるプログラムを紹介しています。
プログラムはいずれも、興味のあることや楽しいことを、自立的に活動を継続することを目指す内容になっています。
それではそのプログラムをいくつか紹介します。
1.脳いきいきウォーキング
ウォーキングの習慣化と自主化につながるグループづくりを目指す内容です。ウォーキングは若い人にも手軽に楽しめる運動として人気がありますし、それを仲間と一緒にできるのであれば継続につながりやすそうですね。
2.LINEプログラム
皆さんおなじみのSNSであるLINEを使うプログラムです。LINE を使って人とつながり、情報を発信しあうことを通じて、仲間同士で楽しく交流しながら認知機能を鍛えることが目的です。LINEの使い方も学べれば、高齢者の方もお孫さんやひ孫さんと連絡をとりやすくなり、より人生が楽しめそうです。
3.地域型プログラム
認知症予防の効果が期待できる行動の習慣化や地域化を目指す内容です。ウォーキングや料理、旅行やパソコンが例として挙げられます。気の合う仲間と料理や旅行が楽しめるなんて素敵ですね。
ファイブコグとは
では、「ファイブ・コグ」とは何でしょうか。
「ファイブ・コグ」とは、高齢者用の集団認知機能検査として、東京都健康長寿医療センター研究所と筑波大学精神医学によって開発された検査です。マニュアルに沿って実施することができるので、検査する側に特に資格は必要ありません。
「ファイブ・コグ」の用途は、軽度認知障害のスクリーニングや、認知症予防プログラムの効果評価になります。
検査の特徴として、信頼性と妥当性が確認された集団用認知検査であること、年齢や教育で基準化されていること等が挙げられます。
検査の対象は65歳以上85歳未満の一般高齢者です。記憶・注意・言語・視空間認知
・思考の5つの認知領域と運動機能を測定することができます。
まとめ
以上、介護をサポートする協会や団体をご紹介しました。
いずれも介護そのものに直結するものではないでしょうが、高齢者の暮らしを豊かにしてくれることでしょう。
高齢者の誰もが、いきいきと楽しく毎日を過ごすために、取り入れてみてはいかがでしょうか。