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健達ねっと>介護お役立ち記事>自立支援ケア>正しい動作を繰り返して、良い姿勢になろう!

正しい動作を繰り返して、良い姿勢になろう!

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背中が丸くなった!?姿勢から見る加齢の変化

「年を重ねていっても、いつまでも美しい姿勢を保ちたい!」「シャキッと背筋を伸ばして、いつまでも若々しく歩いていたい!」と思われること、ありませんか?年齢を重ねることにより、若い頃と比べて、腰が痛くなったり、膝が痛くなったり、肩が痛くなったりと少なからず身体機能面に変化があらわれます。痛みを抱えたままで姿勢を保っていると、徐々に姿勢が悪くなったり、膝が曲がったり、肩が上がらなくなったりと次第に悪循環を引き起こす状態になってしまいます。円背

※画像はイメージです


これでは、色んなことにチャレンジしようとしていた毎日が憂鬱になってしまいます。
特に、高齢になってからの姿勢の変化で多いのは、一般的に「猫背」と呼ばれる背中が丸くなった状態です。医療や介護の世界では「円背(えんぱい)」と呼ばれます。筋力の低下や悪い姿勢を続けていることによる身体機能の衰えから、背中や腰が曲がり、徐々に曲がりが進行していきます。円背の状態になると日常生活にも支障が出たり、さらに身体機能が低下したりと良くないことばかり起きてしまいます。

円背が進むことで、生活にどんな支障が出るのでしょうか。背中が丸まることで腰痛や胸部・腹部の圧迫、姿勢が悪くなることによる気分の落ち込み。重心がつま先の方へ行くことで歩幅が狭くなり疲れやすく、転びやすく、高いものに手が届かない…など日常生活に様々な支障をきたしてきます。見た目の変化だけでなく、日常生活にも影響が出るなんて困りますよね。

そうならないためにも、正しい運動パターンを日々の生活に取り入れ、脳に正しい情報を伝えることによって、姿勢や歩行状態の改善を起こしていきましょう。

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運動を覚えるには脳内で無意識に何かが起こっている!?

運動には、脳で記憶する運動回路というものがあります。脳が運動を記憶し、実際に体を動かしていくということです。例えば、「歩く」場合。私たちは「歩く」という課題を意識することはありますが、一歩一歩の足の動き、手の振り、全身のバランスを保つことをその都度意識して、自分の手足に「足を動かすぞ!」「腕を振るぞ!」などと指示することはありません。これは「歩く」と意識することによって起動してきた脳の「記憶回路」がすべて行っています。

「記憶回路」とは、歩くために必要な全身の筋肉を動かす「神経」の活動パターンのことです。歩くためには瞬間的に脳が神経活動のパターンを起動させます。この神経の働きによって全身の個々の筋肉がきれいに一緒に動き、「歩く」という動作を実行します。例えば、砂利道を歩く・駅の人ごみを歩く・ハイキングコースの山道を歩くなど、その場その場の状況に合わせて巧みに歩き方を変えています。私たちはその場の様々な課題に合っているか、バランスを崩して倒れそうになってしまわないか、転倒しないように速度を調整するなど、脳内で常にモニターをする必要があるのです。

※画像はイメージです

「トイレに行きたい」と思いトイレに向かって歩き始めようとすると歩行の記憶回路が起動します。歩行に関係する神経システムが活動を開始し、歩行に関係する筋肉が活動し歩行が開始されます。この間、常に神経システムが歩行状態を監視し指示を出しているのです。私たちは意識することなく「歩く」という動作を行っているように見えますが、脳内では様々な神経が活動し、それぞれの動作が行われているのです。

年齢を重ねると猫背が癖になる!?悪い姿勢は脳が記憶する。

高齢になってからの姿勢の変化で多いのは、前述した「円背」と呼ばれる背中が丸くなった状態です。筋力の低下や悪い姿勢を続けていることによる身体機能の衰えから、背中や腰を支える脊柱起立筋を中心とした筋肉の筋力低下が起因となり背中や腰が曲がり始め、姿勢が崩れます。これが円背のスタートです。

「歩く」という動作を行うときに、その場の状況に合わせて脳が監視し指導をしながら歩行を巧みに変えていきますが、腰が曲がった状態で歩くことも脳は監視し指導しながら記憶をしようとします。背中が曲がり、前かがみになった姿勢で歩くパターンを記憶し、それが脳内でパターン化されて脳に記憶されます。それを更に記憶され進行する…を繰り返すことで円背の姿勢が固定化されていきます。それにより、前かがみの姿勢が常態化され、姿勢が悪い状態を脳が覚えてしまうのです。

末梢の正しい運動を反復して覚えなおす!姿勢をよくするための法則とは?

脳が記憶してしまった悪い姿勢を直すことは難しいのでしょうか。体の末梢の筋肉は正しい運動を反復して覚えなおすことにより運動パターンが発達していきます。円背が進行して前かがみの姿勢が進行した場合、背筋を伸ばす姿勢を反復練習する、背中を伸ばした状態で歩行をするなど、反復して繰り返すことにより正しい姿勢に近づけることができます。脳は常に動作を監視し指導していますので、悪い姿勢も反復すれば覚えますが、良い姿勢も反復すれば覚えることができるようになります。

運動や姿勢を覚えるには「Exerciseの原則」という運動を覚える法則に従うと良いでしょう。「Exerciseの原則」とは、「1.その運動(歩行なら歩く)を行う」「2.反復すればするほどよく学習する」「3.全体の運動量が多いほどよく学習する」というものです。
円背であれば、正しい姿勢を記憶し直すために、まず背中を伸ばす運動を行う。そして、背中を伸ばす運動を1日の中で何回も行うということです。脳は常に動作を監視し指導することを行いますので、何度もその運動を行うことにより再び脳に記憶してくれるようになるのです。反復練習

※画像はイメージです

私たちの体は、どの年齢であっても脳が記憶し新たに姿勢や動作を覚えることができます。「最近背中が丸くなったな」「背中が伸びにくくなったな」と感じたら、Exerciseの原則をもとに、正しい動作を反復して練習することで、新しい姿勢を覚え直し、正しい姿勢を再び取り戻しましょう。
日常生活に支障が出てくる前に、正しい姿勢パターンを覚え直す仕組みと法則を知ることで、いつまでも若々しく、健康な生活が過ごせるようにしていきましょう。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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