一口に介護施設といっても種類は様々であり、入居条件や費用などがそれぞれ異なります。
そのため、いざ入居を考えても実際にどの介護施設を選べば良いのか分からないですよね。
被介護者に合った介護施設を見つけるためには、それぞれの施設の特徴や違いなどを知ることが重要です。
今回は12種類の介護施設をご紹介した上で、施設選びのポイントをご紹介します。
- 介護施設の種類・特徴
- 介護施設のメリット・デメリット比較表
- 介護施設を選ぶポイント
この記事をご覧いただき、介護施設を選ぶ際の参考にしてください。
ぜひ最後までお読みください。
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介護施設には2種類ある
介護施設には、国や自治体が運営する公的施設と、企業が運営する民間施設の2種類があります。
公的施設は介護保険施設とも呼ばれており、介護度の高い方や低所得者の方の支援を重視しています。
国から補助金を受けているため、民間施設よりも入居費用や月額利用料などを抑えられるのがメリットの一つです。
一方で入居を希望する方が多く、入居までに時間がかかるという難点があります。
対して民間施設は、訪問介護事業所や通所介護事業所などの企業が運営している施設です。
被介護者の方の状態に合った幅広いケアができ、サービスが充実していることから公的施設よりも費用が高いという特徴があります。
では、具体的にはどのような施設があるのでしょうか。
ここからは、公的施設と民間施設の種類をご紹介します。
国や自治体が運営する公的施設
公的施設は以下の通りです。
- 特別養護老人ホーム
- 養護老人ホーム
- 介護老人保健施設
- 介護医療院
- ケアハウス(一般型)
- ケアハウス(介護型)
それぞれ解説していきます。
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは、在宅生活が困難で常時介護を必要とする高齢者の方を対象にした施設です。
原則として65歳以上で要介護3以上の認定を受けた方が入居対象者であるため、介護度が高い方の入居が優先になります。
ただし、要介護1・2の方でも特例として入居が認められる場合があります。
特別養護老人ホームでは食事や入浴などの身の回りの世話をはじめ、リハビリやレクリエーションなどのサービスが提供されます。
また、看取りの対応を行っている施設もあります。
一方で、介護度の高い方が多いことから身の回りの世話が中心になることも少なくありません。
また、施設によっては相部屋になることが多いため、共同生活が苦手な方やプライベートを確保したい方には適していないと言えます。
養護老人ホーム
養護老人ホームは、精神的・環境的・経済的・身体的な理由で在宅生活が困難な高齢者の方を対象にした施設です。
毎日の食事の提供や健康チェックなどの日常生活における支援を行っています。
生活に困窮した高齢者の方の社会復帰を目的としており、原則として介護サービスの提供は行っていません。
そのため、介護度の高い方の入居は不可となります。
入居後に介護が必要になった場合は在宅介護サービスの利用が可能ですが、常時介護を必要とする場合は退去しなければなりません。
介護老人保健施設
介護老人保健施設は、退院直後や怪我などの理由で在宅生活が困難な方の自立を支援し、社会復帰を目指すための施設です。
原則として入居期間は3ヶ月~6ヶ月となります。
介護老人保健施設では食事や入浴などの日常サービスをはじめ、入居者の方の状態に応じたリハビリサービスを提供しています。
理学療法士や作業療法士によるリハビリを受けられるのが魅力の一つです。
さらに、医師の常勤が義務づけられているため、手厚い医療ケアを受けることができます。
また、看護師が24時間常駐している施設もあります。
そのため、入居者の方の健康管理はもとより緊急時の対応が可能です。
介護医療院
介護医療院は、長期にわたって介護や医療ケアを必要とする高齢者の方のための施設です。
医師や看護師が常駐しており、喀痰(かくたん)吸引や経口栄養など、他の施設では対応が困難な医療ケアも受けることができます。
手厚い医療ケアの他に、食事や入浴、レクリエーションなどのサービスを受けることが可能です。
また、長期療養に対応しており、看取りやターミナルケアも行っています。
そのため、最期まで安心して過ごすことができるのがメリットの一つです。
一方で、相部屋になることが多いためプライバシーの確保が難しいという点があります。
ケアハウス(一般型)
一般型ケアハウスは、独居生活に不安のある自立した高齢者の方を対象にした施設です。
夫婦の場合はどちらかが60歳以上であれば入居することができます。
主なサービス内容は食事や掃除、洗濯などの生活支援、緊急時の対応です。
介護サービスの提供は行っていないため、介護が必要になった場合は訪問介護などの外部サービスを利用しなければなりません。
また、自立した生活が難しいと判断された場合は退去する必要があります。
ケアハウス(介護型)
介護型ケアハウスは、独居生活に不安のある65歳以上で要介護1以上の認定を受けた方を対象にした施設です。
一般型と同様の生活支援サービスに加え、食事や入浴の介護、機能訓練などのサービスを受けることができます。
介護型ケアハウスは一般型と異なり、介護度が上がっても住み続けることが可能です。
また、看取りを行っている施設もあります。
企業が運営する民間施設
企業が運営する民間施設は以下の通りです。
- 介護付き有料老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- 健康型有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅
- グループホーム
- シニア向け分譲マンション
介護付有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームは、介護を必要とする高齢者が24時間常駐するスタッフのもとで介護サービスを受けることができる施設です。
掃除や洗濯などの生活支援をはじめ、食事や入浴などの介護、機能訓練、レクリエーションなどの様々なサービスが提供されます。
また、日中は看護師が常駐しているため、血圧や体温チェックなどの健康管理や軽い怪我に対する医療処置を受けることができます。
サービスの充実度はもちろんのこと、ペットと暮らせる施設や認知症の方を受け入れている施設があるなど、バリエーションも豊富です。
住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームは、自立した方や介護度の低い方に適した施設です。
掃除や洗濯などの生活支援の他、安否確認や緊急時の対応などのサービスが提供されます。
介護サービスの提供は行っていないため、介護が必要になった場合は訪問介護などの外部サービスを利用しなければなりません。
住宅型有料老人ホームは自立した方が多いため、レクリエーションが充実しているのが特徴です。
スタッフが企画したゲームをはじめ、専門講師による茶道や華道などの教室が開かれる施設もあります。
また、お花見や夏祭りなどの季節行事を盛んに取り入れている施設も少なくありません。
健康型有料老人ホーム
健康型有料老人ホームは、介護を必要としない自立した生活が送れる高齢者の方を対象にした施設です。
そのため、介護が必要になった場合は退去しなければなりません。
主なサービス内容は、食事や洗濯などの生活支援、イベントやサークル活動などのレクリエーションです。
健康型有料老人ホームでは、入居者の方が充実した生活を送るための豊富な設備やレクリエーションが備わっています。
スポーツジムやカラオケルーム、温泉やプールなどが設けられている施設があり、外出レクリエーションが多いのも魅力の一つです。
新たな出会いやコミュニケーション、趣味などに没頭し、充実した老後を送りたい方に適した施設だといえます。
サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅は、介護を必要としない方や介護度の低い方を対象にした施設です。
施設内はバリアフリーになっており、安否確認や生活相談などのサービスを提供しています。
一般的に介護サービスは提供されないため、介護を希望する方は個別で契約する必要があります。
ただし、介護型のサービス付き高齢者向け住宅であればスタッフによる介護サービスを受けることが可能です。
グループホーム
グループホームは、認知症の方を対象にした施設です。
認知症ケアの知識や経験を持つスタッフが24時間常駐しているため、認知症の方が安心して暮らせる環境になっています。
グループホームでは、5~9人のユニットと呼ばれるグループでの生活が基本です。
一つの施設につき原則3ユニットまでと決められています。
認知症の方は環境の変化に不安やストレスを抱きやすいです。
しかし、少人数のグループであれば顔なじみの方たちと共に安心した生活を送ることができます。
グループホームで提供されるサービスは、食事や入浴の介護、機能訓練、レクリエーションなどです。
また、認知症ケアの一環として入居者の方が食事の準備や掃除などの家事全般を役割分担しながら行います。
その他にも、認知症ケアに効果的な施設独自のレクリエーションや、季節行事、地域交流などが取り入れられています。
シニア向け分譲マンション
シニア向け分譲マンションは、高齢者の方が暮らしやすい設備が整った施設です。
掃除や洗濯などの生活支援をはじめ、安否確認やレクリエーションなどのサービスを提供しています。
所有財産となるため、購入後は売却・譲渡・賃貸・リフォームなどを自由に行うことが可能です。
スポーツジムや温泉、シアタールームなどの娯楽設備が設けられている施設が多いため、充実した生活を送ることができます。
また、スタッフが常駐しているため相談事や頼み事にも対応しています。
一方で、介護は外部サービスを利用する必要があるため、介護度が上がった場合に住み続けることが難しいという点があります。
各施設のメリット・デメリット
各施設のメリット・デメリットを以下の表にまとめましたのでご参照ください。
【各施設のメリット・デメリット】
施設種 | メリット | デメリット | |
公営施設 | 特別養護老人ホーム |
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養護老人ホーム |
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介護老人保健施設 |
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介護医療院 |
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ケアハウス(一般型) |
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民間施設 | 介護付き有料老人ホーム |
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住宅型有料老人ホーム |
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健康型有料老人ホーム |
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サービス付き高齢者向け住宅 |
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グループホーム |
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シニア向け分譲マンション |
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ぜひ興味を持った施設の記事を一読ください。
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施設選びにはどのポイントが重要?
介護施設には様々な種類があるため、何を重要視して選べば良いのか分からない方もいるでしょう。
ここからは、施設を選ぶ上での重要なポイントをご紹介します。
地域
介護を必要とする方の場合、家族が無理なく通える地域の施設を選ぶことが重要です。
特に入居直後は環境の変化から不安やストレスを抱きやすくなります。
そのため、精神的な支えとなる家族が近くにいたほうが本人の安心にも繋がります。
また、万が一体調が急変した場合、すぐに駆けつけられる距離であれば本人はもとより家族も安心です。
自立した生活を送りたい方の場合は、介護が必要になったときの計画を立てておくことが大切です。
将来のプランを練っておくことで、焦らず対応することができます。
家族の考えだけではなく、やはり本人の希望を尊重することが大切なのでしっかり話し合いましょう。
費用
施設入居後は毎月費用が発生するため、無理なく支払える施設を選ぶことが重要です。
入居一時金や月額利用料に加え、介護保険の適用範囲や自己負担額、有料サービス費など必要となる費用は全てチェックしておきましょう。
特に長期入居の場合は金銭的な負担が大きくなるため、どの程度であれば無理なく支払えるのかを計算しておくことをおすすめします。
ケア体制
介護や医療のケアを希望する場合は、ケア体制について把握しておく必要があります。
介護付き有料老人ホームの場合、入居者3名に対して介護スタッフ1名以上の配置が国の最低基準として定められています。
介護スタッフが多ければ多いほど、手厚いケアを受けることが可能です。
また、看護職員や機能訓練指導員の有無、緊急時や看取りの対応・体制、医療機関との連携なども確認しておくことをおすすめします。
ケア体制が整っている施設であれば、本人も家族も安心です。
入居条件
施設によって年齢や介護度などの入居条件は異なります。
中には介護度が上がると退去しなければならないところもあるため、事前に確認しておくことが大切です。
その他にも、認知症が進行した場合や医療行為が必要になった場合など、入居条件と兼ねて退去条件も把握しておきましょう。
受けられるサービス
受けられるサービスも施設によって異なります。
そのため、介護サービスはもちろんのこと、生活支援やレクリエーションなどの内容も事前に確認しておくことが大切です。
レクリエーションに関しては、本人の好きなことや趣味に合った活動ができる施設を選ぶことで充実した生活に繋がります。
また、洗濯や掃除などの生活支援サービスは施設によって無料で利用できる回数が異なるため入居前に確認しておきましょう。
設備
廊下や部屋の広さ、ドアの形、床の材質など、本人が快適な暮らしを送ることができる設備が整っているかも重要なポイントです。
施設によってはスポーツジムや温泉などの娯楽設備を設けているところもあります。
長く暮らしていく場所だからこそ、本人の希望を叶える設備が整っている施設を選ぶことが大切です。
スタッフの質
快適な生活を送るためには、スタッフの質が大きく関係してきます。
たとえ本人が希望するサービスが受けられても、スタッフの質の悪さが生活の質を下げることに繋がりかねません。
そのため施設に見学に行った際は、スタッフ同士の会話や入居者の方への対応などを見ておきましょう。
スタッフの質が良ければ本人が快適な生活を送れることはもちろん、家族が悩みや不安を打ち明けやすくなります。
食事
入居者の方にとって、食事は楽しみの一つになります。
献立表のチェックに加え、栄養管理士の有無や療養食の個別対応なども事前に確認しておくことが大切です。
また、食事を食べなかった際の料金がどうなるかも確認しておくべきことの一つです。
その他の入居者
施設での楽しい生活を送るためにも、その他の入居者の方の雰囲気を知っておくことが重要です。
特に昼食やレクリエーションを行う時間であれば人が多く集まっているため、施設の雰囲気を掴みやすくなります。
また、昼食の試食が可能であれば、入居者の方と一緒にランチタイムを過ごすのもおすすめです。
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介護施設選びの手順は?
ここまで、施設の種類や施設選びのポイントをご紹介しました。
では、どのような手順で介護施設選びを進めていけば良いのでしょうか。
ここからは、介護施設選びの手順をご紹介します。
施設での生活を考える
まずは、施設での生活を考えることからスタートします。
現在の生活において不安や不便を感じることや、足りないものなど今の状況を整理した上でどのような生活を送りたいかを考えましょう。
希望条件の整理・確認をする
費用や地域、サービス内容などの条件を整理し、充実した生活を送るために必要な条件を書き出してみましょう。
介護施設を探す
理想とする生活や希望条件が整理できた後は、実際に介護施設を探します。
インターネットや口コミを見たり、資料請求を行ったりして情報を集めます。
介護施設を比較する
すぐに一つの施設に決めるのではなく、複数の施設を比較することが大切です。
比較することで新たな発見や妥協点などが見つかる場合があります。
介護施設を見学する
インターネットや資料だけでは施設の雰囲気を掴むことができないため、見学が欠かせません。
見学する際は、複数の介護施設に足を運びましょう。
また、施設のスタッフや入居者の方と話す機会がある場合は、不安に思うことや疑問点などを聞くことが重要です。
介護施設に体験入居する
見学後に入りたい施設が決まったら、本契約の前に体験入居を行います。
体験入居で問題がなければ、そのまま入居になります。
万が一、体験入居を通して合わないと思った場合は、別の施設の再検討が必要です。
費用に不安を感じたら
費用に不安を感じた場合、高額介護合算療養費制度や高額介護サービス費制度などの費用負担を軽減する制度があります。
高額介護合算療養費制度は、1年間にかかった医療保険と介護保険の自己負担額の合計が基準額を超えた場合に超過分が支給される制度です。
基準額は、要介護者の方の年齢や収入に応じて細かく設定されています。
ただし、福祉用具購入費や住宅改修費など、対象外となる費用もあります。
また、医療保険と介護保険のどちらかだけを自己負担している場合も制度適用外です。
高額介護サービス費は、1ヶ月あたりの利用者負担額の合計が定められた上限額を超えた場合に超過分が支給される制度です。
高額介護合算療養費制度と同様に、福祉用具購入費や住宅改修費などは対象外となります。
いざ入居するとなったら?
介護施設にいざ入居するとなると、何をどれだけ持っていけば良いのか分からないという方も多いでしょう。
入居の際に必要なものには、衣類、タオル、歯ブラシや石鹸などの衛生用品が挙げられます。
衣類に関しては、下着、トップス、ズボン、上着などを一週間分程度用意しておくことをおすすめします。
洗濯サービスを提供している施設が多いため、一週間分あれば着るものがなくて困るといった状況にはなりにくいと考えられます。
また、外出することを考慮し、帽子やショール、手軽に羽織れる上着なども準備しておくと便利です。
施設入居後は慣れるまでに時間がかかる可能性があるため、本やアルバムなどもあると良いです。
施設によってはトイレットペーパーを用意しなければならないところがあります。
また、おむつが必要な方は本人・家族か、施設のどちらが準備するかを確認しましょう。
介護施設の選び方のまとめ
今回は、介護施設の選び方についてご紹介しました。
要点は以下の通りです。
- 介護施設には、国や自治体が運営する公的施設と企業が運営する民間施設の2種類がある
- 施設選びをする上で地域や費用、サービス内容などが重要なポイントになる
これらの情報が皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。