条件を満たせなければ起こり得るのが介護施設の受け入れ拒否です。
受け入れ拒否とは、どのような原因や基準で起こるのでしょうか?
今回、介護施設の受け入れ拒否についてご紹介したうえでその内容や対処方法についてもご紹介します。
- 特別養護老人ホーム入所に必要な要介護度
- 認知症がある方の場合に起こり得る受け入れ拒否の原因
- 医師や看護師がいる介護施設
介護施設の受け入れ拒否に関する理解や施設探し・申し込みを行う際の参考にしてください。
ぜひ、最後までお読みください。
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介護施設が受け入れ拒否をするとき
※画像はイメージです
しかし、介護施設であっても病状や条件によっては受け入れ拒否をされてしまうケースもあります。
介護保険法などの規定では正当な理由がない限りは受け入れを拒否してはいけないとされていますが、医療体制や環境面から対応できないこともあります。
もし入居にあたって不安要素がある場合には、事前に介護施設での受け入れ拒否となるケースを把握しておくことが必要です。
以下、介護施設が受け入れ拒否をする可能性のあるケースについてお伝えします。
施設の入居基準を満たしていない
前述の通り、介護施設は正当な理由がなくては受け入れ拒否をしてはならないとされていますが、施設の入居基準を満たしていない場合にはそもそも入所できません。
対象者が希望施設の入居基準を満たしているかどうかは、事前に確認しておく必要があります。
いざ、申し込みに行っても入居基準を満たしていなければ申し込みすら受け付けてもらえない可能性があるからです。
介護施設の入居を希望する場合に確認しておくべきことは、介護保険制度によって受けられる要介護認定の度合いです。
とくに以下の施設では要介護度による条件が定められています。
- 特別養護老人ホームは要介護3以上
- 介護老人保健施設は要介護1以上
- グループホーム(認知症対応型共同生活介護)は要支援2以上
また、グループホームや地域密着型の介護施設の場合には、入居希望者の住所と施設の所在地が同一市町村でなくては入居できません。
こうした入居基準は全国共通のものになりますが、介護施設ごとに定められている要件もあるため注意しなければなりません。
たとえば、以下のような要件があります。
- 保証人が必要
- 支払いがクレジットカードのみ
細かい要件については実際に説明を受けないと確認できない部分もありますが、基本的な要件に関しては事前に確認しておくことで受け入れ拒否となる可能性を回避できます。
常に医療行為が必要である
介護施設はあくまでも日常生活動作における介護サービスを提供する場所になるため、常に医療行為が必要な方は受け入れ拒否となってしまうこともあります。
なかには、医療機関と併設している介護施設や、介護老人保健施設のように医師や看護師が施設内に常勤している介護施設もあります。
しかし、介護施設のほとんどが医療行為への対応は難しいため、医療行為が常時必要になると受け入れ拒否となる可能性が高いです。
とくに夜間帯に看護師がいない施設では、在宅酸素の対応、尿を溜めるバルーンカテーテルの留置、頻回な喀痰吸引(サクション)、常時点滴などの対応ができません。
入居希望者がなんらかの医療行為を行われている場合には、施設で対応してもらえるか早いうちに確認しておくことが重要です。
感染症を患っている
感染症を患っている場合にも介護施設から受け入れ拒否されてしまう可能性があります。
感染症を患っている方が入居された場合、他の入居者へ感染が広がってしまったり、感染症の悪化により病状が重篤化したりする可能性も否定できません。
入居者のほとんどが高齢者である介護施設で感染が広がれば、多くの方の命に関わる問題となり得ます。
大抵の施設では入居可否を判断するために、医師の作成した健康診断書や診療情報提供書が必要になりますが、その情報をもとに感染症の有無のほか健康状態を把握します。
周囲に暴力をふるう・自分を傷つけることがある
介護施設での生活は集団生活になるため、他の入居者への迷惑行為が起こる可能性がある場合には受け入れ拒否となる可能性があります。
たとえば認知症の周辺症状により他者へ暴言・暴力をはたらいてしまう方や、自傷行為がみられる方もいます。
安全に集団生活が送れないと判断されれば、入居を断られてしまうかもしれません。
ただし、施設の特色として認知症の対応に特化している場合や、個室か多床室かによっても受け入れ基準が変わります。
暴言・暴力などの周辺症状がみられる場合でも、必ずしも受け入れ拒否となるとは限りません。
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受け入れ拒否をされてしまったら
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受け入れ基準は介護施設ごとにさまざまであり、申し込みをしたからといって必ず入居できるとは限りません。
以下、万が一施設側から受け入れ拒否されてしまった場合の対応について説明します。
理由に正当性があるかを確認する
もし介護施設より受け入れ拒否をされたら、受け入れ拒否理由に正当性があるかを確認しましょう。
原因がわかれば、その原因を改善することで再度介護施設に受け入れの判断をしてもらうことも可能です。
たとえば、介護施設側で対応できない医療行為がある場合には、主治医と相談して対応可能な治療方法に切り替えるなどの手段もあります。
このように改善可能なケースもありますので、必ず受け入れ拒否となった原因の確認が必要です。
他の受け入れ先を探す
上記のように、受け入れ拒否の原因を確認しても改善できないケースもあります。
そのような場合には、課題となっている部分の対応が可能な他の介護施設を探すとよいです。
前述しましたが介護施設の受け入れ基準は施設ごとに違います。
申し込み先の施設で受け入れを断られても、別の施設では対応してもらえるケースは少なくありません。
また、医療行為の有無など入居をするにあたり不安要素がある場合には、あらかじめ複数の介護施設を同時に申し込んでおくという方法もあります。
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介護施設から退去勧告されることも
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介護施設から退去勧告を受ける場合もあります。
以下、退去勧告される可能性のあるケースをお伝えします。
入居してから医療行為の必要性が高まった
前述してきましたが介護施設の場合、医療行為の有無で入居可否が決まることもあります。
高齢者の場合、なんらかの持病を抱えていることも少なくありません。
入居した後に持病が悪化し、日常的な医療行為が必要になる可能性もあります。
糖尿病の方であればインスリン、呼吸系の持病がある方は在宅酸素の適用などが考えられます。
他の利用者とトラブルが頻発した
集団生活が基本となる介護施設において、他の利用者とのトラブルは退去勧告の原因になり得ます。
とくに認知症がある方の場合、暴言・暴力などの症状がみられる方や物盗られ妄想などの症状から、他の利用者とトラブルに発展するケースがあります。
入居判定時より要介護度が軽くなった
介護施設によっては、入居できる方の要介護度が制度によって決められていることもあります。
こちらも前述しましたが、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)では入居要件として施設ごとに定められた要介護度が必要になります。
要介護認定には有効期間があり、更新手続きの結果、要介護度が軽くなったことが原因で施設入居の条件を満たせず退去となるケースもあります。
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理由に納得できなかったら
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介護施設より受け入れ拒否された場合、その理由を確認しても納得がいかないことがあるかもしれません。
そのような場合には以下の相談窓口への相談が可能です。
施設のホーム長・ケアマネジャーに相談する
受け入れ拒否の理由に納得がいかない場合の相談先として、施設のホーム長やケアマネジャーへの相談が考えられます。
施設のホーム長はその名の通り施設の責任者になりますので、苦情相談などがあれば事実確認をしたうえで正式な回答を受けられる場合があります。
また、施設でのケアプランを作成するのはケアマネジャーです。
ケアマネジャーにプランの見直しを相談することで、なんとか対応してもらえないか再検討してもらうのも方法の一つです。
地域包括支援センターに相談する
地域包括支援センターは地域の保健・福祉・介護における総合的な相談窓口となります。
介護施設での受け入れ拒否判断を覆すような支援は期待できないかもしれませんが、現在の身体状況や生活状況に応じた介護施設の紹介など入居に向けた支援をしてもらえます。
介護施設の受け入れ拒否まとめ
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介護施設の受け入れ拒否に関する内容を中心にお伝えしてきました。
要点を以下にまとめます。
- 特別養護老人ホーム入所に必要な要介護度は、要介護3以上
- 認知症がある方の場合に起こり得る受け入れ拒否の原因は、他者への暴言・暴力や物盗られ妄想などによるトラブル
- 医師や看護師がいる介護施設は、介護老人保健施設
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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