「ビタミンB2ってどんな効果があるの?」
「ビタミンB2はどんな食品に多く含まれているの?」
ビタミンB2は、発育促進や皮膚・粘膜の健康維持に欠かせない栄養素の1つです。
今回は、ビタミンB2について解説しながら、多く含まれる食べ物や1日に必要な摂取量についてご紹介します。
- ビタミンB2とは?
- ビタミンB2が豊富に含まれる食べ物とは?
- ビタミンB2の1日の推奨摂取量は?
- ビタミンB2の過剰や不足による症状は?
ぜひ、最後までご覧いただき、ビタミンB2不足にならない健康づくりの参考にしてください。
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ビタミンB2は発育に影響する栄養素
ビタミンB2は発育に影響する栄養素でリボフラビン酸ともいわれます。
また、ビタミンB2は、
- 発育促進や皮膚・粘膜の健康維持
- 三大栄養素である糖質・脂質・タンパク質などを体内でエネルギーに分解・合成する役割
を担っている水溶性ビタミンの1つです。
熱や酸には比較的強く、調理による損失は多くありませんが、光やアルカリには分解されやすい性質をもっています。
ビタミンB2には、主に3つの働きがあります。
- 三大栄養素の中でも特に脂質の分解や合成において、重要な働きをしています
- 「美容のビタミン」とも呼ばれ、皮膚・粘膜・髪・爪などの機能維持に関わります
- 「発育ビタミン」とも呼ばれ、成長促進に欠かせません
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ビタミンB2を多く含んだ食材
ビタミンB2はどのような食品に多く含まれているのでしょうか?
ビタミンB2は肉や魚、乳製品、たまごなどの動物性食品に比較的多く含まれています。
文部科学省【日本食品標準成分表2020年度板(八訂)】をもとに詳しく見てみましょう。
【ビタミンB2を含む食品(100gあたりのビタミンB2含有量)】
食品名 | ビタミンB2含有量 | 食品名 | ビタミンB2含有量 |
豚レバー | 3.60mg | 焼き海苔 | 2.33mg |
牛レバー | 3.00mg | 干ししいたけ | 1.40mg |
鶏レバー | 1.80mg | とうがらし | 1.40mg |
鶏ハツ | 1.10mg | アーモンド | 1.04mg |
豚ハツ | 0.95mg | 乾燥わかめ | 0.83mg |
牛ハツ | 0.90mg | 納豆 | 0.56mg |
うなぎの蒲焼き | 0.74mg | モロヘイヤ | 0.42mg |
カマンベールチーズ | 0.48mg | 干しひじき | 0.42mg |
鶏卵 | 0.43mg | マッシュルーム | 0.29mg |
牛ハラミ | 0.35mg | ブロッコリー | 0.23mg |
出典:文部科学省【日本食品標準成分表2020年度板(八訂)】
ビタミンB2は熱や酸には比較的強く、調理による損失は多くありません。
しかし、光やアルカリには分解されやすい性質をもっています。
冷暗所など光が直接当たらない場所に保管するようにしましょう。
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ビタミンB2の摂取量の目安
1日に必要なビタミンB2の摂取量は、年齢や性別で異なります。
厚生労働省の【日本人の食事摂取基準2020年版】で示されているビタミンB2の推奨摂取量について詳しく見てみましょう。
【ビタミンB2の1日の推奨摂取量】
年齢 | 男性のビタミンB2推奨摂取量 | 女性のビタミンB2推奨摂取量 |
18~49歳 | 1.6mg | 1.2mg |
50~74歳 | 1.5mg | 1.2mg |
75歳以上 | 1.3mg | 1.0mg |
出典:厚生労働省【日本人の食事摂取基準2020年版】
推奨摂取量とは、ほとんどの人が必要量を満たす量(97〜98%の人が充足)になります。
厚生労働省の「令和元年国民健康・栄養調査」によると、ビタミンB2の平均摂取量は、
- 20歳以上の男性で1.25mg
- 20歳以上の女性で1.13mg
といずれも推奨摂取量に届いていないことがわかります。
ビタミンB2が多く含まれている豚レバーであれば、30~40g、鶏レバーであれば焼き鳥2本分で十分な量を摂取できることになります。
また、妊婦・授乳婦の付加量は以下のように食事摂取基準に定められています。
【妊婦・授乳婦の付加量】
ライフステージ | ビタミンB2付加量 |
妊婦 | +0.3mg |
授乳婦 | +0.6mg |
出典:厚生労働省【日本人の食事摂取基準2020年版】
摂取量が過剰もしくは少ないとどうなる?
ビタミンB2の過剰、不足の状態になるとどのような症状がみられるのでしょうか?
それぞれの症状について詳しく見てみましょう。
ビタミンB2が過剰の場合
ビタミンB2を必要以上に摂取しても尿中に排泄されるため、過剰摂取による悪影響は受けにくいといわれています。
また、ビタミンB2は黄色のため、過剰摂取すると尿が黄色やオレンジ色に変色します。
ビタミンB2が少ない場合
ビタミンB2が不足すると、
- 脂漏性皮膚炎
- 口内炎
- 舌炎
- 口角症
- 角膜炎
- 子どもの成長障害
などがみられることがあります。
エネルギー消費量が多い人や活動量が多い子どもはビタミンB2を多く必要とするので、不足しないような食生活を心がける必要があります。
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ほかのビタミンには何がある?
ビタミンにはどのような種類があるのでしょうか?
ビタミンの種類と各ビタミンを豊富に含む食品について見てみましょう。
ビタミンA
脂溶性ビタミンの1つであり、皮膚・粘膜の健康を維持し、暗順応や視力を保ちます。
レバーやうなぎ、干し海苔などに多く含まれています。
ビタミンB群
ビタミンB群にはビタミンB1、B2、B6、B12などの水溶性ビタミンがあり、エネルギーの分解や合成を円滑に行うための潤滑油の役割を担っています。
レバーや大豆製品、たまごなどに多く含まれています。
ビタミンC
水溶性ビタミンの1つであり、皮膚のコラーゲンの生成や植物性食品からの鉄の吸収を助ける役割を担っています。
パプリカやアセロラ、じゃがいも、レモンなどに多く含まれています。
ビタミンD
脂溶性ビタミンの1つであり、健康な骨の維持や免疫機能を調整する役割を担っています。
魚類やきのこ類などに多く含まれています。
ビタミンE
脂溶性ビタミンの1つであり、体内の脂質の酸化を防ぎ、動脈硬化や血栓の予防、細胞膜を健全に保つ役割を担っています。
かぼちゃやほうれん草、アーモンドなどに多く含まれています。
ビタミンK
脂溶性ビタミンの1つであり、血液の凝固性を保持し、骨や歯の形成に関わります。
ブロッコリーやモロヘイヤ、海藻などに多く含まれています。
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ビタミンB2は他のビタミンと摂取するのがポイント!
ビタミンB2は「元気のビタミン」とも呼ばれているビタミンB群の1つであり、活力のための栄養素です。
ビタミンB2が不足するとエネルギーをつくることができなくなります。
そのため、からだのだるさや肌荒れ、集中力の低下などがみられるようになります。
ビタミンB群はまとめてとるのが大事
ビタミンB群は1種類のみでは効果を発揮しにくいため、他のビタミンとまとめてとることがポイントです。
例えば、ビタミンB6はビタミンB2が一緒でなければ効果を発揮できません。
また、ナイアシン(ビタミンB3)はビタミンB2の働きをサポートしてくれます。
ビタミンB群を過剰摂取するとどうなる?
ビタミンB群は水溶性ビタミンのため、たくさん摂取しても尿として排泄されます。
過剰による悪影響は受けにくいといわれています。
いつも美しく、健康を維持するためにも積極的にとるように心がけましょう。
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ビタミンB2まとめ
ここまで、ビタミンB2について多く含まれる食べ物、1日に必要な摂取量などを中心にお伝えしてきました。
- ビタミンB2は発育促進や皮膚・粘膜の健康維持、体内でのエネルギー代謝に関わっている
- ビタミンB2が豊富に含まれる食べ物とはレバーや焼き海苔、とうがらしなどである
- ビタミンB2の1日の推奨摂取量は年齢や性別で異なるが1.0~1.6mgである
- ビタミンB2の過剰摂取による悪影響はなく、ビタミンB2不足では脂漏性皮膚炎、口内炎、舌炎、口角症、角膜炎、子どもの成長障害などがある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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