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健達ねっと>介護お役立ち記事>在宅介護>介護食に使いやすい食材と調理方法について解説!

介護食に使いやすい食材と調理方法について解説!

介護食は、介護が必要な方に作る食事です。
介護食とは具体的にどのような食事なのでしょうか?

本記事では介護食について以下の点を中心にご紹介します。

  • 介護食の区分と種類について
  • 介護食に適した食材、適さない食材
  • 介護食の調理方法と調理器具

介護食についての理解を深めるためにも、ご参考にしていただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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介護食とは?

 

※画像はイメージです

介護食とはその名の通り、介護を必要としている人のための食事です。
介護食には硬さや粘度による区分と調理方法の種類で分けられます。

それぞれ解説していきます。

区分

日本介護食品協議会が制定した基準に「ユニバーサルデザインフード」があります。
ユニバーサルデザインフードは、かむ力や飲み込む能力によって4つの規格に分けられています。

容易にかめる歯茎でつぶせる舌でつぶせるかまなくて良い
噛む力硬いものや大きいものはやや食べづらい硬いものやおおきいものは食べづらい細かくて柔らかければ食べられる固形物は小さくても食べづらい
飲み込む力普通に飲み込めるものによっては飲み込みづらい水やお茶が飲み込みづらいことがある水やお茶が飲み込みづらい
ご飯ごはん~やわらかごはんやわらかごはん~全がゆ
全がゆペーストがゆ
たまご厚焼きたまごだし巻きたまごスクランブルエッグやわらかい茶わん蒸し
おかずやわらかく煮込むやわらかくて小さくしたもの具材が小さくさらにやわらかく煮込むペースト状

出典:日本介護食協議会【ユニバーサルデザインフードの選び方(区分表)

スーパーやドラッグストアで市販されている介護食は上記の区分で分けられています。
対象者の食べる能力を考慮して選ぶようにしましょう。

もし、食べる能力に不安がある場合は専門の医療機関で医師や言語聴覚士に相談してみてください。

種類

対象者の食べる力に合わせて、調理方法も柔軟に変えていく必要があります。
食べる力に合わせた調理方法を選ぶことで、誤嚥(食べ物が誤って気管に入ること)を防ぐことができます。

介護食とは、食べる能力に応じて食事形態を調整した食事のことを指します
介護食の形態は以下のようになります。

  • きざみ食
  • ソフト食
  • ミキサー食
  • 流動食

それぞれの特徴について紹介します。

きざみ食

きざみ食とは食材を1〜2cm程度に細かく刻んである食形態になります。
きざみ食は、飲み込む力は保たれているがかむ力が衰えている場合に適しています。

細かく刻んであるので、

  • 入れ歯の間に挟まる
  • 口の中でまとめにくい

場合があります。
そのため、とろみを添加したりと食べ物がまとまりやすい工夫をします。

ソフト食

ソフト食は長時間煮込み茹でることで、

  • 舌でつぶせる程度に柔らかくしたもの
  • ミキサーにかけて固めてあるもの

などの食形態になります。

ソフト食は飲み込む力、かむ力の両方が衰えている場合に適しています。
ソフト食は柔らかく固めてあるので、口の中でまとまりやすく飲み込みやすい特徴があります。

ミキサー食

ミキサー食は、すべての食材をミキサーにかけて液状にした食形態になります。
ミキサー食は、飲み込むこともかむことも難しい場合に適しています。

食事を用意するときに水分と一緒にミキサーにかける必要があります。
そのため、食べる量が多くなる傾向があります。

流動食

流動食とは、お粥の上澄みである重湯や野菜スープなどの食事形態になります。
胃腸が弱い場合や、強い炎症後に食べるのが適しています。

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介護食に使いやすい食材

 

栄養 買い物

※画像はイメージです

自宅で介護食を用意する場合、やわらかさや飲み込みやすさを考慮した食材選びをする必要があります。

  • やわらかい食材
  • ヌメリのある食材

それでは介護食を作るときに便利な食材について紹介します。

柔らかい食材

介護食では歯茎や舌で押しつぶせるようなやわらかさにする必要があります。
そのため、煮込んだり茹でた時にきちんとやわらかくなる食材が介護食に適しています。

具体的な食材は以下のようになります。

  • 木綿豆腐や絹豆腐
  • まぐろやぶりなど脂がのっていて赤身の魚
  • ジャガイモやかぼちゃのマッシュ
  • お肉ではロース肉やバラ肉など脂身が多い部位

上記の食材を対象者の食べる能力に合わせて硬さや大きさを調整して提供することになります。

ヌメリのある食材

食べる力が低下すると口のなかで食べ物をまとめにくくなり、誤嚥する可能性が高くなります。
そのため、食べ物がまとまりやすくヌメリのある食材を使うと食べやすくなります。

具体的な食材は以下のようになります。

  • 納豆
  • モロヘイヤ
  • とろろ昆布
  • 水溶き片栗粉

上記の食材を少し足すことで、食事にまとまりが出て飲み込みやすくなります。
ソフト食やミキサー食では食材の形が残らないように気を付けましょう。

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介護食に適した調理方法

 

料理をする女性

※画像はイメージです

介護食の基本はかみやすく飲み込みやすいことが大切になります。
介護食に適したいろいろな下ごしらえがあるのでいくつかご紹介します。

まず、ごはんやパンなどの主食は多めの水分でお粥状にすることで食べやすくなります。
ほかにも葉物野菜の葉先を使ったり、根菜類はすりおろして使うと噛みやすく、飲み込みやすくなります。

お肉やお魚は脂身の多いものが適しており、圧力なべで煮込むとホロホロに崩れるくらい柔らかくなります。

介護食を作る際のポイント

エプロンを付けた女性

※画像はイメージです

介護食を作るうえで、どうしても食べやすさを重視してしまいます。
介護食を作るうえで以下のポイントに注意しながら料理をしましょう。

  • かみやすく飲み込みやすい
  • 必要な栄養素を豊富に含む
  • 塩分や糖分は控えめ
  • 見た目を良くする

それぞれ解説していきます。

かみやすく飲み込みやすい

介護食で一番大切なのは、誤嚥しないように食材を調整することです。
柔らかく煮込んだり、細かく刻んだりしてかみやすく飲み込みやすくする工夫が必要です。

必要な栄養素を豊富に含む

介護食を必要とする人は、消化機能も低下していることがあります。
そのため、栄養の吸収効率も低下しやすく栄養不足に陥る可能性が高いです。

栄養を豊富に含む食材を選んで、栄養不足にならないよう気をつけましょう。

塩分や糖分は控えめ

高齢になると、塩気や甘さなどを感じにくくなります。
そのため、気づかないうちに塩分や糖分を摂取していることがあります。

出汁を効かせ酸味や薬味を使い、少ない塩分・糖分で満足できる工夫が必要です。

見た目を良くする

ソフト食やミキサー食では、食材の原型が分からなくなり見た目が悪くなることが多いです。
食事の見た目は食欲を刺激するのに重要なので、キレイな見た目を心がけましょう。

便利な調理器具

※画像はイメージです

ご自宅で介護食を作る場合、普段の調理方法より手間が増えてしまいます。
そこで、介護食を作るうえで便利な調理器具をご紹介します。

  • フードプロセッサー
  • おろしがね
  • はさみ
  • 圧力鍋
  • レンジ対応のスチーマー

上記の器具を用いることで手軽に細かく柔らかい食事を作ることができます。
食事作りは毎日行うことなので、なるべく楽に簡単にできるといいですね。

注意が必要な食材

介護食を作るときには誤嚥の危険性があるので、食材選びに注意が必要です。
以下の注意点に気を付けて食材を買いに行きましょう。

  • まとまりがないもの
  • パサついたもの
  • かみづらいもの

まとまりがないもの

ひき肉やおからなど、口のなかでバラバラに崩れてしまう食材は誤嚥の危険性があるので注意が必要です。
水溶き片栗粉でとろみを付けたり、しっかり煮込んで柔らかくすることで食べやすくなります。

パサついたもの

パンやビスケット、イモ類などは水分が少なく口のなかでパサつきます。
口のなかの水分が食材に取られてしまい、飲み込みにくく誤嚥する可能性が高くなります。

スープに浸して提供したり、飲み物を一緒に取ることで水分を補いましょう。

かみづらいもの

こんにゃくや高野豆腐、かまぼこなどは弾力があり噛みづらい食材になります。
噛みづらい食材では、口のなかで細かく砕くことができず飲み込みによる誤嚥の可能性が高くなります。

介護用にやわらかい代用品を探して利用することで食事を楽しむことができます。

スマイルケア食

食事

※画像はイメージです

介護食の普及に向けて、農林水産省が新しい介護食として「スマイルケア食」と呼ばれる新たな枠組みを作っています。
介護食を作る人の負担や手間を軽減して、介護負担を軽減しつつきちんと栄養で取れるような取り組みになります。

スマイルケア食は個人の食べる能力に応じて3つの規格を用意しています。

  • 食機能に問題はないが、健康な体を維持して活動するために栄養補給を必要とする人向けの食品 (青マーク)
  • かむ機能に問題がある人向けの食品(黄マーク) 
  • 飲み込む機能に問題がある人向けの食品(赤マーク)

青マークが表記されている食材には、エネルギー量とタンパク質量が定められています。
また、栄養補給に適した食材となっています。

黄マーク、赤マークが表記されている食材は、かむ力や飲み込む力に問題がある人が心配なく食事が取れるような基準が設けてあります。

飲み込む力やかむ力について心配なこと、知りたいことがあったら専門職(医師、管理栄養士、言語聴覚士など)に1度聞いてみると良いでしょう。

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介護食の食材のまとめ

 

 

まとめ

※画像はイメージです

今回は介護食についてお伝えしてきました。
介護食についての要点を以下にまとめます。

  • 介護食はかむ力と飲み込む力に応じてきざみ食やソフト食など食形態が変化する
  • 介護食に適した食材はやわらかくヌメリのある食材
  • 介護食に適さない食材はバラバラになりやすくパサつく食材と弾力のある食材
  • 介護食の調理方法は水分やとろみを加えて、時間をかけて煮込むことで食べやすくなる

これらの情報が少しでも皆さまの介護援助のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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