24時間対応の介護・医療ケアを希望する場合は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用がおすすめです。
緊急時の随時対応も含まれるため、一人暮らしの方の「もしも」のときにも心強いサービスです。
本記事では、定期巡回・随時対応型訪問介護看護について以下の点を中心にご紹介します。
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護で受けられるサービス
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護の特徴
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の活用のためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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- 124時間のサポート体制が受けられる?
- 2定期巡回・随時対応型訪問介護看護の実態
- 3定期巡回・随時対応型訪問介護看護利用時の費用相場
- 4定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービス利用のメリット・デメリットとは?
- 5定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用対象者は?
- 6定期巡回・随時対応型訪問介護看護の主な利用目的
- 7定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用方法|手順の流れ
- 8定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業所選びのポイントは?
- 9定期巡回・随時対応型訪問介護看護は他のサービスとはどう違う?
- 10定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業の状況
- 11定期巡回・随時対応型訪問介護看護のQ&A
- 12定期巡回・随時対応型訪問介護のまとめ
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24時間のサポート体制が受けられる?
※画像はイメージです
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の具体的なサービス内容や利用対象者について解説します。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは?
定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは、24時間体制の訪問介護・看護サービスです。
定期的な巡回のほか、緊急時対応などの随時訪問も行っています。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の目的は、要介護者の方が自宅で自立した生活を送るためのサポートです。
具体的には、日常生活支援や医療支援を行います。
なお実際のサービス内容は、利用者の生活状況や心身の状況にあわせて柔軟に調節されます。
受けられるサービスは?
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の主な4つのサービスについて解説します。
定期巡回サービス
スタッフが定期的に訪問し、日常生活支援を行うサービスです。
主に入浴・食事介助・おむつ交換・服薬介助などの身体的介護を行います。
訪問頻度は、利用者の希望や生活状況にあわせて柔軟に調節できます。
たとえば食事介助を希望する場合は、朝・昼・夜と1日3回の訪問を依頼できます。
そのかわりに一回あたりの訪問時間は短めで、平均10~20分程度の滞在となります。
また、訪問はあらかじめ作成した計画に沿って行われることがほとんどです。
安否確認や健康チェックだけの利用も可能です。
随時対応サービス
必要な時にのみ、スタッフの訪問を依頼できるサービスです。
訪問の依頼は、専門のオペレーターを経由して行います。
随時対応サービスでは、介護事業者から専用の電話や呼び出し装置を借り受けます。
いわゆる病院の「ナースコール」のようなもので、必要なときにのみ専用電話からオペレーターに電話をかけます。
電話を受けたオペレーターは、まず利用者の現在の状況や依頼内容の聞き取りを行います。
そして必要に応じ、介護職員・看護師などの緊急派遣を行います。
ただし緊急性が低いと判断された場合は、スタッフの派遣を断られることもあります。
いずれにしろ、オペレーターは24時間対応で相談に乗ってくれるため、一人暮らしの方の緊急時にも心強いサービスです。
随時訪問サービス
「随時対応サービス」と関連するサービスです。
専門オペレーターの判断に基づき、実際に利用者の自宅を訪問するサービスを指します。
利用者を訪問するスタッフは、介護職員のほか、看護師やケアマネジャーや社会福祉士などです。
派遣スタッフの種類や、受けられるサービス内容については専門オペレーターが各利用者の状況にあわせて判断します。
サービス内容は、安否確認のほか状況にあわせた身体的介助や療養上の世話などが一般的です。
訪問看護サービス
定期的に看護師が自宅を訪問し、療養上の世話や診療の補助などを行うサービスです。
具体的なサービス内容は、服薬管理・介助や、糖尿病の方へのインスリン注射などです。
また、緊急時などには、前項の「随時対応サービス」に基づいた臨時訪問も行います。
ただし、訪問看護サービスを利用できるのは、主治医が必要と判断した方のみです。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の人員基準
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の人員基準を以下の表にまとめます。
【定期巡回・随時対応型訪問介護看護の人員基準】
職種 | 必要な員数(兼務の要件) |
訪問介護員 | 1名以上(オペレーターと兼務可能) |
看護職員 | 保健師、看護師、准看護師で計2.5名以上 ただし、2.5名のうち1名以上は常勤の保健師または看護師とする (オペレーターと兼務可能) |
オペレータ | 常勤の保健師または看護師が1名以上 および3年以上訪問介護サービス提供者として従事したもの (他職種及び同一敷地内の他事業所との兼務が可能) |
計画作成責任者 | 定期巡回・随時対応型訪問介護看護に従事するものが1名 |
管理者 | 常勤・専従者が1名(他職種と兼務可能) |
各職種ごとの資格要件はそれぞれ以下のいずれかの資格を有するものとします。
訪問介護員 | 介護福祉士 実務者研修修了者 介護職員基礎研修 訪問看護員1級 訪問看護員2級 |
看護職員 | 保健師 看護師 准看護師 PT、OT、ST |
オペレーター | 看護師 介護福祉士 医師 保健師 准看護師 社会福祉士 介護支援専門員 |
計画作成責任者 | 看護師 介護福祉士 医師 保健師 准看護師 社会福祉士 介護支援専門員 |
管理者 | 資格要件特になし |
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護の実態
※画像はイメージです
以下で解説していきます。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の特徴
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の最大の特徴は、介護・医療が綿密に連携している点です。
通常、その他の訪問介護サービスや在宅医療サービスは、別々の契約が必要です。
しかし定期巡回・随時対応型訪問介護サービスでは、ケアチームには介護職員のほか看護師や医師も含まれます。
つまり、一つの契約で介護・医療一体型のケアが受けられます。
質の高いケアを期待できるほか、利用サービスの一本化を図れる点もメリットです。
また、24時間対応のため、夜間や緊急時にすぐケアが受けられる点も他の介護サービスにはない特徴です。
なお、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の費用は定額制です。
利用制限もないため、追加料金を気にすることなく必要なときに必要なだけサービスを受けられます。
ただし、定期巡回・随時対応型訪問介護看護は他の介護保険サービスと併用できません。
具体的には、他の訪問介護・訪問看護・夜間対応型訪問介護との併用は不可です。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスの事業者
定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスの事業者には、2つのスタイルがあります。
一体型事業所
1つ目は「一体型事業所」です。
特徴は、訪問看護を行う看護師が在籍していることです。
つまり、介護職員と医療職員が同じ事業所に属するため、情報の共有や綿密な連携が行えます。
また、介護職員が看護師から直接医療指導を受けられる点もメリットです。
介護職員が医療知識を有することで、利用者はより質の高いケアを期待できます。
デメリットは、地域密着型のサービスという点です。
事業所が属する地域住民のためのサービスですので、どんなに近隣でも管轄地域外の方は利用できません。
連携型事業所
2つ目のスタイルは「連携型事業所」です。
簡単に言えば、看護師が在籍していない事業所です。
定期巡回・随時対応型訪問介護と訪問看護の事業所がそれぞれ連携して、サービスを提供しています。
メリットは、地域全体の医療・介護・福祉関係の情報収集に優れている点です。
複数の事業所が情報提供を行うことで、一つの事業所ではカバーしきれない情報もすぐに手に入ります。
事業所が有する情報量が多ければ、利用者にも多くのメリットがあります。
たとえば緊急で医療機関を受診するときでも、幅広い選択肢から適切な医師や病院を選択しやすくなります。
ただし、連携型事業所にもデメリットは存在します。
一番のデメリットは、介護と医療での情報共有・連携不足が起こる可能性がある点です。
介護職員と看護師は別々の場所で勤務しているため、情報交換にはある程度の限界があります。
結果として、利用者が的確なケアを受けられない可能性があります。
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護利用時の費用相場
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料金は、要介護度と訪問看護サービスの有無によって異なります。
また、利用者には収入に応じて1~3割の自己負担があります。
今回は、自己負担一割の場合のひと月あたりの費用を紹介します。
要介護度 | 【訪問看護サービスありの費用/月】 | 【訪問看護サービスなしの費用/月】 |
要介護度1 | 8,267円 | 5,666円 |
要介護度2 | 12,915円 | 10,114円 |
要介護度3 | 19,714円 | 16,793円 |
要介護度4 | 24,302円 | 21,242円 |
要介護度5 | 29,441円 | 25,690円 |
出典:厚生労働省「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」
定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービス利用のメリット・デメリットとは?
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護のメリット
まずは定期巡回・随時対応型訪問介護看護のメリットを見ていきましょう。
利用者に合わせた柔軟なサービス利用が可能
定期巡回・随時対応型訪問介護看護のサービス内容は、利用者の生活状況や身体状況に応じて調節されます。
つまり利用者は、必要なときに自分が必要とするサービスだけを受けられます。
なにもかも他人任せにするわけではないため、要介護状態になっても自分らしい自立した生活を送れる点がメリットです。
介護・看護のサービスを受けられる
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、介護と看護の一体型サービスです。
スタッフ内で綿密な情報共有が行われるため、利用者一人一人にあわせた質の高いケアやサービスを期待できます。
24時間いつでも対応してもらえる
必要があれば、夜間や緊急時にもスタッフが自宅を訪問します。
一人暮らしの方で緊急の入院や救急車の手配が必要な場合にも、24時間対応で的確なサポートを受けられるのは、大きな安心材料です。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護のデメリット
定期巡回・随時対応型訪問介護看護のデメリットを紹介します。
場合によっては費用が高くなる
要介護度が上がるほど、利用料金は高くなります。
また、収入が多い方は自己負担割合が大きくなるため、一割負担の方と比べると利用料金が高額になります。
さらに、定期巡回・随時対応型訪問介護看護では、利用者の状況に応じて加算料金が発生することがあります。
たとえば、「サービス提供体制強化加算」や「介護職員の処遇改善加算」などの加算料金が代表的です。
つまり、利用者の収入や状況によっては、ひと月あたりの利用料金が想定より高くなることがあるのです。
あるいは、ひと月あたりの利用回数が少ない場合は、料金に見合ったサービスを受けられないこともあります。
元が取れないことになるため、他のサービスを利用したほうが結果的に料金を抑えられるかもしれません。
併用できないサービスがある
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、原則他の介護保険サービス利用者は利用できません。
具体的には、以下のサービスの利用者が当てはまります。
- 他の訪問介護
- 他の訪問看護
- 他の夜間対応型訪問介護
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用対象者は?
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用対象者について以下の2つを説明します。
- 利用条件
- 注意点
利用条件
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用条件は以下の通りです。
- 要介護1~5の認定を受けた方
- 要支援1、2の方は対象外
注意点
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用上の注意点は以下の2つです。
- 住民票が訪問介護サービスの事業所と同じであること
- 他の訪問介護・看護や夜間対応サービスとの併用は不可
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の主な利用目的
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護の主な利用目的について以下の2つを説明します。
- どのような人が利用することが多いか
- 主な利用目的
どのような人が利用することが多い?
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用者は1日に複数回の介護を必要とする方が中心です。
また、要介護度別の利用実態は以下の通りで要介護1・2の利用が多くなっています。
【要介護度別定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用実態(平成30年度)】
要介護度 | 利用実態(%) |
要介護1 | 26.4 |
要介護2 | 25.8 |
要介護3 | 18.3 |
要介護4 | 17.4 |
要介護5 | 12.0 |
出典:厚生労働省【地域密着型サービスの状況(図6 地域密着型(介護予防)サービス別にみた要介護(要支援)状態区分別受給者数の割合)】
主な利用目的
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の主な利用目的は以下の通りです。
- 訪問介護の利用が多く、介護保険の支給限度額を超える方の利用
- 服薬管理(1日数回)やインスリン注射が必要な方の利用
- 寝たきり状態で寝返り介助(1日数回)が必要な方の利用
- 食事介助が必要な方の利用
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用方法|手順の流れ
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用手順は以下の通りです。
①自治体の窓口に要介護度認定を申請する
②要介護度認定を受ける
③ケアマネジャーとケアプランを作成する
④訪問看護を利用する場合、主治医に指示書依頼する
⑤ケアプランに基づき、利用する事業所や具体的なサービス内容を決定する
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業所選びのポイントは?
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事業所を選ぶ際に注意すべきポイントを紹介します。
空き状況を確認する
事業者によっては、多忙などの理由から利用者の希望スケジュール通りにスタッフが訪問できないこともあります。
契約する前には、自分が希望する日時にサービスが受けられるのかどうか、事業所のスケジュール状況を確認しましょう。
あわせて自身が希望するスケジュールについて、あらかじめしっかり計画を立てておくことも大切です。
事業所の距離を確認する
遠方の事業所は、その分スタッフの到着までに時間がかかります。
つまり緊急時に到着が間に合わない可能性が高いです。
事業所はなるべく自宅の近くから選ぶことが望ましいです。
とくに心疾患や脳卒中などの発作リスクが高い方は、自宅と事業所までの距離に注意しましょう。
おなじく、自宅での転倒・事故の危険性が高い方も、距離が近い事業所を選ぶのがおすすめです。
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護は他のサービスとはどう違う?
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護とよく似たサービスに、「訪問介護」「訪問看護」「夜間対応型訪問看護」があります。
それぞれの特徴と定期巡回・随時対応型訪問介護看護との違いを解説します。
訪問介護
介護スタッフが利用者の自宅を訪問し、介護を行うサービスです。
多くの場合、食事・入浴・排泄などの身体的介護が中心となります。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護とよく似ていますが、異なる点がいくつかあります。
まず、緊急時などに随時対応していない点です。
訪問介護は基本的に、決まった日時にしか訪問しません。
また、訪問介護はあくまで日常生活支援であり、療養上の世話や診療の補助は行えません。
さらに、訪問介護は料金が時間・サービスによって固定されているのも特徴です。
たとえば介護報酬は「入浴30分」など、時間とサービスごとに設定されています。
対して定期巡回・随時対応型訪問介護看護は月額制であり、利用時間やサービス内容を柔軟に変更できます。
訪問看護
看護師が利用者の自宅を訪問し、療養上の世話などを行います。
ただし、定期巡回・随時対応型訪問介護看護のように、食事・入浴・排泄などの日常生活上の介護は、サービスに含まれません。
また、利用料金の設定にも違いがみられます。
訪問看護の利用料金は、30分単位で変動します。
緊急時には随時対応を行いますが、加算料金が発生します。
一方、定期巡回・随時対応型訪問介護看護は基本的に月額制のため、どれだけサービスを利用しても料金は固定されています。
夜間対応型訪問介護
夜間限定でスタッフが利用者の自宅を訪問するサービスです。
具体的なサービス利用可能時間は、一般的に午後6時~午前8時の夜間のみです。
一方、定期巡回・随時対応型訪問介護看護は24時間対応です。
さらに夜間対応型訪問介護は、月額料金に加え、サービス一回ごとの料金が発生する点も、定期巡回・随時対応型訪問介護看護と異なります。
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業の状況
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業の以下の状況・実態についてご紹介します。
- 事業所数の推移
- 介護度別の利用者数の推移
- 介護度別のサービス提供回数の推移
【事業所数の推移】
事業所数の推移を以下の表に示します。
【請求事業所数の推移(一体型+連携型)】
平成27年3月 | 平成28年3月 | 平成29年3月 | 平成30年3月 | 平成31年3月 | |
事業所数 | 185 | 626 | 745 | 864 | 937 |
出典:厚生労働省【10-6 【資料1-6】(6)定期巡回・随時対応型訪問介護看護のサービス提供状況に関する調 図表1】
調査結果概要は以下の通りです。
- 事業所数は年々増加傾向にある
- 平成30年3月から平成31年3月の事業所増加率は8.4%(+73事業所)
【介護度別の利用者数の推移】
介護度別の利用者数の推移を以下の表に示します。
【要介護度別 事業所あたり平均利用者数】(単位:人/月)
要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 | 平均利用者数計 | |
平成30年3月 | 7.1 | 6.3 | 4.2 | 3.9 | 2.6 | 24.1 |
平成31年3月 | 7.5 | 6.7 | 4.7 | 4.3 | 3.0 | 26.1 |
出典:厚生労働省【10-6 【資料1-6】(6)定期巡回・随時対応型訪問介護看護のサービス提供状況に関する調 図表2】
調査結果概要は以下の通りです。
- 平成30年3月から平成31年3月の事業所あたりの平均利用者数は2.0人の増加
- すべての要介護度において増加している
- 要介護度が低いほど利用者が多い傾向(平均要介護度は平成30年、31年とも2.6)
【介護度別のサービスの提供回数の推移】
介護度別のサービスの提供回数の推移を以下の表に定期巡回、随時訪問に分けて示します。
表における減算別の表記は以下の通りとします。
- 対象外 :同一建物減算対象外の利用者
- 対象 :同一建物減算対象の利用者
【定期巡回 一人当たりの平均提供回数】(単位:回数/月)
減算別 | 要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 | |
平成30年3月 | 対象外 | 39.6 | 48.5 | 76.3 | 90.4 | 94.1 |
対象 | 83.2 | 98.8 | 126.8 | 151.1 | 165.1 | |
平成31年3月 | 対象外 | 36.9 | 48.9 | 70.6 | 82.3 | 85.4 |
対象 | 85.3 | 104.6 | 136.9 | 151.5 | 148.3 |
出典:厚生労働省【10-6 【資料1-6】(6)定期巡回・随時対応型訪問介護看護のサービス提供状況に関する調 図表7、図表8】
【随時訪問 一人当たりの平均提供回数】(単位:回数/月)
減算別 | 要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 | |
平成30年3月 | 対象外 | 1.2 | 3.4 | 5.1 | 8.2 | 7.4 |
対象 | 14.3 | 21.4 | 35.5 | 39.7 | 37.2 | |
平成31年3月 | 対象外 | 2.7 | 4.3 | 6.8 | 8.8 | 6.7 |
対象 | 14.2 | 23.0 | 38.0 | 35.8 | 29.8 |
出典:厚生労働省【10-6 【資料1-6】(6)定期巡回・随時対応型訪問介護看護のサービス提供状況に関する調 図表9、図表10】
調査結果概要は以下の通りです。
- 同一建物減算対象の有無別のサービス提供回数は定期巡回・随時訪問共に対象者の利用者への方が多い
- 要介護5の利用者は平成30年と平成31年を比較すると提供回数は減少傾向
定期巡回・随時対応型訪問介護看護のQ&A
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定期巡回・随時対応型訪問介護看護のQ&Aの抜粋を以下にご紹介します。
Q1 :1日の訪問回数に上下限はあるか
適切なアセスメントに基づき利用者にとって必要な回数が設定される。
Q2 :病院までの付添・介助はできるか
病院までの付添・介助(通院介助は可能。ただし「通院等乗降介助」はできない。
Q3 :病院内の付添・介助はできるか
従来の訪問介護の取扱いと同様にできない
Q4 :デイサービスやショートステイとのサービスの併用は可能か
サービスの併用は可能、ただし通所系サービスや短期入所系サービスは利用日数に応 じた利用限度の減処理がある
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定期巡回・随時対応型訪問介護のまとめ
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ここまで、定期巡回・随時対応型訪問介護看護についてお伝えしてきました。
要点を以下にまとめます。
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは、24時間対応の月額制の介護・医療一体型サービス
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護の特徴は、各利用者の生活状況にあわせて柔軟なサービスを提供できる点
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護のデメリットは、場合によっては料金が高くなってしまうこと、併用できないサービスがあること
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。