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健達ねっと>介護お役立ち記事>介護施設>住宅型有料老人ホームとは?サービスの特徴や費用相場、選び方を解説!

住宅型有料老人ホームとは?サービスの特徴や費用相場、選び方を解説!

世の中にはさまざまな種類の老人ホームがあります。
その中でも有料老人ホームというものをご存知でしょうか?

  • 住宅型有料老人ホームとは具体的に何なのか?
  • 住宅型有料老人ホームに住むメリットは何か?

など、疑問に思うことがたくさんあると思います。

本記事では、住宅型有料老人ホームについて以下の点を中心に解説します。

  • 住宅型有料老人ホームとは
  • 具体的に費用はどれくらいかかるのか
  • 入居する上でのメリット、デメリット

住宅型有料老人ホームについて理解するためにご参考いただけますと幸いです。

ぜひ最後までご覧ください。

介護施設に興味がある方は下記の記事も併せてお読みください。

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住宅型有料老人ホームについて


住宅型有料老人ホームとはどのような施設なのでしょうか?
また入所条件やサービスはどうなっているのでしょうか?

それぞれご紹介します。

住宅型有料老人ホームとは?

住居型有料老人ホームとは、厚生労働省が定める3つの有料老人ホームの種類のうちの一つです。
厚生労働省が、住宅型有料老人ホームとは生活支援等のサービスがついた高齢者向けの居住施設と定めています。

有料老人ホームとは、高齢者が心身ともに健康的な生活を送れるようサービスを提供する居住施設のことを指します。
中でも、有料老人ホームは、介護付き、住宅型、健康型の3種類に分類されており、各施設ごとに提供するサービスの内容や施設の特徴が異なります。
厚生労働省によると、各施設は以下のように定義されています。

施設名称

サービス内容

介護付き有料老人ホーム介護等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設。

介護が必要となっても、介護付き有料老人ホームで生活を継続することが可能。

住宅型有料老人ホーム生活支援等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設。

介護が必要となった場合、入居者自身の選択により、地域の訪問介護等の介護サービスを利用しながら住宅型有料老人ホームでの生活を継続することが可能。

健康型有料老人ホーム食事等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設。

介護が必要となった場合には、契約を解除し退去しなければならない。

住宅型有料老人ホームでは生活支援などのサービスは提供されていますが、介護サービスは提供されていません。
しかし、入居者が介護を必要とする場合、入居者の判断で地域の訪問介護等の介護サービスを利用しながら生活を継続することが可能です。

住宅型有料老人ホームの入所条件

住宅型有料老人ホームの一般的とされる入居条件は60歳以上で、自立した高齢者、または軽度の要介護者です。

しかし、住宅型有料老人ホームの入居条件は施設によってさまざまです。
例えば、60歳未満でも入居可能であったり、要介護者のみ入居可能な施設もあります。

入居条件の詳細については各施設の確認が必要です。

住宅型有料老人ホームのサービス

住宅型有料老人ホームは主に清掃、食事、洗濯等の生活を支援するサービスを提供する施設です。
基本的なサービスは生活支援サービスのみとなっています。

高齢の方の介護を目的とした施設ではないので、介護を必要とする場合は外部の介護サービスに委託する必要があります。
また、医療ケアサービスも提供されていないため、医療ケアが必要になった場合は医療機関に自ら出向く必要があります。

*施設が医療機関や介護サービスと連携しているなど、例外もあります。

生活援助

生活援助のサービスには以下のようなものがあります。

  • 清掃
  • 食事(一日3食、おやつ)
  • 洗濯
  • 買い物の代行などの雑務

基本的な生活の援助はサービスの一環として提供されています。

清掃、食事、洗濯はもちろんのこと、必要な物資の買い出しや電球の交換などの雑務も依頼することができます。
また、食事に関しては入居者の好みに合わせた食事に変更することができます。

例えば、ソフト食、きざみ食、ミキサー食といった入居者の噛む力に合わせて食べ物の固さを変更することが可能です。
他にも、和食、洋食のような食のジャンルも好みに合わせて変更することができる施設もあります。

見守りサービス

住宅型有料老人ホームでは、スタッフによる見守りサービスが提供されています。

また健康に関する悩みなど、日常生活に関する悩み全般を相談できます。

安否確認

住宅型有料老人ホームでは定められた回数の安否確認が実施されています。
施設を利用している方の安否を定期的に確認し、状況を把握します。

定期的な安否確認によって、もしものことがあった場合にも早急な対応ができます。

緊急時の対応

住宅型有料老人ホームでは24時間体制でスタッフが常駐し見守りを行なっているため、緊急時には日中、夜間問わず対応してもらえます。

多くの施設には居室、トイレ、浴室等、様々な場所に緊急コールが設置されているため迅速な対応が可能となっています。

 

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住宅型有料老人ホームの特徴


生活支援サービスがメインの住宅型有料老人ホームは、他にどのような特徴があるのでしょうか?

いくつか特徴をご紹介します。

住宅型有料老人ホームの費用

住宅型有料老人ホームの費用面の特徴は、福祉用具の貸し出しに介護保険を適用できるというところです。
限度額以内であれば1〜3割程の自己負担で福祉用具を利用できます。

また介護に関しては外部のサービスを利用するため、施設としての介護費はかからないという特徴もあります。

住宅型有料老人ホームのサービス

住宅型有料老人ホームのサービスの特徴は生活の支援を目的としたサービスの提供が基本となっています。
そのため介護サービスや医療ケアサービスは提供していないという特徴があります。

また、住宅型有料老人ホームではレクリエーションなどのイベントが比較的豊富です。

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住宅型有料老人ホームの費用の相場


住居型有料老人ホームはどのくらい費用がかかるのでしょうか?
また費用は高いのでしょうか?

住居型有料老人ホームの利用にかかる費用をご紹介します。

入居一時金

住宅型有料老人ホームに入居するには、月額費用とは別に入居一時金を支払わなければなりません。
入居する際の準備金である入居一時金ですが、相場は賃料2ヶ月分など施設によって金額はさまざまです。

入居一時金の金額に大きな振れ幅があるのは、施設によって設備やサービスがさまざまな為です。
一部の施設の入居一時金は一千万を超えることもあります。

大きな金額になりうる入居一時金には、3つの支払い方法があります。
以下の3つが入居一時金の支払方法です。

  • 全額前払い方式:入居前に全額前払いする方法
  • 月払い方法:月々に分けて支払う方法、月額費用に上乗せする形で支払う
  • 併用方式:上記の2つを併用して支払う方法、入居前に一部の入居一時金を支払った後、残額を月々に分けて支払う

想定していた入居期間よりも早く退去することになった場合、償却分が差し引かれ入居一時金が返還されます。
想定していた入居期間を償却期間といい、期間中は入居一時金の一部が月々償却されます。

月額費用

住宅型有料老人ホームの月額費用の相場は8万円程度です。

入居一時金が0円の場合、月額費用が高額となっている可能性があります。
施設によって入居一時金と月額費用は様々であるため、両方合わせて確認することが重要です。

支払い方法には注意を!

入居一時金の支払方法は入居する期間を踏まえて選択することが大切です。

例えば、償却期間中に居住し続けることを想定した場合は全額前払い方式でも良いでしょう。
しかし短い期間で退居することを想定する場合は、月払い方式とするのがおすすめです。

自分にあった支払方法を考え、慎重に支払方法を選択することで経済面での負担を軽減することが重要です。

住宅型有料老人ホームの費用について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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住宅型有料老人ホームのメリットやデメリット


住宅型有料老人ホームのメリットやデメリットはそれぞれあります。

具体的な特徴についてご紹介します。

住宅型有料老人ホームのメリット

住宅型有料老人ホームの主なメリットは以下の2点です。

入居者の要介護の度合いが低いほど費用が安く収まる

介護サービスを利用したい場合、基本的に外部の介護サービスに委託することになります。
そのため、介護をあまり必要としない場合費用を抑えられるという点がメリットになります。

また、介護保険を利用して福祉用具をレンタルできるという点もメリットの一つです。
福祉用具を必要な時にレンタルできることで、普段から福祉用具を多用しない方は出費を抑えられます。

レクリエーション等のイベントが多い

多くの住宅型有料老人ホームではレクリエーション等のイベントが多く開催されています。

施設内で長い期間過ごしていても楽しく毎日を送ることができます。

住宅型有料老人ホームのデメリット

住宅型有料老人ホームのデメリットは、場合によっては費用が高くなる可能性があるという点です。

介護を必要とする場合、外部の介護サービスに委託するため、介護費がかかります.

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住宅型有料老人ホームはイベントが豊富?


住宅型有料老人ホームではイベントが豊富です。
例えば、ひな祭りや七夕など、季節に応じてイベントが年に数回開催されています。

イベントの中には入居者だけでなく、入居者の家族等外部の方も参加できるものがあります。

イベントが豊富であるのには以下のような理由があります。

  • 身体を動かすことを目的としたイベントを行うことで、身体機能の維持向上をはかる
  • 脳の活性化や認知症の予防を促す
  • お互いのことを知ることで、入居者同士のコミュニケーションを促す

施設によっては、カラオケ、園芸、料理等の様々なレクリエーションが用意されています。
イベントやレクリエーションを通じて、入居された方が充実した生活を送ることができるような工夫がされています。

薬の使い方

住宅型有料老人ホームでの1日の過ごし方

住宅型有料老人ホームは、サービスの内容を選択して利用できるので、比較的自由な生活が送れます。
レクリエーションへの参加も自由なので、一人ひとり自分のペースで生活できますが、ここでは大まかな一日の流れを紹介します。

7:00起床、着替え
7:30朝食
9:30運動(体操、散歩など)
10:30健康のチェック
12:00昼食
14:30レクリエーション
15:00おやつ
17:00入浴
18:30夕食
21:00就寝

住宅型有料老人ホームの問題点


住宅型有料老人ホームの問題点として、挙げられるのは以下の2つです。

  • 要介護度が高くなると退去しなければならない
  • 費用が高くなる可能性がある

順番に解説します。

要介護度が高くなると退去しなければならない

入居後、身体状態の変化によっては途中退去しなくてはなりません。

例として、訪問介護や通所介護では対処が難しいほど医療依存度が高くなるなどが挙げられます。
要介護度が上がってもそのまま入居可能な施設もありますが、契約前に確認が必要です。

費用が高くなる可能性がある

住宅型有料老人ホームへ入居しながら介護サービスを受ける場合、外部業者との契約が必要です。
サービスのカスタマイズが可能な分、要介護度が高いほど複数のサービスを受けることになるでしょう。

そのため、トータルで見た費用が割高になる傾向にあります。

住宅型有料老人ホームの問題点について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読みください。

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住宅型有料老人ホームの仕事内容


住宅型有料老人ホームでの仕事内容を、職種別に解説します。

住宅型有料老人ホームのケアマネージャー

入居者の方や家族からの介護サービスについての相談業務を受け持ちます。

また、入居者の方が介護サービスを受けるときに必要なケアプランの作成も仕事の1つです。
さらに、要介護認定の申請代行を行うこともあります。

ケアマネージャーについて詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読みください。

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住宅型有料老人ホームの看護師

入居者の方の体調管理や、必要であれば医療処置を行います。
また、入居者の方の身体状況を介護・施設スタッフへ伝達することも看護師の役割です。

住宅型有料老人ホームでは、看護師の人員配置基準について明確な規定はありません。
看護師の技術によって可能な処置が変わっていきます。

住宅型有料老人ホームの夜勤

一般的に、夕食準備の時間帯から就寝時の見回り、起床と朝食の介助までを行う業務です。
日中と比べて見守り業務が多く、作業量が少ないといえます。

そのため、人数配置は少人数である施設が一般的です。
施設によって異なりますが、夜勤専従の場合は夜勤が月10回以上になることもあります。

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住宅型有料老人ホームの人員基準や設置基準

住宅型有料老人ホームの人員・設置・運営基準についてそれぞれご紹介します。

住宅型有料老人ホームの人員基準

人員基準について、法令上の規定はありません。

ただ、標準指導指針に基づき、入居者数や提供サービスの内容に応じて、

  • 管理者
  • 生活相談員
  • 栄養士
  • 調理師

などを配置する必要があります。

また、介護サービスの提供をする場合は、介護サービスの安定的な提供に支障がない職員体制にすることを求めています。

住宅型有料老人ホームの設置基準

続いて設置基準ですが、こちらも法令上の規定はありません。
ただ人員基準と同様に、標準指導指針に基づき以下の基準があります。

  • 一般居室・介護居室・一時介護室は個室とする
  • 入居者1人あたりの床面積は13平方メートル以上
  • 浴室・洗面設備・トイレを居室内設置しない場合は、全ての入居者が利用可能な規模・数を設ける
  • 介護居室がある区域の廊下幅は原則1.8メートル以上(車いすの円滑移動のため)

住宅型有料老人ホームの運営基準

運営基準として、以下の8つの項目を整備・実行することになっています。

  • 管理規程の制定
  • 名簿の整備
  • 帳簿の整備
  • 個人情報の取り扱い
  • 緊急時の対応
  • 医療機関等との連携
  • 介護サービス事務所との関係
  • 運営懇談会の設置等

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住宅型有料老人ホームに看護師やケアマネジャーはいる?

住宅型有料老人ホームには、人員配置の義務が定められていません。

管理者を1人配置する規定があるものの、他のスタッフは施設ごとに自由に配置しています。

介護サービス付きの住宅型有料老人ホームでは、以下のような配置が定められています。

職種介護サービス無し介護サービス付き
施設長社会福祉士などの有資格者や、社会福祉事業に2年以上従事している者1人

(兼業可能)

社会福祉士などの有資格者や、社会福祉事業に2年以上従事している者1人

(兼業可能)

生活相談員規定なし入居者100名ごとに1人
介護・看護職員規定無し要介護者3名ごとに1人
看護師規定無し入居者50名ごとに1人
栄養士規定無し1人以上(兼業可能)
機能訓練指導者規定無し1人以上(兼業可能)
計画作成担当者規定無し1人以上(兼業可能)

出典:厚生労働省・https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038005_1.pdf

住宅型有料老人ホームに看護師はいる?

介護付き住宅型有料老人ホームでは看護師の配置が義務付けられています。

しかし、一般的な施設には看護師がいないことがあります。

介護付きの住宅型有料老人ホームの施設基準によると、入居者50名ごとに1人の看護師を配置する必要があります。

 

一般的な施設では、ある程度自立している高齢者を対象とした施設のため、看護師の配置基準がありません。

健康状態が気になる方は、外部の医療施設と提携している施設を選ぶと良いでしょう。

住宅型有料老人ホームにケアマネージャーはいる?

介護付きの住宅型有料老人ホームでは、計画作成担当者を配置する義務があります。

計画作成担当者はケアマネージャーの資格が求められるため、介護付きの住宅型有料老人ホームであればケアマネージャーが1人配置されています。

 

ただし、一般的な住宅型有料老人ホームには計画作成担当者の配置義務がないため、ケアマネージャーがいない可能性があります。

住宅型有料老人ホームは看取り可能?


住宅型有料老人ホームであっても、人員・設備が整っていれば看取りは可能です。
入居前の段階で、24時間体制で看護師・介護士が常駐しているかを確認しましょう。

また、緩和ケアやターミナルケアへの移行時期や、内容を把握しておくことも重要です。
医療体制の整った住宅型有料老人ホームを選ぶことで、もしもの時にも備えることができます。

生活の拠点が変わることは、入居者の方にとって特に大きなストレスとなります。
安心して最期を迎えられる場所を、本人や家族と話し合ったうえで決定することが大切です。

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住宅型有料老人ホームの選び方


施設の見学やパンフレットの取り寄せなど選ぶ手段を紹介してください。
住宅型有料老人ホームを選ぶ際に抑えたいポイントは主に以下のとおりです。

  • 入居一時金の金額や月額料金の目安を確認
  • 住み替え前提か終の住み家にするかを決めておく
  • 身体状態に変化があった時の対応を事前確認しておく

入居を検討している施設のパンフレットなどは必ず目を通しましょう。
インターネットでの情報収集や、ケアマネージャーへの相談も可能です。

また、施設見学も必ず行うようにしましょう。
聞きたいことを事前にリスト化しておくと、スムーズに質問できます。

施設見学は、3か所以上をピックアップして行うことをおすすめします。
複数の施設を見学することで、それぞれの雰囲気や生活の様子を比較検討できるでしょう。

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住宅型有料老人ホームの入居の流れ


住宅型有料老人ホームに入居する際の流れは以下のとおりです。

  • 見学
  • 申し込み
  • 職員の訪問
  • 審査
  • 契約
  • 入居

順番に解説します。

見学

まずは入居を検討している施設を見学します。
事前予約が必要な施設もあるため、見学前に確認しましょう。

金額・生活の様子・サービスなどを自分の目でチェックします。
気になるところがあれば積極的に質問しましょう。

申し込み

一般的には施設内で申し込みをします。
施設によっては「入居申込金」としてお金が必要になる場合があります。

見学時に確認しておきましょう。
入居申込金は、審査終了後の契約時に支払う「入居一時金」の一部に充当されます。

職員の訪問

入居をする本人および身元引受人となる方と、施設職員との面談があります。
入居予定者の方が自宅にいない場合は、医療機関などに職員が訪問することもあるでしょう。

本人確認書類のチェックや健康診断書の提出など、複数の書類提出が必要です。
家族への質問も多いため、身体状態をはっきり伝えられるように準備しましょう。

提出する書類のなかには、入手するまでに数週間かかる書類もあります。
見学や申し込みの時点で、提出必要書類を確認しておきましょう。

審査

入居希望者の方の心身の状態や、医療の必要度などを審査します。
施設によって異なりますが、審査期間は数日から1週間程度です

一般的に、審査否決になった場合は入居申込金が返金されます。

契約

審査後、施設の多くは2週間以内に契約となります。

入居一時金から、申込時に支払った入居申込金を差し引いた残額をこの時点で支払うことが一般的です。
また、数か月分の食費や管理費を合わせて支払う施設もあります。

施設側から入居契約書や重要事項説明書についての説明後、納得の上で契約となります。
分からないことや不安なことがあれば、契約前にしっかりと確認しておきましょう。

入居

いよいよ新しい生活が始まります。

到着後のあいさつや荷ほどきなどを経て、徐々に生活に慣れていきます。
家族と力を合わせ、自分らしい暮らしを送ることができるようにしていきましょう。

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サービス付き高齢者向け住宅との違い


住宅型有料老人ホームと似た高齢者向けの住まいとして、サービス付き高齢者向け住宅があります。
住宅型有料老人ホームとどのような部分が異なるのか、順番に解説します。

サービス付き高齢者向け住宅とは

サービス付き高齢者向け住宅とは、高齢者向け賃貸住宅の1つです。
「サ高住」や「サ付き」などと呼ばれることもあります。

自宅のような自由度の高い生活を送りつつ、スタッフの見守りを受けることが可能です。
「日常生活はできるが一人暮らしが心配」など、要介護度が低い方が利用できます。

サービス付きの「サービス」には、介護サービスは含まれません。
住宅型有料老人ホームと同様に、外部の介護サービスを別途契約が必要です。

サービス付き高齢者向け住宅は「一般型」と「介護型」の2つに区別されます。
2つの型に共通して受けることができるサービスは以下のとおりです。

  • 安否確認サービス
  • 生活相談サービス

続いて、必要に応じて受けることができるサービスは以下のとおりです。

  • 緊急時対応サービス
  • 生活支援サービス
  • 食事提供サービス
  • 介護サービス
  • 医療サービス

上記5つのサービスは、全てのサービス付き高齢者向け住宅で受けられるわけではありません。
入居する住宅がどのサービスを受けられるのか、事前に確認しましょう。

契約形式の違い

共通点が多い2つの高齢者向けの住まいですが、決定的な違いは契約形式です。
契約形式の違いを表にまとめました。

施設\項目契約形態契約方式
住宅型有料老人ホームサービス利用契約利用権方式
サービス付き高齢者向け住宅賃貸借契約賃貸借方式

住宅型有料老人ホームの契約は、利用権方式によるサービス利用契約が一般的です。

利用権方式とは、入居一時金の支払いによって、

  • 居室や共用設備の利用権
  • 介護サービス・生活支援サービス

などを受ける権利を得ることができる方式のことです。

対してサービス付き高齢者向け住宅の契約は、通常のアパートやマンションと同じ賃貸借契約です。
敷金・入居一時金・保証金などが必要になります。

建物賃貸借方式と終身建物賃貸借方式

サービス付き高齢者向け住宅の契約方式である賃貸借方式は、さらに以下の2つの方式に分かれています。

  • 建物賃貸借方式
  • 終身建物賃貸借方式

順番に解説します。

建物賃貸借方式

家賃相当の金額を毎月支払うことで、賃貸物件などで生活する権利を得る方式です。
契約内容が入居者の方以外にも適用されます。

そのため、入居者の方が亡くなっても配偶者などに相続できる契約であることが特徴です。

終身建物賃貸借方式

都道府県から認可を得た施設のみが利用できる特別な賃貸借方式です。
契約締結した本人が亡くなると自動的に解約されます。

そのため、配偶者などへの相続は不可能です。

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介護付き有料老人ホームとの違い


続いて、介護付き有料老人ホームとの違いはどういったものなのでしょうか。
介護付き有料老人ホームの特徴や費用面を含めて解説します。

介護付き有料老人ホームとは

介護保険で定められている基準を満たし、「特定施設入所者生活介護」の指定を受けた介護施設です。

医療体制の充実やレクリエーションの豊富さなど、施設ごとに強みが違います。
月額料金を割高にする代わりに、入居一時金がかからないプランを持つ施設もあります。

外部のサービスを利用するかどうか

住宅型有料老人ホームでは、必要に応じて外部の介護サービスを利用することになります。

しかし介護付き有料老人ホームでは、外部サービスの契約は必要ありません。
施設に常駐するスタッフから、24時間体制で介護サービスや生活支援を受けることができるためです。

介護付き有料老人ホームの介護サービス費は、要介護度ごとの定額制となっています。
そのため、利用するたびに金額が跳ね上がる心配もないでしょう。

ただ、利用者の方が外部サービスを希望しても受けることができないといったデメリットもあります。

施設にかかる費用

介護付き有料老人ホームの入居にかかる費用としては以下のとおりです。

  • 契約時に支払う入居一時金(初期費用)
  • 月額料金(介護サービス費・家賃・食費・おむつ代などの雑費)

月額料金に含まれる介護サービス費は定額です。
対して住宅型有料老人ホームでは、必要な分だけ外部の介護サービスを利用できます。

そのため、

  • 介護サービスは最低限でよく、費用を抑えたい方は住宅型
  • 料金を気にすることなく介護サービスを受けたい方は介護付き

といった選び方もできるでしょう。

料金や介護サービス提供の範囲は施設によって異なります。
身体状態の変化も視野に入れ、自分に適した施設を選びましょう。

入居期間

介護付き有料老人ホームは、原則終身利用が可能です。
要介護度が軽い方から寝たきりの方まで、看取りも含め幅広く受け入れています。

対して住宅型では、医療施設がほぼない施設から医療ケアが可能な施設までと設備に差が目立ちます。
ただ介護付き有料老人ホームでも、入院期間が長くなると退去となる可能性があります。

身体状態の変化に対する対応も施設によって異なるため、契約前に確認しましょう。

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住宅型有料老人ホームと他の介護施設との比較

本章では、住宅型有料老人ホームを他の施設と比較していきます。

老人ホームには民間施設と公的施設があり、それぞれの施設に特徴があります。

 

料金や入居条件、入居難易度が異なるため、経済状況や入居する方に合う条件の施設を選ぶことが大切です。

運営名称入居一時金月額自立要支援要介護1〜2要介護3〜5軽度の認知症中等度以上の認知症看取り入居難易度
民間施設住宅型有料老人ホーム0〜1億円10〜40万円
健康型有料老人ホーム0〜数億円10〜40万円××××
介護付き有料老人ホーム0〜数億円10〜40万円
サービス付き高齢者向け住宅0〜数千万円10〜40万円
グループホーム0〜数百万12〜18万円×
公的施設ケアハウス0〜30万円10〜12万円
軽費老人ホーム不要3.7〜16万円×××
特別養護老人ホーム不要5〜15万円××××
介護医療院(介護療養型医療施設)不要6〜20万円××

住宅型有料老人ホームと健康型有料老人ホームの違い

住宅型有料老人ホームと健康型有料老人ホームの違いを解説します。

住宅型有料老人ホームとは、費用や入居条件、入居難易度が異なります。

名称住宅型有料老人ホーム健康型有料老人ホーム
入居一時金0〜1億円0〜数億円
月額料金10〜40万円10〜40万円
運営民間施設民間施設
特徴自立から要介護まで幅広く受け入れている老人ホームで、身体状況に合わせて外部サービスを組み合わせられる健康状態が良く自立した高齢者向けの老人ホームで、生活や食事のサービスが利用できる。
入居条件60〜65歳以上の高齢者

※施設ごとに条件が異なる

60歳以上のある程度自立した生活ができる高齢者
自立
要支援
要介護1〜2×
要介護3〜5×
軽度の認知症
中等度以上の認知症×
看取り×
入居難易度

出典:厚生労働省・https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038005_1.pdf

健康型有料老人ホームとは

健康型有料老人ホームとは、自立した高齢者向けの施設です。

身の回りのことは自分でできる、60歳以上の方を対象としています。

 

リハビリや介護が必要な場合は、外部のサービスを利用できます。

健康状態が悪くなったり、要介護状態になった場合は退去が必要です。

 

生活や食事のサポートを受けられ、プールや温泉、フィットネスなど、身体能力を維持するための設備が充実しています。

健康型有料老人ホームは費用が高め

健康型有料老人ホームは、高級感を売りにしている施設が多く、シアタールームや庭園、レストランなどの設備が充実しています。

 

さまざまなアクティビティの利用ができるため、入居一時金や月額料金の費用は高くなります。

健康型有料老人ホームは施設数が少ない

健康型有料老人ホームは自立状態で入居できるため、条件の厳しさはありません。

しかし、施設数が少なく入居が難しいことがあります。

住宅型有料老人ホームの方が施設数は多いため、入居しやすいでしょう。

健康型有料老人ホームは終身利用が難しい

健康型有料老人ホームは、要介護の方は入居できず、看取りに対応していません。

 

健康型有料老人ホームは自立が難しくなった場合は退去しなければならない可能性があるため、終身利用は難しいです。

 

住宅型有料老人ホームは、看取りに対応している施設があります。

住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームの違い

住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームの違いを解説します。

住宅型有料老人ホームとは費用や入居難易度が異なります。

名称住宅型有料老人ホーム介護付き有料老人ホーム
入居一時金0〜1億円0~数億円
月額料金10〜40万円10〜40万円
運営民間施設民間施設
特徴自立から要介護まで幅広く受け入れている老人ホームで、身体状況に合わせて外部サービスを組み合わせられる介護が必要な高齢者向けの施設で、介護サービスを定額料金で利用できる
入居条件60〜65歳以上の高齢者

※施設ごとに条件が異なる

自立〜要介護5までの60歳以上の高齢者

※施設ごとに条件が異なる

自立
要支援
要介護1〜2
要介護3〜5
軽度の認知症
中等度以上の認知症
看取り
入居難易度

出典:厚生労働省・https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038005_1.pdf

介護付き有料老人ホームとは

介護付き有料老人ホームには「一般型(介護型)」と「混合型」の施設があります。

「一般型(介護型)」の施設は、介護が必要な65歳以上の高齢者を対象とした施設です。

 

「混合型」の施設では、60歳以上の自立した方から要介護の高齢者を受け入れています。

一般的に、外部の介護サービスを利用する形式の施設が多いです。

 

介護サービス以外には、食事、洗濯、清掃などの生活支援や、リハビリやレクリエーション活動などのサービスを利用できます。

介護付き有料老人ホームは定額制

介護付き有料老人ホームは、介護サービスの料金が介護度に合わせた定額制です。

ただし、外部の介護サービスを利用するタイプの「混合型」の施設では、その都度料金がかかります。

 

介護度の高い方は、介護サービスが定額制の介護付き有料老人ホームであれば、介護の料金を抑えられます。

「混合型」は介護サービス料金が利用した分だけかかる

介護度が低く、介護サービスをあまり利用しない方は、定額制の月額料金だと費用が無駄になる可能性があります。

 

「混合型」の介護型有料老人ホームか、住宅型有料老人ホームは介護サービスを利用した分だけ料金を支払うため、費用を払いすぎる心配がありません。

介護付き有料老人ホームは入居の難易度がやや高め

「一般型」の介護付き有料老人ホームは、介護度が高い方向けの施設のため、自立〜要支援の方の入居は難しい可能性があります。

 

入居待ちは少なく、条件が合えば入居はしやすいです。

住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅の違い

住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者住宅の違いを解説します。

住宅型有料老人ホームとの違いは、契約の方式や生活の自由度、他の入居者との交流頻度です。

 

名称住宅型有料老人ホームサービス付き高齢者住宅
入居一時金0〜1億円0~数千万円
月額料金10〜40万円10〜40万円
運営民間施設民間施設
特徴自立から要介護まで幅広く受け入れている老人ホームで、身体状況に合わせて外部サービスを組み合わせられる自立から要介護の高齢者を対象としたバリアフリーの高齢者向け住宅で、生活の自由度が高い
入居条件60〜65歳以上の高齢者

※施設ごとに条件が異なる

自立〜要介護5までの60歳以上の高齢者

※施設ごとに条件が異なる

自立
要支援
要介護1〜2
要介護3〜5
軽度の認知症
中等度以上の認知症
看取り
入居難易度

出典:厚生労働省・https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038005_1.pdf

サービス付き高齢者向け住宅とは

サービス付き高齢者向け住宅とは、サ高住とも呼ばれ、「一般型」と「介護型」の2種類にわけられます。

 

「一般型」の施設は、自立から要介護度の低い60歳以上の高齢者を対象にしています。

介護支援を受けたい場合は外部のサービスを利用する必要があり、料金はその都度支払います。

 

「介護型」の施設は、要介護度1〜5の65歳以上の高齢者を対象にしています。

施設のスタッフによる介護サービスを定額で利用できる施設と、外部のサービスを利用する施設があります。

 

バリアフリーの設備が整備され、タイムスケジュールなどがないという特徴があります。

自宅で過ごすような自由度が高い生活を送ることが可能で、安否確認や生活相談サービスを利用できます。

 

食事や生活支援、夜間の見守りサービスについては、施設ごとに提供の有無が異なります。

サ高住は居室を移動する心配がない

住宅型有料老人ホームの契約は、利用券を契約する方式のため、居室の移動が必要になることがあります。

サ高住は賃貸借契約を結ぶため、契約中は同じ居室で過ごすことが可能です。

サ高住は生活の自由度が高い

生活の自由度はサ高住の方が比較的高く、1日のタイムスケジュールは自分で管理できて、外出なども自由にできます。

住宅型有料老人ホームは、食事や入浴の時間に決まりがあり、外出にもある程度の制限があります。

サ高住は静かに過ごしたい方に向いている

他の入居者との交流頻度は、レクリエーションが豊富な住宅型有料老人ホームの方が多いです。

サ高住は他の入居者との交流頻度が低いため、静かに過ごしたいという方には適しています。

住宅型有料老人ホームとグループホームの違い

住宅型有料老人ホームとグループホームの違いを解説します。

住宅型有料老人ホームとは、費用、入居条件、生活方式が異なります。

 

名称住宅型有料老人ホームグループホーム
入居一時金0〜1億円0〜数百万
月額料金10〜40万円12〜18万円
運営民間施設民間施設
特徴自立から要介護まで幅広く受け入れている老人ホームで、身体状況に合わせて外部サービスを組み合わせられる要支援や要介護の認知症がある高齢者向けの施設で、共同生活を送ることで認知症の予防が期待できる
入居条件60〜65歳以上の高齢者

※施設ごとに条件が異なる

要支援2または要介護1以上の65歳以上の高齢者
自立×
要支援
要介護1〜2
要介護3〜5
軽度の認知症
中等度以上の認知症
看取り
入居難易度

出典:厚生労働省・https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038005_1.pdf

グループホームとは

グループホームとは、中等度までの認知症のある65歳以上の高齢者を対象とした施設です。

入居条件は、要支援2または要介護1以上の認定を受けた方で、認知症の診断書が必要になります。

 

居室は個室で、5〜9人でユニットを組み、共同生活を送ります。

入居者それぞれが洗濯や食事など、家事の役割を分担します。

 

自分でできることは自分でやることで、認知症の進行を防止する効果を期待できます。

介護度や認知症の進行により共同生活が難しくなった場合は、退去しなければなりません。

 

看取りの対応は基本的にありません。

グループホームの方が費用は抑えられる

住宅型有料老人ホームは、まとまった一時金が必要になり、施設によっては月額料金が高額なところがあります。

グループホームは月額料金が安く、入居一時金などの費用も抑えられます。

グループホームは介護度が低く軽度の認知症がある向けの施設

入居条件は、グループホームは介護度の低い認知症の方が条件であることに対して、住宅型有料老人ホームは、主に自立した方向けの施設です。

 

グループホームは軽度の認知症の受け入れをしており、役割分担をして他の入居者との共同生活を送ることにより認知症の予防に役立ちます。

グループホームは入居難易度が高め

グループホームは施設数が少なく、空きのある施設を探すことが難しいです。

入居条件もあるため、住宅型有料老人ホームと比べると入居難易度は高めです。

住宅型有料老人ホームとケアハウスの違い

住宅型有料老人ホームとケアハウスの違いを解説します。

住宅型有料老人ホームとは、費用や入居難易度が異なります。

 

名称住宅型有料老人ホームケアハウス
入居一時金0〜1億円0~30万円
月額料金10〜40万円10~12万円
運営民間施設公的施設
特徴自立から要介護まで幅広く受け入れている老人ホームで、身体状況に合わせて外部サービスを組み合わせられる公的施設のため費用が安く、自立から要介護まで幅広い受け入れ体制がある
入居条件60〜65歳以上の高齢者

※施設ごとに条件が異なる

自立〜要介護5までの60歳以上の高齢者

※施設ごとに条件が異なる

自立
要支援
要介護1〜2
要介護3〜5
軽度の認知症
中等度以上の認知症
看取り
入居難易度

出典:厚生労働省・https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038005_1.pdf

ケアハウスとは

ケアハウスとは、独居生活に不安のある高齢者向けの公的施設です。

「一般型(自立型)」と「介護型」の施設があり、それぞれ入居条件が異なります。

 

「一般型」の施設は、自立もしくは要支援の高齢者を対象として、60歳以上から入居が可能です。

 

食事や洗濯などの生活支援が受けられ、介護を利用したい場合は、外部のサービスを利用することになります。

ただし、「一般型」の施設は、要介護3以上になると退去になることがあります。

 

「介護型」の施設は、要介護1〜5の認定を受けた65歳以上の高齢者が対象です。

生活支援サービスと介護サービスの利用が可能で、要介護度に合わせて料金を支払います。

 

「介護型」の場合、認知症や看取りにも対応しているため、要介護度が上がったり認知症が進んでも入居が続けられる施設があります。

ケアハウスの方が費用は抑えられる

ケアハウスは公的施設のため、国や自治体からの助成金で運営が成り立っています。

住宅型有料老人ホームは入居一時金などの費用がやや高くなってしまうことが多いです。

 

一時入居金や月額料金などの費用が安く、経済的に不安がある方はケアハウスの利用が適しているでしょう。

 

住宅型有料老人ホームは費用がかかるものの、施設ごとに特色があり健康管理サービスやレクリエーションなどが充実していることが多いです。

ケアハウスと住宅型有料老人ホームの入居条件はあまり変わらない

ケアハウスと住宅型有料老人ホームは、どちらも自立〜要介護5までの幅広い受け入れ体制があります。

 

施設によって対象者が異なるため、入居や退去に関する条件を確認しておくことがポイントです。

ケアハウスの方が入居難易度はやや高め

ケアハウスは公的施設のため、費用が安いというメリットがあります。

入居条件も幅広く、終身利用ができる施設もあるため、施設によっては待機数が多く入居に時間がかかる可能性があります。

住宅型有料老人ホームと軽費老人ホームの違い

住宅型有料老人ホームと軽費老人ホームの違いを解説します。

住宅型有料老人ホームとは、費用、入居条件、生活方式が異なります。

 

名称住宅型有料老人ホーム軽費老人ホーム
入居一時金0〜1億円不要
月額料金10〜40万円3.7〜16万円
運営民間施設公的施設
特徴自立から要介護まで幅広く受け入れている老人ホームで、身体状況に合わせて外部サービスを組み合わせられる独居での生活が難しいある程度自立した高齢者を対象とした施設
入居条件60〜65歳以上の高齢者

※施設ごとに条件が異なる

自立〜要介護2までの60歳以上の高齢者
自立
要支援
要介護1〜2
要介護3〜5×
軽度の認知症
中等度以上の認知症×
看取り
入居難易度×

出典:厚生労働省・https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038005_1.pdf

軽費老人ホームとは

軽費老人ホームとは、自立〜軽度の要介護の認定を受けた60歳以上の高齢者を対象とした施設です。

「A型」「B型」「都市型」の施設にわけられます。

「A型」「B型」の施設は、月収34万円までの所得制限が設けられています。

「都市型」の施設には所得制限が有りません。

 

食事や生活支援のサービスを受けられ、レクリエーションなどを楽しむことができます。

ただし、「B型」の施設は自炊する必要があり、自炊が難しい方は入居することができません。

 

ある程度自立した方を対象としているため、介護支援は外部のサービスを利用して補います。

軽費老人ホームは費用が抑えられる

軽費老人ホームは国や自治体からの助成金で成り立っているため、費用が安く抑えられます。

ただし、「A型」「B型」の施設には所得制限が設けられています。

 

軽費老人ホームは外部の介護サービスを利用する必要があり、介護度が高い方は費用が高くなる可能性があります。

 

介護サービスの利用頻度によっては、「介護型」の住宅型有料老人ホームの方が費用を抑えられることがあります。

軽費老人ホームは介護度が進むと退去する必要がある

軽費老人ホームはある程度自立した方向けの施設で、要介護3以上になると退去する必要があります。

 

特に「B型」の施設では、自炊できることが入居条件のため、入居者の身体状況によっては入居が難しい可能性があります。

 

介護度が高い方や、終身利用を検討している方は、他の施設の利用が向いています。

軽費老人ホームは入居難易度が高め

軽費老人ホームは制度が複雑化したため、2008年以降「A型」「B型」の施設を「ケアハウス」へ建て替えています。

施設数が少なく、入居者が満員の状態であることが多いです。

 

「都市型」の施設は2010年以降に登場した施設のため、入居できる可能性があります。

住宅型有料老人ホームと特別養護老人ホームの違い

住宅型有料老人ホームと特別養護老人ホームの違いを解説します。

住宅型有料老人ホームとは、サービス内容や費用、入居難易度が異なります。

 

名称住宅型有料老人ホーム特別養護老人ホーム
入居一時金0〜1億円不要
月額料金10〜40万円5〜15万円
運営民間施設公的施設
特徴自立から要介護まで幅広く受け入れている老人ホームで、身体状況に合わせて外部サービスを組み合わせられる自宅での介護が難しい介護度が高い高齢者向けの施設
入居条件60〜65歳以上の高齢者

※施設ごとに条件が異なる

65歳以上もしくは40〜64歳の、特定疾患があり要介護認定を受けた方が入居できる
自立×
要支援×
要介護1〜2×
要介護3〜5
軽度の認知症
中等度以上の認知症
看取り
入居難易度×

出典:厚生労働省・https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038005_1.pdf

特別養護老人ホームとは

特別養護老人ホームとは、自宅での介護が難しい65歳以上の高齢者を対象とした施設です。

要介護3以上で入居が可能で、40〜64歳の特定疾患のある方の入居にも対応しています。

 

要介護1〜2の場合は、自治体からの許可が必要になります。

 

介護の必要性が高い方に向けた施設で、ほとんどの場合は看取りまでの終身利用に対応しています。

 

食事などの生活支援や、入浴・排泄の介護支援が利用できます。

また、健康状態の管理やリハビリ、緊急対応のサービスがあり、レクリエーションなども充実しています。

特別養護老人ホームは公的施設で費用が抑えられる

特別養護老人ホームは国や自治体の補助金で運営されているため、民間施設である住宅型有料老人ホームよりも安い費用で利用できます。

 

ただし、入居条件が民間施設よりもやや厳しく、要介護度が高く緊急性の高い方から入居が決まります。

特別養護老人ホームは終身利用が可能

特別養護老人ホームは介護の必要性が高い方を対象とした施設です。

介護スタッフによる見守りが24時間あるため、夜間や早朝も適切な介護を受けることができます。

 

ほとんどの施設が看取りまでに対応していて、終身利用が可能です。

特別養護老人ホームはプライバシーを保つことが難しい場合がある

特別養護老人ホームは、多床室の施設が多く、プライバシーを保つことが難しい場合があります。

 

住宅型有料老人ホームの居室は個室のため、プライバシーが気になる方は個室の老人ホームの利用をおすすめします。

特別養護老人ホームは入居難易度が高い

特別養護老人ホームは、比較的費用が安く終身利用ができるため、人気の施設です。

待機が多く、空きのある施設を探すことが難しい可能性が高いです。

 

住宅型有料老人ホームは施設数が多く条件も幅広いため、比較的入居しやすいです。

住宅型有料老人ホームと介護医療院(介護療養型医療施設)の違い

住宅型有料老人ホームと介護医療院の違いを解説します。

住宅型有料老人ホームとは、費用、入居条件、居室の形式が異なります。

 

名称住宅型有料老人ホーム介護医療院
入居一時金0〜1億円不要
月額料金10〜40万円6〜20万円
運営民間施設公的施設
特徴自立から要介護まで幅広く受け入れている老人ホームで、身体状況に合わせて外部サービスを組み合わせられる介護だけでなく医療ケアが必要な方向けの施設
入居条件60〜65歳以上の高齢者

※施設ごとに条件が異なる

65歳以上もしくは40歳以上で特定疾患があり、要介護認定を受けている
自立×
要支援×
要介護1〜2
要介護3〜5
軽度の認知症
中等度以上の認知症
看取り
入居難易度

出典:厚生労働省・https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038005_1.pdf

介護医療院とは

介護医療院とは、介護だけでなく長期的な医療ケアが必要な方向けの施設です。

要介護認定を受けた特定疾患のある高齢者を対象としています。

 

基本的には65歳以上の方を対象としているものの、条件を満たした64歳以下の入居にも対応しています。

 

寝たきりの方でも入居が可能で、たん吸引や経管栄養などの医療ケアが充実しています。

生活支援や介護支援のほか、豊富なレクリエーションを楽しむことができます。

介護医療院は入居が長引くと費用が高くなることがある

介護医療院は公的施設で、国や自治体からの助成金で運用されているため、民間施設よりは費用が抑えられます。

 

ただし、介護医療院は生活に関する費用が他の公的施設よりも高い傾向にあり、長期的に入居する場合は費用が高くなることがあります。

介護医療院は介護だけでなく医療ケアが必要な方向けの施設

介護医療院は介護だけでなく医療ケアを必要とする方向けの施設です。

医療設備が充実しているため、看取りやターミナルケアにも対応しています。

 

医療ケアが必要ない場合は、他の施設を利用しましょう。

介護医療院は多床室でプライバシーを保つことが難しい

介護医療院は多床室のため、他の入居者の生活音や会話が常に聞こえます。

プライバシーを保つことが難しく、音が気になって不眠になるケースがあります。

介護医療院は入居難易度がやや高め

介護医療院は入居条件が厳しく、介護度が低い方は入居に時間がかかる可能性があります。

条件を満たしていれば、入居自体は難しくありません。

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介護施設の中で住宅型有料老人ホームがおすすめな人

以下に当てはまる方は、住宅型有料老人ホームの利用がおすすめです。

  • ある程度自由な生活を送りたい人
  • 予算や健康状態に合わせてサービスを利用したい人
  • レクリエーションやイベントを楽しみたい人

住宅型有料老人ホームはある程度自由な生活を送れる

1日のタイムスケジュール例は以下のようになります。

 

7:00起床モーニングケア・服薬
7:30朝食服薬
10:00自由時間アクティビティやリハビリ、レクリエーション、入浴を楽しむ
12:00昼食服薬
13:00自由時間アクティビティやリハビリ、レクリエーション、入浴を楽しむ
17:30夕食服薬
18:30口腔ケア歯磨き、義歯の洗浄
就寝就寝時間は自由

出典:厚生労働省・https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000038005_1.pdf

 

住宅型有料老人ホームは、食事の時間以外には特に決まりがなく、自分の好きなように過ごし、好きな時間に就寝できます。

 

自由時間には施設内のアクティビティを利用したり、イベントやレクリエーションに参加するなど自由に過ごせます。

住宅型有料老人ホームは予算や状況に合わせて必要なサービスを選択できる

住宅型有料老人ホームは、介護や医療ケアを利用したい場合は外部サービスを利用します。

予算や身体状況に合わせ、必要なサービスを選択することが可能です。

 

介護度が高くなりサービスを利用する頻度が増えると費用が高くなることがあるため、注意しましょう。

住宅型有料老人ホームはレクリエーションやイベントが豊富

住宅型有料老人ホームは比較的元気な状態の入居者が多く、レクリエーションやイベントの活動が豊富です。

 

習い事やサークルなど、他の入居者と一緒に趣味の時間を楽しむことができます。

レクリエーションやイベントへの参加は自由で、フィットネスなどの設備を利用することも可能です。

 

施設ごとに特色があるため、欲しい設備から施設を選ぶこともおすすめです。

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住宅型有料老人ホームのまとめ


今回は住宅型有料老人ホームについてご紹介しました。
住宅型有料老人ホームについての要点を以下にまとめます。

  • 住宅型有料老人ホームは介護ではなく生活支援を目的としている
  • 介護サービスの利用が少ない場合、費用は安く収まる
  • 必要以上のサービスを提供されることがほとんど無いため、無駄な出費を抑えることができる
  • 住宅型有料老人ホームはイベントやレクリエーションが豊富なため、充実した毎日を送ることができる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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