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健達ねっと>健康お役立ち記事>パーキンソン病>パーキンソン病の介護で大事なこととは?利用可能制度も解説します

パーキンソン病の介護で大事なこととは?利用可能制度も解説します

パーキンソン病は、徐々に身体が動かなくなり介護が必要となっていきます。
生活のあらゆる面での介護が必要となり、介護する方にも大きな負担がかかります。

 少しでも介護の負担を軽くできるように、介護のコツを知っておきたいですよね。

今回は、パーキンソン病の介護について、以下の内容を解説していきます。 

  • パーキンソン病の介護
  • パーキンソン病の公的支援制度の種類
  • 公的支援制度の手続きの仕方

ぜひ最後までご覧ください。

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パーキンソン病とは

パーキンソン病は、10万人に100~150人発症しているといわれています。
さらに、高齢者の発症率は100人に1人といわれ、高齢化社会では決して珍しい病気ではありません。

パーキンソン病は、現代の医学では完治することは難しく、特定疾病となっています。
パーキンソン病の主の症状は、「振戦(ふるえ)」「動作の緩慢」「筋強剛(こわばり)」「姿勢保持障害」です。
徐々に進行していく病気で、身体の自由がきかなくなり介護が必要となります。

進行を遅らせるため、薬物療法と同時にリハビリテーションを行うのが主な治療となっています。

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介護するにあたって

パーキンソン病の方を介護する場合、どのような点に注意すればいいのでしょうか。
日常生活のシーンに合わせて紹介していきます。

衣服

パーキンソン病が進行してくると、身体が思うように動かせなくなっていきます。
そのため、衣服の着脱に介護が必要になります。

衣類は、着脱がしやすいように大きめで伸縮性のあるものがいいでしょう。
ズボンやスカートのウエストはゴム、ボタンは大きく、マジックテープを使った開閉も着脱しやすい工夫です。

上着は動かしにくい方の手を入れてから、ズボンはたくし上げてから履かせると楽に着せることができます。

住まい

パーキンソン病では、姿勢保持障害や筋強剛が起こります。
運動機能が低下して転びやすくなるので、安全な住まい環境を整えることが大切です。

たとえば、廊下や玄関、トイレ、お風呂に手すりを取り付けることも必要になるでしょう。

どのような工夫が必要なのかは症状の重さにもよります。
将来病状が進行したときのことも念頭に置きながら計画しなければなりません。
理学療法士、作業療法士、ケアマネジャーさんや福祉用具を扱っている業者さんに相談することをおすすめします。

食事

パーキンソン病の患者さんの食事は、とくに注意が必要です。
飲み込む力が衰える「嚥下(えんげ)障害」があると、誤嚥性肺炎などになる危険性があるからです。

食事のときにむせやすくなった、詰まりやすくなったという場合は、調理方法を工夫します。
たとえば、食材を細かくしたり、柔らかくしたりして飲み込みやすくします。

 また、水分が少なくてパサつくもの、粘り気があるもの、噛みにくいもの、丸飲みになりやすいものなどはできるだけ避けるようにしましょう。

箸などが持ちにくくなってきたら、食べやすいように工夫された自助具を試してみるのもいいかもしれません。

排せつ

パーキンソン病の患者さんにとって、トイレトラブルで多いのが「便秘」と「頻尿」です。

いきむ力が弱くなっているため便秘になりやすいので、意識的に水分を取るように心がけます。
食事は、発酵食品や食物繊維の多いものを意識的に摂るようにしましょう。

トイレは、洋式の方が立ち座りが簡単にできます。
和式トイレから洋式トイレへと簡単に変えられる「簡易設置式洋式便座」もあります。

介護する方は、早めにトイレに促すようにします。
トイレの失敗を極力減らすのは、患者さんのためでもあります。

入浴

パーキンソン病患者さんの場合、入浴は身体を温め、筋肉のこわばりを和らげるのに効果があります。

浴室は、床が滑りやすくなっているため滑り止めマットを敷くなど転倒防止策を講じておく必要があります。
また、立ち上がりやすいようにシャワーチェアーを置いておくと便利です。

 入浴中は事故が起こりやすいので、介護する方はときどき声をかけるなどして十分に注意を払うようにしましょう。

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パーキンソン病の公的医療制度

特定疫病のパーキンソン病患者さんのために、さまざまな公的支援制度が用意されています。
ここでは主な公的支援制度を紹介します。

介護保険制度

介護保険制度は、基本的に65歳以上の方が利用できる制度です。
しかし、パーキンソン病は特定疫病に指定されているため65歳未満であっても、介護保険制度を利用することができます。

 介護保険制度では、介護度に応じて訪問介護、入浴、リハビリテーションといった居宅サービスを受けることができます。
また、福祉用具のレンタルや手すりの取り付けなどの住宅改修も負担額1割~2割でできるようになるので、経済的な負担も軽くなります。

難病医療費助成制度

難病医療費助成制度は、指定難病を患った人々の医療費負担を軽くする制度です。
もちろんパーキンソン病も指定難病になっています。

 難病医療費助成制度で注意しなければならないのは、進行具合によって受けられる公的支援が異なってくるということです。

パーキンソン病は、進行の度合いが個人で異なっており、重症度が違っています。
パーキンソン病の場合「ホーン&ヤールの重症度分類」と「生活機能障害度」が指標になって重症度が決められます。

ホーン&ヤールの重症度分類が3度以上かつ生活機能障害度2度以上の方が難病医療費助成制度の対象に当てはまります。
一方でこれに当てはまらない方でも医療費の総額が3万3000円を超える月が年に3回以上ある人にも適用されます。

難病医療費助成制度が適用されることにより、自己負担額が2割、または自己負担上限額を超えた金額を助成されます。

身体障害者福祉法の制度

身体障害者福祉法で定められた障害を持つ方は、障害者手帳が交付されます。

障害の程度によって、受けられるサービスや助成は異なります。
主に受けられるサービスは、医療費の助成、福祉用具の助成、住宅改修の助成、税金の軽減などです。

難病医療費助成制度の手続きの仕方は?

難病医療費助成制度を申請するためには、以下の申請書類を用意して、最寄りの申請窓口に持参します。
申請窓口は都道府県によって違うので、市区町村役場などに問い合わせてみましょう。

また、有効期限は1年で、毎年更新手続きが必要となります。

  • 認定申請書
  • 診断書
  • 同居している世帯全員の所得を確認できる書類
  • 住民票
  • 世帯全員の保険証
  • 同意書

申請手続きは次のような手順になっています。

  1. 担当医師に診断書を依頼する
  2. 申請窓口で申請の手続きを行う
  3. 都道府県で審査を行う
  4. 審査結果により難病医療受給者証を交付
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パーキンソン病の介護のまとめ

ここまで、パーキンソン病の介護や介護を助ける公的支援制度について紹介してきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • パーキンソン病では、運動機能の低下に合わせて、衣服、住まい、食事、排泄、入浴すべての日常生活の介護を行う
  • パーキンソン病の主な公的支援制度は、「介護保険制度」「難病医療費助成制度」「身体障害者福祉法」
  • 公的支援制度の手続きの仕方は、お住まいの地域の申請窓口で必要書類を提出し、交付してもらう

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

薬の使い方

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
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