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健達ねっと>健康お役立ち記事>栄養の吸収率を上げる方法とは?摂取方法や時間栄養学について解説!

栄養の吸収率を上げる方法とは?摂取方法や時間栄養学について解説!

飽食といわれる現代日本ですが、偏食やダイエットなどで、実は隠れ栄養失調の人が多くなっています。
隠れ栄養失調は自分でもわからないため、長期間にわたって栄養失調状態が続くことになります。

長期間の栄養失調は、骨粗しょう症や貧血など深刻な症状を引き起こしてしまうことも珍しくありません。
普段の食生活で少しでも栄養の吸収率を上げることができれば、こうした隠れ栄養失調も防ぐことができるかもしれません。

 そこで今回は、栄養の吸収率をあげる方法を中心に以下の点について解説していきます。

  • 栄養の吸収率はどうやって上げるのか
  • 栄養の吸収率と時間の関係
  • スポーツ栄養学

 ぜひ最後までご覧いただき、栄養の吸収率を上げて健康的な生活を送るための情報としてお役立てください。

栄養について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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栄養の吸収率とは

まず、私たちの身体はどのような仕組みで体内に栄養素を取り込んでいるのか、そして吸収率とは何か解説していきます。

栄養素を取り込む流れ

食物は歯で嚙み砕かれますが、この状態では栄養素は体内に吸収されません。
栄養素は胃で消化されてようやく体内に取り込める状態となります。

消化された栄養素は小腸の粘膜に吸収され、そこから毛細血管に入ります。
毛細血管から門脈という太い血管に入り、肝臓まで運ばれていきます。

肝臓ではさまざまな栄養素がエネルギーとして使われたり、合成されて身体の構成成分になったりします。

吸収率とは

吸収率とは、食べ物に含まれている栄養素が吸収された割合のことを言います。

私たちは食べ物に含まれている栄養素を100%身体に取り込んでいるのかというと、そうではありません。
同じ栄養素であっても、食品によって吸収率は大きく異なります。

 血液に欠かせない「鉄」には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。
ヘム鉄は動物性食品に多く、非ヘム鉄は植物性食品に多く含まれています。

この2種類を吸収率で見てみると、ヘム鉄の吸収率は10~20%ですが、非ヘム鉄の吸収率は2~5%となっています。
ヘム鉄の方が非ヘム鉄に比べて圧倒的に吸収率がいいのです。

つまり、単純に鉄という栄養素の吸収率を上げるためには、非ヘム鉄を多く含むほうれん草を大量に食べるよりも、ヘム鉄を多く含むレバーを少量食べた方が効率的だということになります。

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栄養の吸収率を上げる方法

栄養素の吸収率を上げるためには、どのような方法があるのでしょうか。
特に日本人に不足しがちな「タンパク質」「カルシウム」「鉄分」に関して、吸収率アップにつながる摂取方法を紹介していきます。

よく噛んで食べる

栄養の吸収率を上げるためには、よく噛んで食べることが大切です。
食べ物を細かく嚙み砕いて胃に送ることで消化時間も短くなり、胃の負担も軽くすることができます。

さらに、よく噛むことで唾液の分泌がよくなり、同じく消化を助けることになります。

栄養の摂り方を変える

同じ栄養でも、摂り方を変えることで吸収率が上がります。
人の身体に重要な3つの栄養素の吸収率を高める摂り方について紹介します。

タンパク質の吸収を高める

タンパク質は私たちの身体づくりに欠かせない栄養素です。
筋肉はもちろん、血液や骨、皮膚や髪の毛などさまざまな身体のパーツの原料となります。

タンパク質を多く含む食品は、肉、魚、卵、大豆製品などです。
動物性タンパク質と植物性タンパク質を上手に組み合わせて摂取することが大切です。

タンパク質の吸収率を上げるためには、一度に摂取するのではなく、こまめに摂ることです。
なぜなら、一度の食事で吸収できるタンパク質の量は、約40~50gだからです。

これ以上摂っても栄養として身体に蓄えることはできないので、毎回の食事でこまめにタンパク質を摂ることを心がけましょう。

 また、ビタミンB6を一緒に摂取するのもタンパク質の吸収率を上げる方法です。

ビタミンB6は、タンパク質の代謝に欠かせません。
タンパク質を代謝させてエネルギーを生み出したり、タンパク質が血液や筋肉へと合成するのをサポートします。

ビタミンB6を多く含む食品は、鶏肉、レバー、バナナ、マグロ、カツオ、玄米などです。

タンパク質について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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カルシウムの吸収を高める

カルシウムは、タンパク質などに比べると吸収率の低い栄養素です。

カルシウムといえば骨を形成する重要な栄養素ですが、体内で作ることができません。
カルシウムが不足すると、骨がスカスカになる骨粗しょう症につながります。

食品の中で最もカルシウムの吸収率がいいのが牛乳で40%となっています。
次に小魚で33%、野菜は19%となっており、食品によって吸収率がずいぶん違うことがわかります。

カルシウムは単体では吸収率が悪いのですが、ビタミンDを摂取することで吸収率が高まります。

ビタミンDは、鮭、キノコ類、カツオ節、卵などに多く含まれている栄養素です。
ビタミンDは食品からも摂取できますが、太陽の紫外線を浴びることで皮膚からも作り出すことができます。

日焼けするから嫌だという方もいらっしゃいますが、たまの「日光浴」は、カルシウムの吸収率を上げるのに役立ちます。

鉄分の吸収を高める

貧血の原因は、血液中の鉄不足です。
鉄分は赤血球の材料で酸素を運ぶ働きがあり、鉄分が不足することで脳や全身に酸素が供給しにくくなってしまいます。
鉄不足で脳に酸素が行き渡らないと、思考力や記憶力が低下してしまいます。

鉄分を多く含む食品は動物性食品では、にぼし・豚レバー・しじみ、植物性食品では、小松菜・枝豆・サラダ菜などです。

鉄の吸収率を上げるのに必要なのは、ビタミンCです。

植物性食品は非ヘム鉄で、吸収率は動物性食品のヘム鉄よりも下がります。
しかし、一緒にビタミンCを摂取することで吸収率を上げることができるのです。

たとえば、ほうれん草のお浸しに、ポン酢を少量かけて食べるなどの工夫をすることで、吸収率を上げることができます。

食後に休息をとる

食べ物を消化吸収するためには、多くの血液が消化器官に集中します。
食べてすぐに体を動かすと、消化に必要な血液が筋肉に流れてしまい、胃や腸の働きを阻害してしまいます。

できるだけ食後30分はゆっくり休息をとることをおすすめします。

栄養失調になった場合について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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栄養の吸収を上げる時間帯

同じメニューの食事をしても、栄養の吸収率が違うことがあります。
どのタイミングで、どの栄養を摂れば最も効率的に吸収率を上げられるのかなどの研究が進められています。

時間栄養学とは

栄養の吸収を上げるためには、食べる時間や速度、順番を考える必要があります。
それを栄養学的に研究するのが時間栄養学といわれる分野です。

人間の体内時計と食事の関係を明らかにし、成人病の予防や健康維持のために役立っています。

朝食の重要性

「朝はギリギリまで寝ていたいから朝食は食べない」という方も多いでしょう。
しかし朝食抜きだと、時間栄養学からみると太りやすい体質を作ってしまうことになります。

朝食を食べずに空腹のまま昼食を食べてしまうと、食べた後の血糖値の上昇幅が大きくなって、さらに上昇したままになってしまいます。
食後の高血糖は、肥満、糖尿病や動脈硬化のリスクを高めてしまいます。

さらに、体内時計をリセットするためには、朝食は欠かせません。

脳にある中枢時計は網膜から入った太陽光によって、リセットされます。
一方、臓器にある抹消時計をリセットするためには、糖質を含んだ朝食が必要です。

朝食を食べないで一日をスタートさせると、脳のリセットと身体のリセットのタイミングがズレて、仕事や勉強の効率も悪くなってしまいます。

カルシウムは夜の摂取が効果的

朝食に牛乳やヨーグルトを摂るという方は多いでしょう。
しかし、時間栄養学的にみると、カルシウムの吸収率を上げるのは、夜の摂取が効果的です。

私たちの身体は血液中のカルシウムが不足すると、骨からカルシウムを溶かし出して補給します。
しかしそのままでは、骨からカルシウムが流出するばかりなので、今度は栄養素のカルシウムを補給して骨を元に戻す必要があります。

この骨を元に戻す作用を担うのが成長ホルモンです。
成長ホルモンは、睡眠中に分泌されるホルモンです。

夜にカルシウムを摂取しておけば、それを材料として成長ホルモンが骨の修復をしてくれるというわけです。

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野菜ジュースの栄養吸収の効果

栄養

生野菜を食べるよりも、野菜ジュースを飲む方が栄養の吸収率が高いことをご存知でしょうか。

野菜には固い細胞壁があり、栄養の吸収を邪魔してしまうのです。
そのため、野菜の固い細胞壁を壊すことにより栄養の吸収率を上げることができます。

野菜の細胞壁を壊す方法には「加熱」と「破砕(はさい)」の2種類があります。
野菜ジュースは、まさに「加熱」と「破砕」で作られた飲料なのです。

野菜の栄養の吸収率を上げることができる野菜ジュースですが、だからといって野菜の代わりに飲むというのは間違っています。
なぜなら、野菜の栄養素のなかにはビタミンCや食物繊維など、加熱・破砕に弱いものも多く、加工前よりも減ってしまうからです。

野菜ジュースは、野菜が足りていないなと感じた場合に補助的に取り入れることをおすすめします。

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スポーツ栄養学とは

アスリートは、競技力を向上するだけでなく、試合で最大限の能力を発揮してケガを予防しなければなりません。
そのためには、食事が大きなウエイトを占めるという考えのもと発展してきたのがスポーツ栄養学です。

スポーツ栄養学の根底には「食育」があります。
試合前にどのような栄養素を取り入れるかではなく、毎日の食生活を意識して、競技力の向上を目指します。

アスリートの体調や練習メニューをベースに、「いつ・何を・どれだけ・どのように」食べたらいいのかを判断して、それを実践することがスポーツ栄養学です。

薬の使い方

栄養の吸収率を上げるまとめ

まとめ

ここでは、栄養の吸収率を上げる方法などについて紹介してきました。

その要点を以下にまとめます。

  • 栄養の吸収率を上げるためには、よく噛んでバランスよく食べ、食後は休息を取る
  • 栄養の吸収率と時間の関係は密接しており、体内時計をリセットするためにも朝食は重要
  • スポーツ栄養学は、栄養面からアスリートのパフォーマンスを最大限に引き出すための学問 

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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