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健達ねっと>健康お役立ち記事>高次脳機能障害>高次脳機能障害で起こる注意障害ってどんな症状?徹底解説します!

高次脳機能障害で起こる注意障害ってどんな症状?徹底解説します!

高次脳機能障害はしばしば注意障害を伴います。
高次脳機能障害による注意障害にはさまざまなタイプがあるため、タイプ別に適切に対処する必要があります。

本記事では、高次脳機能障害と注意障害について、以下の点を中心にご紹介します。

  • 高次脳機能障害による注意障害のタイプ
  • 高次脳機能障害による各タイプの注意障害への対処法

高次脳機能障害と注意障害の対処のためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

高次脳機能障害について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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高次脳機能障害

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高次脳機能障害とは

疑問
高次脳機能障害は何らかの原因で脳が損傷し、知的機能や認知機能などに重大な支障が出た状態です。
脳の損傷原因として、脳卒中や脳腫瘍、脳炎のほか、打撲などの頭部外傷などが挙げられます。

高次脳機能障害の主な症状は以下の通りです。

  • 注意力障害(注意力が低下し、ミスが増える など)
  • 記憶障害(同じ話を何度も繰り返す など)
  • 遂行機能障害(計画を立てて実行できない など)
  • 失語症(言語機能にまつわる障害)
  • 半側空間無視(視界のうち半分の空間を認識できない)
  • 社会的行動障害(怒りっぽい・わがまま・自己中心的 など)

高次脳機能障害の原因について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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高次脳機能障害で起こる注意障害

医師 解説
高次脳機能障害による注意障害には、いくつか種類があります。
注意障害の主な種類と特徴を解説します。

容量性注意障害

注意力のキャパシティが小さくなるタイプの障害です。
一度に多くの物事を考えたり、複数の情報を処理したりすることが難しくなります。

【具体例】

  • 桁数の多い暗算ができない
  • 一度に2つ以上の作業ができない
  • 簡単な作業でミスを連発する
  • 会話が長くなると理解できない

選択性注意障害

一つの対象を選び、集中して向き合えなくなるタイプの注意障害です。
とくに、周囲の関係のない刺激・雑音に気を取られやすいのが特徴です。

【具体例】

  • 仕事中に物音や話し声が聞こえると、注意がそちらに向いてしまう
  • 会話をしていても、雑音に気をとられて、相手の話が耳に入らない
  • 買い物で多くの商品が並んでいると、適切な商品を選べない

転換性注意障害

一つの物事に執着し、他に気を配れなくなるタイプの注意障害です。
意識の切り替えがうまくできないため、仕事や日常生活における取捨選択が難しくなります。

【具体例】

  • 会議中に、すでに終わった話題を蒸し返す
  • 違う作業の指示を受けても、すぐに反応できない
  • 新しい仕事をもらっても、前の仕事と混同し、やり方が分からなくなる
  • 一連の作業のうち一つの工程だけに固執し、作業全体を達成できなくなる

持続性注意障害

注意力が長く続かないタイプの注意障害です。
一定時間内での注意力が安定しないため、一つの仕事の中でも、最初と最後ではパフォーマンスの質に大きな差がみられます。

【具体例】

  • 読書や映画鑑賞をしても、作品の内容を理解できない
  • 一つの作業や運動の中で、最初と最後でパフォーマンスの質に差がある
  • 長い会話についていけなくなる
  • 発言中に、声を出し続けたり、口を開け続けたりといった動作を維持できない

配分性注意障害

複数の情報を一度に処理できなくなるタイプの注意障害です。
複数の物事を同時に実行したり、考えたりできなくなります。

【具体例】

  • 電話しながらメモをとれない
  • 料理中に他のことに夢中になり、焦がしてしまう
  • 車の運転中、運転に集中するあまり、周囲の歩行者や車両に注意できない

高次脳機能障害の症状について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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高次脳機能障害で起こる注意障害のリハビリ


高次脳機能障害によって注意障害が起こると、日常生活や仕事にさまざまな支障が出ます。
リハビリの効果が十分得られれば、高次脳機能障害以前と同じ水準での日常生活や仕事も可能です。

ここからは、高次脳機能障害による注意障害の主なリハビリ方法について解説します。

特異的介入

リハビリの対象をその方が苦手な特定の分野に絞る方法です。
たとえば、選択性注意障害の方には、重要な対象を一つに絞るための訓練を行います。
注意力が持続しない方には、同じ行動を何度も繰り返す反復訓練を行います。

【具体例】

  • 選択抹消課題(無数の文字や図形の中から、指定したもの以外を消す)
  • 交代制課題(制限時間を決めて、いくつかの作業を交代でこなす)
  • 目標刺激の持続的課題(同じ動作・作業を繰り返す)
  • 二重課題(「歩きながら話す」のように二つの動作を同時に行う)

非特異的介入

リハビリの対象を限定せず、注意力全般を向上させるためのトレーニングです。
一般的には、注意力の持続時間を伸ばすために、反復訓練を行います。

たとえば制限時間内に、以下のような課題に繰り返し取り組みます。

  • 間違い探し
  • 簡単な計算
  • パズル
  • 辞書を調べる
  • 入力作業
  • 集計作業

など

段階的介入

小さな目標を設定し、注意力レベルを段階的に上げていく方法です。
一つ一つの目標は、確実に達成できるレベルで設定します。
一つの目標を達成できたら、次は少しレベルの高い目標に取り組みます。
段階的にレベルを上げていき、最終的に高いレベルの目標を短時間で達成できるように訓練します。

高次脳機能障害のリハビリについて詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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高次脳機能障害の注意障害と判断する方法


高次脳機能障害は脳の障害であるため、外見に明らかな病気やケガの痕跡などはありません。
いわゆる「見えない病気」であるため、発見が遅れることもしばしばです。
もし、大きなけがや病気のあとに、注意力に関して気になることがあれば、早めに検査を受けましょう。

高次脳機能障害による注意障害の検査には、主に2つの方法があります。

TMT-A検査

数字を順番に並べ、作業完了までの所要時間を測る検査方法です。

ランダムに並べられた1~25までの数字を1から順番に線でつないでいき、終了までにかかる時間を計測します。

TMT-B検査

制限時間内に、数字とひらがなを順番に並べる検査方法です。

1~13の数字と、あ~しまでのひらがなを、1・あ・2・い…のように、交互に並べます。
制限時間は5分です。
5分以内に作業が完了しない場合、診断結果は評価不能となります。

高次脳機能障害の診断について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読み下さい。

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高次脳機能障害で受けられる支援は?


高次脳機能障害の方が受けられる支援を紹介します。

  • 障害者総合支援法
  • 精神障害者保健福祉手帳
  • 障害者差別解消法
  • 高次脳機能障害情報・支援センター

障害者総合支援法、各自治体に配置された支援コーディネーターが、高次脳機能障害の方を専門的に支援する制度です。
高次脳機能障害の方が安心して暮らせるよう、適切な地域ネットワークを形成します。

精神障害者保健福祉手帳は、高次脳機能障害の症状の程度や種類に応じて配布されます。
手帳を受けた方は、公共料金の控除・減免のほか、障害者法定雇用率適用など、福祉・税金・雇用に関する優待を受けられます。

障害者差別解消法は、さまざまな障害者の方への差別を解消するための制度です。
差別解消のための指針や、差別があった場合の措置について、基本事項がまとめられています。

なお、高次脳機能障害の方の総合相談窓口として、各自治体に「高次脳機能障害情報・支援センター」が設けられています。

高次脳機能障害情報・支援センターでは、高次脳機能障害の方の生活・就労支援を行っています。
各自治体の医療機関に設置されていることが多いため、詳しくは居住地の自治体のHPなどで確認してください。

薬の使い方

高次脳機能障害と注意障害のまとめ

まとめ
ここまで、高次脳機能障害と注意障害についてお伝えしてきました。
要点を以下にまとめます。

  • 高次脳機能障害による注意障害のタイプは「容量性」「選択性」「持続性」「転換性」「分配性」などに分けられる
  • 高次脳機能障害による各タイプの注意障害への対処法は「リハビリ対象を特定分野に絞る方法」「注意力全般を向上させる方法」「段階的にレベルを上げていく方法」など

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
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  • その他介護事業所運営
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  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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