例えば、家族の中に被介護者がいる場合、どのように年末年始を迎えたら良いかについてお悩みの方もいると思います。
また、介護施設ではどのように年末年始を過ごすのかについても知りたい方が多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、被介護者の年末年始の過ごし方について以下の点を中心にご紹介します。
- 介護施設の年末年始の過ごし方
- 楽しい年末年始を過ごすための注意点
- 年末年始に備えて行ってほしいこと
年末年始以外のイベントも豊富に開催している施設もありますので、ご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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年末年始の介護施設ではどう過ごす?
まずは、介護施設における年末年始の過ごし方についてご紹介します。
年末年始の介護施設では、入居者の方やスタッフにとって素敵な一年となるための良いスタートとなるイベントや準備が行われます。
おおよそ12月に入るあたりから、年末年始を迎えるための準備をスタッフと入居者などがそれぞれで行います。
例えば、ダンスやコーラス、書道などのサークル活動がその一つです。
サークルに参加している入居者は、新年会で披露する出し物を練習したり、正月の飾り物の準備をしたりします。
ちなみに、新年会ではスタッフや入居者による出し物の発表やカラオケ大会、福笑いやビンゴ、そしてすごろくなどが企画されていることが多いです。
みんなが自分の得意なことで、それぞれ目標に向かって練習・準備をしていきます。
そして、新年に合わせて準備される食事(おせちやお雑煮)も楽しみの一つです。
お雑煮の餅を白玉団子にするなど、施設ごとに安全に食べることができる工夫も行われているため多くの入居者の方が正月を楽しむことができます。
また、その時の状況や施設にもよりますが家族の方も一緒に新年会に参加できる場合もあります。
家族や仲の良い入居者同士でより楽しい時間を過ごすことができる良い機会ですので、ぜひ家族の方も参加されることをおすすめします。
その他にも、年末年始には大掃除やしめ縄・門松の準備、餅つきなどが行われる介護施設もあります。
普段よりも忙しい時期となっていますが、みんなにとって楽しい新年を迎えることが入居者の生きがいやスタッフにとっての励みに繋がっていきます。
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楽しい年末年始を過ごすために
介護施設に被介護者の方が入所されている場合には、年末年始の準備と並行してスタッフが通常通りの介護を行います。
しかし、在宅介護の場合にはいつも訪問してくれる介護ヘルパーの方や訪問介護事業所が年末年始にお休みとなる場合があるため注意が必要です。
また、年末年始の間家族で被介護者の方の介護を行うご家庭もあると思いますが、いざという時にケアマネージャーなどと連絡が取れない場合もあります。
年末年始は6~7日間あるため、年末年始が目前となってから介護ヘルパーの方に対応していただけないことが分かると不安になる方もいると思います。
このようにならないためにも、ぜひ年末年始の備えを早めに行っておきましょう。
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年末年始に備えて行うべきことは?
では、楽しい年末年始を過ごすために一体どのようなことを行っておく必要があるのでしょうか。
まず、介護ヘルパーを利用したい方は、10月頃までに介護ヘルパーやケアマネージャーの年末年始の日程を確認することをおすすめします。
ちなみに、年末年始の予約は10月頃から受付スタートとなります。
そのため、すでに予約が埋まっていた場合には残念ながら普段利用している介護ヘルパーが所属している事業所以外の訪問介護事業所を探す必要があります。
また、介護ヘルパー以外のサービスにはショートステイやデイサービスなどがあります。
ショートステイは短期間施設に入所し、食事や入浴などの介護が受けられるサービスです。
デイサービスとは通所サービスのことを指し、日帰りで日常生活に必要なサービスを受けることができます。
これらのサービスを利用する場合にも、事前に予約をする必要があるので確認しておきましょう。
普段利用しているサービス以外のサービスを利用するためには、担当のケアマネージャーとの相談が必須となります。
緊急時の連絡先についても、ケアマネージャーにあわせて相談されることをおすすめします。
自宅で過ごす際の注意点は?
年末年始に介護サービスを利用できない場合や、被介護者本人が自宅で過ごすことを望む場合には、家族が協力して在宅介護を行う必要があります。
年末年始は、普段営業している店や病院が開いていないこともあるため注意しましょう。
例えばオムツなどの介護用品は事前に準備しておき、薬などは年末年始に入る前に早めに処方してもらうことをおすすめします。
また、介護スタッフの方に普段していただいている健康管理の方法を確認し被介護者が体調を崩さないように気をつけましょう。
そして、何かあればすぐに施設に連絡するようにしてください。
食事は、被介護者の方に合わせて食べやすい形で準備・提供する必要があります。
適切な形状が分からない場合などには、高齢者向け配膳サービスに依頼するという手段もあります。
その他にも、安全に在宅介護を行うために排泄介助をはじめとした基本的な介助方法を知っておく必要があります。
家族の中の一人しか介助を行えないと、その方だけに負担が偏ってしまうことになります。
ぜひこの機会に家族全員で介助方法を習い、協力しながら介護を行いましょう。
イベントが豊富な施設はどこ?
介護施設の中で、特にイベントやレクリエーションが豊富なのが「住居型有料老人ホーム」です。
一体どのようなイベントが開催されているのか、などについても知りたい方が多いと思いますので次は住居型有料老人ホームについて詳しく解説していきます。
イベント・レクリエーション内容
住宅型有料老人ホームに入居される方は、介護をあまり必要としない方(自立もしくは要介護度が低い方)が多いです。
そのため、イベントやレクリエーションも充実しています。
具体的に挙げると、囲碁や華道、将棋、茶道などの習い事やサークル、そして自由に誰でも参加できるイベントや、外部のボランティアが開催するイベントなどがあります。
その他にも、マグロの解体ショーや出張のすし屋・そば屋など、食事関連のイベントが定期的に開催されている施設もあります。
開催されているイベントの内容は施設によって異なるので、詳しくはぜひ施設ごとのパンフレットなどを確認してみてください。
また、レクリエーションには身体機能やQOLを高めてくれる効果があります。
入居者たちの間で自然なコミュニケーションが生まれるきっかけ作りにもなります。
このようにイベントなどが豊富で楽しみながら入居者の方の機能を高めることができる住居型有料老人ホームは、数ある介護施設の中でも人気の施設です。
特に楽しい日々を送りたい方や生活の中に張り合いが欲しい方におすすめですので、気になる方はぜひ住居型有料老人ホームを検討してみてはいかがでしょうか。
住宅型有料老人ホームのサービス
住居型有料老人ホームは、受けたいサービスを選択して利用することができます。
例えば、食事の提供や掃除、洗濯・買い物代行などの生活援助、アクティビティや緊急時の対応などのサービスを利用することができます。
また、外部と連携の介護事業者や医療機関と連携することで、介護サービスや健康管理・医療ケアなども受けることが可能です。
しかし、有料老人ホームは医療ケアを目的としている施設ではないため、外部の医療機関による24時間体制のケアを受けることは難しいです。
備考ですが、医療機関と連携している施設では、内科による往診や⻭科検診などを実施している場合もあります。
その他にも、有料老人ホームでは介護保険の「居宅サービス」を利用するため自宅で生活していた際に使っていたサービスをそのまま利用することができます。
医療や介護のケアは外部の機関と連携する必要がありますが、入居者の状態や好み、アレルギーや疾患などに合わせて個別対応で食事を提供してくれる施設が多いです。
見学する際に食事を試食できる施設も多いですので、可能な場合はぜひ試食してみることをおすすめします。
住宅型有料老人ホームの費用
次に、住居型有料老人ホームの費用について触れていきます。
住居型有料老人ホームに入居するための費用は施設によって異なりますが、多く場合「初期費用」と「月額費用」の2種類が必要となります。
初期費用
初期費用とは入居するために支払う「入居一時金」などを指します。
初期費用の目安は0円〜数千万円と様々ですが、一般的な平均金額を挙げると90万円程度となっています。
初期費用の支払い方は「一括払い」や「分割払い」または「一部前払い+残りを分割払い」などから選ぶことができます。
「一括払い」で家賃もまとめて支払う場合には、次で紹介する「月額費用」に家賃は含まれないため月額費用の金額を押さえることができます。
また、初期費用の中に一定の金額が返ってくる「初期償却」などが含まれている場合もあるため、きちんと費用の内訳について施設に確認するようにしましょう。
月額費用
次は月額費用についてです。
月額費用の目安は、12万円〜60万円とこちらも様々ですが一般的な平均金額を挙げると14万円程度となっています。
月額費用には、家賃や生活支援サービスなどの管理費、食費、水道光熱費、そして介護サービスの利用料(1~3割負担)などが含まれています。
介護サービスの利用料は、サービスを利用した方だけが支払います。
要介護度の低い方は、介護保険の利用上限額を超えることが少ないですが、要介護度の重い⽅はサービスを利用する回数が多いため上限額を超えやすくなります。
利用上限金額を超えた分の利用料は、全額自己負担となるため注意しましょう。
備考ですが、介護保険の利用上限額は要介護度が重くなるにつれて金額が大きくなっていきます。
住宅型有料老人ホームの特徴
最後になりましたが、住居型有料老人ホームの特徴についてご紹介します。
実は住居型有料老人ホームの特徴は「自分の利用したいサービスを選んで利用できること」と「イベントやレクリエーションなどが多いこと」以外にもあります。
例えば、住居型有料老人ホームは、ご高齢の方が住みやすいようにバリアフリーで作られています。
またカラオケルームや図書室、美容室・理容室、シアタールーム、そしてプールやフィットネス、売店なども完備している施設もあります。
施設によっては、自立して生活できるように洗濯機やミニキッチンが設置されていたり、入居者の方の家族が宿泊することができるゲストルームが設けられていたりします。
高級ホテルのような雰囲気のものから家庭的な雰囲気のものまで色々なタイプがありますので、予算や環境などから選ばれることをおすすめします。
ちなみに住居型有料老人ホームに入居していても、介護保険を利用して福祉用具をレンタルすることができます。
(よく似ている「介護付き有料老人ホーム」に入居している場合は「福祉用具」をレンタルすることができないため、買い取りとなります。)
要介護度によって介護保険でレンタルできる福祉用具の種類は異なっていますが、身体の状態に合わせて無料で交換できます。
イベントが豊富な以外にもこのようにおすすめポイントが多いため、住居型有料老人ホームは人気があると考えられます。
気になる方はぜひこの機会にご利用を検討してみてはいかがでしょうか。
年末年始の介護のまとめ
ここまで、被介護者の年末年始の過ごし方についての情報を中心にお伝えしました。
要点を以下にまとめます。
- 年末年始の介護施設では主に新年を迎えるための準備をしたり、新年会などのイベントを楽しんだりする
- 年末年始には、いつも訪問してくれる介護ヘルパーの方や訪問介護事業所がお休みとなったり、緊急時に連絡が取れなかったりすることもあるため注意が必要
- 年末年始に備えて10月頃までに介護ヘルパーやケアマネージャーに日程について確認したり、別のサービスの利用や緊急時の連絡先の確認などを行うのがよい
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。